MousePro「C4-I5U01BK-B」レビュー - 新社会人が「PCを使いこなす力」を育てる1台
2025年4月9日(水)10時0分 マイナビニュース
PC初心者に求められる“自分専用”ノートPC
資料作成、データ入力、情報共有、Web会議、クラウド業務ツールの利用など、ビジネスの現場で求められる業務スキルの多くは、PCを使いこなすことが前提ともいえる。そしてPCの使いこなしには「自分専用のノートPC」という存在が欠かせない。
自分専用のPCであれば、利用環境を自由にカスタマイズできるため、作業効率を“自分に最適化”できるという利点がある。ショートカットの設定、頻繁に使うアプリケーションの導入、クラウドサービスとの連携など、PC利用スキルの向上に伴って、例えば自動化ツールの導入で自分に合ったワークフローを構築できるようになり、ショートカットキー活用の結果として業務スピードや効率が高まっていく。
ExcelやGoogleスプレッドシートのマクロ操作やデータ分析機能、Wordの校正・アウトライン機能の使いこなし、PowerPointによるプレゼン資料作成の高度なレイアウト調整、さらにはCanvaやPhotopeaといった画像編集、動画編集ソフトを用いた簡易的な映像制作といったスキルも、日々の業務に直結する実用的な能力として武器となるだろう。
そうした背景を踏まえた上で、今回レビューで取り上げるマウスコンピューターの法人向け14型ノートPC「MousePro C4-I5U01BK-B」は、“初めてのビジネスノートPC”としてバランスの取れた選択肢といえる。
とはいえ新社会人の方々には、ノートPCの個人所有は負担が高い(経済的にも設定作業的にも)と思うかもしれない。しかし実際には、自分が所有するノートPCを通じて、PCの利便性と業務効率向上の恩恵を体感しやすい。MousePro C4-I5U01BK-Bは、そんな“PCネイティブではない”世代にこそ注目してほしい一品だ。高性能なCPUを備えながらも手が届きやすい価格帯で、初めての業務用PCとして安心して導入できる仕様となっている。
コンパクトな本体に豊富なインタフェースを搭載
MousePro C4-I5U01BK-Bが“初めての一台”として優れている理由は、導入のしやすさと、実用性・快適性のバランスにある。
上部と左右のベゼル幅を狭めたナローベゼルデザインと広視野角のノングレア液晶ディスプレイにより、コンパクトながらも見やすく快適な画面環境を実現している。ベゼル幅は実測で上部約9.8mm、左右約6.5mmで、国内大手PCメーカーの14型モデル(上部約10.5mm/左右約7.0mm)よりも若干狭く、本体のコンパクト化に貢献している。ディスプレイは最大180度開閉可能で、対面での打ち合わせにも画面を共有しやすい。
キーボードはキーピッチが19.1mmでストロークは1.2mmを確保している。キートップの間隔がデスクトップPC用キーボードに相当するのでタイプする指は余裕をもって動かせる。ストレスは感じないだろう。キーストロークもイマドキのノートPCとしては標準的だ。
タイプの感触は軽い。キーボードを使い慣れてない人は“重い”キーボードのタイプは「疲れる」と感じることも多いと聞くので、そういう意味では使いやすいといえるかもしれない。ただ、慣れてくると「キーを“ぐっ”と押し込んだ感触」「底まで押し込んだときに“ぐっ”と耐える感触」を求めるようになってくるので、そういう意味では(軽い打鍵感なので)ちょっと不安を感じるかもしれない。
また、軽いキーボードにありがちな、“タイプしたときのカチャカチャ音”はかなりはっきりと聞こえるので、図書館などの静かな場所では気を使うかもしれない。
本体搭載インタフェースでは、USB Type-A、HDMI出力、有線LANといった最近のモバイルノートPCでは省略されがちな規格をあえて残すことで、日本のビジネス現場に多いプロジェクター接続や有線LAN、USB Type-A対応デバイスの活用といったニーズに応えている。無線接続ではWi-Fi 6Eに対応するなど、ビジネスシーンで求められる接続性を備えている。
なお、ACケーブルは専用の丸型コネクタに差す。以前なら一般的な仕様だが、最近はUSB Power Delivery対応のUSB Typ-Cを電源コネクタとして使えるノートPCも増えており、インタフェースの配置場所によっては左右側面どちら側でも充電用ケーブルを差せる。これに慣れてくると外出時での充電が便利だ。
で、MousePro C4-I5U01BK-Bでは右側面にAC用丸型コネクタを備えている他、USB Power Delivery対応のUSB Typ-Cも右側面だけに備えてる。うーん、もったいない、と外出中の評価作業で思うことが何度かあったことはここで述べておきたい(本当に細かいことで申し訳ないのだけれど)。
