スマホを携帯キャリアで買うのは損? 本体のみをお得に買う方法を解説
2024年4月24日(水)10時5分 ITmedia Mobile
●スマホ本体を自分で買うメリット/デメリット
冒頭にも記載した通り、多くの人がスマホキャリアで端末を購入しているでしょう。例えば機種変更の場合は店舗に行って展示してある中から端末を選び、カウンターで機種変更を依頼する、という流れが多いと思います。慣れた人はオンラインショップで端末を購入し、届いた端末にSIMを差し替えて自分でデータ移行する、という人もいるかもしれません。
もう1つオススメなのが、自分で端末を用意し、自分でSIMを差し替えて機種変更する、という方法です。機種変更だけでなく、スマホキャリアに契約する際にSIMカードのみ(またはeSIMのみ)を契約し、自分で用意したスマホに入れて使うこともできます。
スマホ本体を自分で用意するメリットは、端末の選択肢が増えることです。例えばiPhoneの場合、大手キャリアで買えるのはほぼ「iPhone 15」シリーズと「iPhone SE(第3世代)」のみです。しかし、最新機種じゃなくてもよい、安いiPhoneが欲しいという人は、自分で端末を用意すれば「iPhone 14/13」シリーズやそれ以前のiPhoneも使えます。逆にUQ mobileやY!mobileでは最新のiPhoneを取り扱っていないので、最新のiPhoneを使う場合は自分で用意しなければなりません。
また、同じ端末がキャリアより安く買える場合も多いです。新規契約/MNP乗り換え時はキャリアでも比較的高額の割引が適用されますが、機種変更は割引額が少ないことも多いです。この場合はスマホ本体を自分で用意することも検討しましょう。筆者もここ数年は、ずっと自分で端末を用意し、機種変更しています。
●iPhoneを本体のみでお得に買う方法
まず、iPhoneを本体のみで買うオススメの方法は以下の4つです。
・Apple Storeで買う
・楽天モバイル公式 楽天市場店で買う
・中古スマホ店で買う
・キャリアの端末購入プログラムを利用する
最もメジャーなのが、Apple Storeで買う方法です。Apple StoreではSIMフリー版のiPhoneが本体のみで購入できます。在庫も豊富ですし、オンラインで購入しても送料無料です。Apple Storeで購入したiPhoneはSIMフリーで、ドコモ/au/ソフトバンク/楽天モバイルの全回線で使えます。
個人的にApple Storeよりオススメなのが、楽天モバイル公式 楽天市場店で買う方法です。こちらでもApple Storeと同じSIMフリー版が本体のみで購入できます。価格はApple Storeよりやや高い場合が多いですが、購入金額に応じて楽天ポイントが還元されるため、ポイント還元を含めるとApple Storeよりお得になる場合も多いです。例えば「iPhone 15(128GB)」の場合、Apple Storeの価格は12万4800円に対し、楽天市場店は13万1800円です。ポイント還元率が5.5%ほどあれば楽天市場店で買った方がお得になります。
さらに安く買いたい人は、中古スマホ店を探してみましょう。楽天市場でも多数の中古iPhoneが販売されていますし、イオシスやじゃんぱらといった大手の中古スマホ店でも中古iPhoneが多数販売されています。価格は新品より安いものが多く、本体の状態(傷や汚れなど)もランク分けされているので安心して買えます。また、Apple Storeや楽天モバイル公式 楽天市場店で販売が終了した端末も買えるのがメリットです。コンパクトサイズで今でも人気が高い「iPhone 13 mini」や「iPhone 12 mini」はこちらで探しましょう。
ドコモ/au/ソフトバンクなどでもiPhoneが本体のみで購入できます。ただし価格は高いため、基本的にはApple Storeや楽天モバイル公式 楽天市場店で買いましょう。どうしてもキャリアで買うなら、端末購入プログラムの利用がオススメです。
