フリーランスの半数が「課税事業者登録をしていない」 アン・コンサルティングの調査

2024年2月20日(火)18時15分 マイナビニュース

アン・コンサルティングは2月20日、企業から業務を請け負うフリーランスを対象に実施した、「インボイス制度に関する調査」の結果を発表した。これによると、フリーランスの45.9%が現時点で課税事業者登録をしておらず、制度の影響で廃業もしくは雇用形態の変更を検討する可能性がある人が36.7%いたという。
同調査は同社が1月10日・11日の2日間に企業から業務を請け負っているフリーランスを対象にインターネットにより実施したものであり、有効回答者数は300人。
○フリーランスの約50%が「課税事業者登録をしていない」
インボイス制度の認知状況を見ると、「内容まで知っており理解している」との回答が57.0%を占める一方で、約4割が「聞いたことはあるが説明できない」と回答している。
同社は、今後も制度に関して十分な理解促進が必要だと考える。
インボイス制度の影響で廃業もしくは雇用形態の変更を検討したか尋ねると、55.0%が「検討しない」と回答した。
半面、「検討した/検討している」(17.7%)と「まだ検討していないが、今後検討するかもしれない」(19.0%)の計36.7%が、働き方の見直しを検討する可能性がある。
インボイス制度を知っているという回答者に課税事業者登録の状況を聞いたところ、「登録した(課税事業者)」が27.6%、「まだ登録していないが、これから登録する予定(課税事業者予定)」が4.1%で、計31.7%が課税事業者登録しているかする予定だった。一方、「登録していない(免税事業者)」が45.9%を占める。
○課税事業者登録をする・しない理由
課税事業者登録を済ませたか今後する予定の回答者にその時期を尋ねると、「2022年9月以前」が25.0%、「2022年10月〜2023年3月」が18.5%、「2023年4月〜9月」が31.5%と、計75.0%が、インボイス制度施行前までに課税事業者登録を済ませている。
課税事業者登録をしたかする予定の理由では、「取引先に依頼されたため」が41.3%と最多であり、以下「個人事業主として自身の収支を把握しておきたいため」(34.8%)、「年収に影響するため」(14.1%)が続く。
課税事業者登録をしていない回答者に理由を聞くと、「メリットが感じられないため」が60.2%と最も多く、以下「よくわからないため」(30.1%)、「業務負担が増えるため」(24.1%)の順だった。
○課税事業者登録について不安なこととは?
すでに課税事業者登録を済ませた回答者に、業務や取引に影響があったか尋ねたところ、52.5%の方が「影響はなかった」と回答している。
課税事業者登録について不安に思うことがあるかを質問すると、「不安に思うことがある」が42.0%、「不安に思うことはない」が21.0%、「なんともいえない」が37.0%だった。
今回の調査結果の総括として同社は、「インボイス制度について『内容まで知っており理解している』方は57.0%、『聞いたことはあるが説明できない』方は39.7%となっており、施行済みの制度ということを踏まえると、まだまだ理解が低いことがうかがえます」と述べる。
また、「制度に対する不安に関しても、42.0%の方が『不安に思うことがある』と回答しており、中でも『相談をどこにしたらいいか分からない』という声があるなど、情報不足に加えて、相談先の普及も求められていることがわかりました」としている。

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