第12世代Core i5と8GBメモリで快適に使いこなす工夫とは
10万円台前半という比較的買いやすい価格帯ながらIntel Core i5-1235Uプロセッサを搭載する。Performance Core×2基とEfficient Core×8基という構成は、日常の事務処理はもちろん、複数のアプリケーションを同時に起動した作業にも十分対応可能だ。
Core i5-1235Uは、第12世代のAlder Lakeアーキテクチャを採用した省電力モデルで、Performance Coreは最大動作クロックが4.4GHzだ。Eコアはバックグラウンド処理や常時稼働のタスクを低消費電力で処理し、全体として高効率かつ安定したパフォーマンスを実現している。
システムメモリは8GB、ストレージは500GB SSDと必要最低限ながら(ベース構成時。オプションで増量も可能)、用途次第では高負荷作業にも柔軟に対応できる。
例えば、Photopeaのようなクラウドベースの画像編集アプリは、Photoshopに近い操作性と主要機能をブラウザ上で利用できるようになっており、PC側の処理性能にそれほど依存せずに高機能な編集作業を行える。このようなサービスを使えば、控えめなスペックのPCでも画像編集や簡易な動画加工、Webベースのデザイン作業など、高負荷な処理を要する作業も一定レベルでこなせるようになる。
ストレージの節約という点では、クラウドサービスの活用が大きな助けになる。Microsoft OneDriveやGoogle Drive、Dropboxなど、クラウドストレージを日常的に活用することで、ローカル容量を圧迫せずに済み、複数デバイス間でのファイル共有もスムーズになる。
こうしたカスタマイズやツールの選択も自分専用のPCがあってこそ得られる経験であり、ITスキルの成長に直結する。もちろん、一般的な文書作成やスプレッドシート、プレゼン資料の編集、さらにはWeb会議やクラウドベースの業務ツールの利用であれば、必要十分な性能を備えている。
カメラは物理シャッター付き、Web会議向け機能も
リモートワークが当たり前となったビジネス現場で使うノートPCとしては、Web会議の使い勝手も重要になる。MousePro C4-I5U01BK-BではCore i5-1235Uのマルチスレッド性能により、ZoomやTeamsといったWeb会議ツールを起動しつつ、同時に議事メモをとったり資料を共有したりといった並行作業もスムーズだ。
リモート会議に必須の内蔵カメラは約100万画素のHD画質、マイクはデジタルアレイ方式を採用して音声が明瞭なだけでなく、パフォーマンスモードを切り替えられる「Control Center」で"静音モード"を選択すれば、ファンノイズを抑えつつ安定した動作が可能になり、会議中にPCの動作音がマイクに乗る心配も少ないなど、背景ノイズの低減も考慮されている。画面は14型フルHD画面で作業領域も広く、相手の映像を映しながら別ウィンドウでメモを取るといった作業も差支えない。
天板はシンプル。持ち運びに適した設計
MousePro C4-I5U01BK-Bの本体サイズは幅324×奥行き223×高さ20.5mmで、ビジネスバッグにも無理なく収まるスリムな設計だ。ディスプレイは14型と小さすぎず、かつ本体重量が約1.38kgと比較的軽量であるため、社内外を問わず携行性に優れている。
競合他社の同サイズディスプレイ搭載モデルと比較してみると、その特徴がより明確になる。とある国産PCメーカーのエントリーモデルは幅325.8mm×奥行き226mm×高さ19.9mm、重量は約1.49kgで、MousePro C4-I5U01BK-Bと比べて上回っている。
14型でもよりコンパクトな仕上がりで、日常的に持ち運ぶ上で携帯性にも優れている。外出先や在宅勤務など、多様な働き方に対応できる点も、現代のビジネスパーソンにとってはメリットといえる。
“仕事道具”として使う第一歩に向いたノートPC
これからPC作業に本格的に取り組むユーザーにとって、「使う=操作する・つなぐ=接続する・任せる=クラウドやサポートを活用する」といった基本動作がストレスなく行える点は安心材料となる。
MousePro C4-I5U01BK-Bは法人向けモデルという位置付けではあるが、3年間のセンドバック保証や「破損盗難保証サービス」といったサポート体制も用意しているなど、万が一のトラブル時にも、現場を止めずに対応できる仕組みが整っている。
その意味で、同機は単なる安価な入門機にとどまらず、“PCを道具として活用する力”を育てる機会を与えてくれる。ノートPCの基本性能、操作性、携行性、拡張性、そしてサポート体制まで、初めての1台として安心して使いこなせる配慮が施されている。それゆえに、新人だけでなく、「PC操作に不慣れで利用をためらっていた」と感じているすべての世代でも有効な選択肢となるだろう。