Intel Coreプロセッサの“反り”に配慮した水冷クーラー登場 - ソケット純正パーツを外して据え付ける

2024年2月21日(水)21時8分 マイナビニュース

Arcticは2月20日(現地時間)、水冷クーラーの最新モデル「Liquid Freezer III」シリーズをグローバル向けに発表した。なんとIntel LGA 1700ソケットではILM(Integrated Loading Mechanism)を交換して据え付けてるとしており、海外テック媒体等で話題になっている。
日本でも好評の水冷クーラー「Liquid Freezer II」の後継モデル。一般的にCPUクーラーはCPUソケット周囲の穴を用いてマザーボードをマウントで挟み込み、このマウントにヒートシンク等を据え付けて使うが、なんとLiquid Freezer IIIではソケットそのもののILM(Integrated Loading Mechanism)を取り外して専用コンタクトフレームを組付ける必要がある。
というのも、LGA 1700ソケットを搭載する一部のマザーボードにIntel Coreプロセッサを搭載した際、あまりに強力な締め付けが発生してヒートスプレッダが若干“反る”問題が発生。これによってCPUクーラーは十分にCPUと接触できなくなり、冷却性能の低下を引き起こすことがあると報告されていた。この締め付けを回避するためにILMを取り外し、かんたんなネジ締めでCPUを固定するサードパーティー製品が多く流通していた経緯がある。
そこで今回、Liquid Freezer IIIではCPUクーラーの装着方法として、マウント穴ではなくILMごと取り外して専用コンタクトフレームを活用。これによってCPUの締め付け過多を防いでストレスを軽減し、冷却性能を一定に保つことができるとしている。現行のLGA 1700ソケットの次期ソケット、Arrow Lakeシリーズで採用予定のLGA 1851ソケットにも対応する。
なお、当然マザーボードメーカーが想定する利用方法とは異なり、Intelは米テック媒体に対して保証が無効になる恐れについて公言したこともある。
ちなみに、AMD AM5ソケットにももちろん対応する。AM5ソケットではILMごと取り外すことはない従来通りの使用法だが、CPUクーラーの中心部をマウントブラケットで若干オフセットしている点がポイント。Ryzen 7000シリーズはもっとも発熱が大きいCPU搭載CCDがヒートスプレッダの中央にないため、ヒートシンクへの熱移動が効率よく行われないことがあると指摘されていた。Noctua等も現行クーラー用のオフセットマウントを発売しており、こちらは保証が無効になる恐れもない。

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