NEDOのTSC、日本での価値創造や社会変革を進める方策についてのパネル討論を開催
2024年3月1日(金)6時35分 マイナビニュース
パネル討論のモデレーターを務めたのは2020年4月にTSCの3代目センター長に就任した岸本喜久雄 TSCセンター長で、各パネリスト(識者5人)が日本での新たな価値創造や社会変革を進める方策などを具体的に議論した。
そのパネリストの1人である日本政策投資銀行 常務執行役員の原田文代氏は「日本政策投資銀行はGRID戦略を策定し、お客様の具体的なニーズを起点に、グリーン社会の実現やしなやかで強い安心安全な地域・社会や産業基盤の構築を目指す戦略的な取り組みを進めている」と説明したほか、「このため同行内に2050年成長・戦略本部を設置して、このGRID戦略を推進している」と解説した。また、日本での新産業の創出を推進するために「リスクマネーを供給し、日本国内の産業・地域・世代をつなぐ方策を実施している」と続けた。
文部科学省傘下の科学技術振興機構(JST)のシンクタンクである研究開発戦略センター(CRDS)の倉持隆雄 副センター長は、「科学技術を開拓する各プロジェクトでは、明確な到達目標を定め、そのプロジェクト推進の期限を定めて、各ミッションを実施している」と、科学技術政策を進める姿勢を強調した。また、これによって「科学技術イノベーションを進めるナビベーターとしてのシンクタンク機能を果たしている」とも解説した。
東北大学の小谷元子 理事・副学長(研究担当)は、東北大が進めている知識行動オープン・プラットフォームである「SOKAP」について解説した。同氏は、「SOKAPは、Sustainability Open-Knowledge-Action Platformの略称で、持続可能な社会を切り拓く取り組みとして進め始めている」と説明した。
最後に、岸本喜久雄TSCセンター長が「日本の社会変革をもたらす技術戦略方策を今後も提示し続け、日本の社会課題を解決し続けたい」と締めくくった。