電通の入社式に潜入、佐野社長が「AIに代替できない可能性の塊」と激励
2025年4月2日(水)15時6分 マイナビニュース
電通は4月1日、新入社員入社式「Day One Ceremony 2025」を本社ビルの電通ホールで開催した。2025年度の新入社員は148人(男性71人、女性77人)で、それぞれが決意の表情で入社式に臨んだ。
紹介動画のコンセプトは「FRESHERS」
入社式は電通オーケストラ部と合唱部による社歌の演奏から始まった。その後は、新入社員一人一人を紹介する紹介動画が投影された。
今年の紹介動画のコンセプトは「FRESHERS」。新入社員一人ずつを主人公とした電通ストーリーを漫画風に表現したムービーとして作成されたという。
カラフルなアメコミ風の映像について、人事担当者は「フレッシュスーツを身にまとった人々が色とりどりの物語を歩んでいきます。あなたはどんな電通物語を描きますか?」という想いを説明していた。
続いて登壇した電通 代表取締役 社長執行役員の佐野傑氏は、新入社員に向けて歓迎のスピーチを行った。
「昨年来、『AI』の進化が大きな話題となっていますが、AIに代替できない『人』の力がこれまで以上に重要になると確信しています。これからのAIの時代にこそ、私たちが活躍できる領域はさらに拡大し、果たすべき役割はより重要になってくると考えています。そのような時代において、皆さんは『可能性の塊』です。自らそれを減じることなく、電通で仲間と共に広げていってください」(佐野氏)
また佐野氏は、「電通の歴史は『挑戦と変革と拡張の歴史』」と続け、「広告・コミュニケーションの会社」にとどまらず、あらゆる領域において「クライアント・パートナーと社会の成長や活気を共に創り出す唯一無二の存在」「真のIntegrated Growth Partner」になることを目指していると語った。
「Day One 宣言」で決意を新たに
Day One Ceremony 2025の後半では、リーダー・サブリーダー体制の説明とともに、2025年度のリーダー・サブリーダー紹介が行われた。
リーダー・サブリーダー体制とは、新社会人生活をバックアップする仕組みとして若手の先輩社員たちが2か月の研修をサポートするもので、今年で60周年を迎えた電通の伝統的な制度。
研修内容について抜本的な見直しが行われ、従来の広告・マーケティングに加えて、ビジネストランスフォーメーションやコンテンツに関する研修内容が加わった今年は、20班に分かれて、リーダー・サブリーダーの下で研修が行われる。
リーダー・サブリーダーを代表して、第8ビジネスプロデュース局 アカウントリード2部(16班リーダー)の荻原あゆみ氏、データ・テクノロジーセンター プラットフォーマーデータ2部(5班サブリーダー)の赤澤新之介氏、第3マーケティング局 マーケティングコンサルティング2部(19班リーダー)の白石正信氏、第2CRプランニング局 DentsuLabTokyo2A部(7班サブリーダー)の澤田桃子氏が登壇。
4人のリーダー・サブリーダーが牽引する形で新入社員が「Day One 宣言」を行った
「Day One 宣言」は、148人の新入社員が同社で目指す人物像や電通で実現したいことを紙に書き、集まった紙を1枚の大きなパネルにして提示するもので、2019年からの恒例行事となっている。
今年は「do(電通でやりたいこと・実現したこと)」「be(一人の社会人として、ありたい姿)」の2種類の内容で、「素直さを忘れず頼れる・頼られる人になる!」「宇宙旅行のプロモーションをする」といった熱さと若さにあふれる宣言が行われた。
入社式後に話を聞いたリーダー・サブリーダーたちも「学生の頃から自分のやりたいことを持っているのがすごい」「広告だけでなく幅広い領域でやりたいことを実現してくれることを期待している」と、新入社員たちへの想いを語っていた。
赤澤氏は「ずっとリーダー・サブリーダー体制に立候補していて、新入社員の人よりも今日という日を心待ちにしていた」と入社式の挨拶でも語るほど、新入社員たちへの想いを強く持っているそうで、「新入社員たちと共に成長していきたい」と語ってくれた。
「自分が歩いている道を、正しい道に」
会の最後に登壇した電通コーポレートワン 執行役員 兼 人事オフィス長の佐藤淳氏は、改めて新入社員たちに、電通の人財ビジョンである「期待を創り、超えていく人財を。」という言葉を共有し、「自分が選んだ道、自分が歩いている道を、正しい道にしてほしい」と激励の言葉を贈った。
さらに、新入社員スタートアッププログラムに臨むにあたっての心構えとして「同期を大切に」「リーダー・サブリーダーを信じる」「業務としてプログラムに取り組む」という3点を説明した。
これから新入社員たちはリーダー・サブリーダーの下で2か月間の新入社員スタートアッププログラムに臨む。2か月後、若き新入社員たちがどのような社会人としてスタートを切っていくのか今から楽しみだ。