ドコモの「いつでもカエドキプログラム」やauの「スマホトクするプログラム」など、どのキャリアでも残価設定型の端末購入プログラムが用意されています。細かい部分はキャリアごとに差がありますが、簡単に言えば「2年後に本体を返却すれば安く買える」という仕組みです。例えばドコモのiPhone 15(128GB)の通常価格は14万9490円とApple Storeより高いですが、「いつでもカエドキプログラム+」を利用して2年後に返却すれば実質7万5570円で購入できます。どうしてもキャリアで買いたい人はプログラムを利用しましょう。
●Androidスマホをお得に買う方法
Androidスマホを本体のみで買うなら中古スマホ店がオススメです。新品同様の未使用品もキャリアより安く購入できる場合があります。
例えばY!mobileで販売中の「Libero 5G IV」の場合、オンラインストアの機種変更価格は1万7676円ですが、中古スマホ店のイオシスなら未使用品が1万2800円、じゃんぱらなら1万1980円で購入できます(4月23日時点)。中古スマホの価格は在庫数により変動するので常に安いわけではありませんが、一度チェックしてみるのがオススメです。特に機種変更の場合は中古スマホ店で買った方が安くなる場合も多いです。
ただし、Androidスマホを自分で買う場合は、iPhoneより注意すべき点が多いです。次章の注意点を必ず読んでから買いましょう。
●自分でスマホ本体を買う際の注意点
自分でスマホ本体を買って使う際には、以下の点に注意してください。
・動作確認端末一覧を必ず確認
・SIMロックの解除が必要な場合あり
・自身でSIMの差し替えや通信設定が必要
・SIMカードの交換が必要な場合あり
・フリマアプリで買うのは上級者向け
自分でスマホ本体を買って使う場合、契約中のキャリアで動作が確認されているかを必ず確認しましょう。動作確認端末一覧ページに記載のない端末が使える場合もありますが、よく分からない人にはオススメしません。
また、古いスマホを使う場合にはSIMロックの解除が必要な場合があります。2021年9月末までに販売されたスマホには、他社回線のSIMで使えないようにSIMロックがかかっている場合があり、他社のSIMで使う場合は事前にロックの解除が必要な場合もあります。SIMロックの有無や解除の要否は端末の購入場所、発売時期や使う回線によってパターンが分かれるので少々難易度が高いです。
よく分からない人は、2021年10月以降に発売された機種を使いましょう。2021年10月以降に発売されたスマホは全てSIMロックがかかっていません。iPhoneならiPhone 13シリーズ以降やiPhone SE 第3世代を選べば、SIMロックを気にせずにどのキャリアでも使えます。
なお、よくある勘違いが「SIMフリーならどのキャリアでも使える」というものです。iPhoneはSIMフリーまたはSIMロック解除済みならどのキャリアでも使えますが、Androidスマホは対応バンドが限られるため、SIMロック解除済みまたはSIMフリーならどのキャリアでも使える、というわけではありません。端末の対応バンドを調べ、契約中のキャリアで使えるか判断するのは難易度が高いため、必ず動作確認端末一覧ページの記載に従いましょう。
自分で買った端末を使う場合は、自分で接続設定やデータ移行が必要です。自分で設定するのが初めての人も、公式サイトなどで詳しい手順が解説されているのでそれほど心配する必要はありません。ショップがあるキャリアなら、手数料を払えば持ち込み機種でも設定を代行してくれる場合もあります。
ドコモ/au/ソフトバンクやY!mobileを契約中の人が自分で購入した端末に機種変更する場合、SIMカードの交換が必要な場合があります。特に何年も機種変更やプラン変更をしていない場合は交換が必要かを確認しましょう。ネットなどでSIMの交換が調べるのは難しいので、使いたいスマホを決めたら店舗に行き、「自分で用意した〇〇という機種に自分で機種変更したいが、SIMカードの交換が必要ですか?」と聞いてみるのがオススメです。4GプランのSIMカードを使っている場合は、料金そのままで5Gプランに変更できる場合もあります。端末が5G通信に対応していれば5Gプランへの変更も検討しましょう。
スマホ本体はフリマアプリでも購入できますが、個人的にはあまりオススメしません。個人間の売買なので状態の定義があいまいで、「目立った傷はない」と書いてあったのに実際は傷だらけだった、記載内容と異なる点があったので返品しようと思っても受け付けてくれなかった、などのトラブルもあります。
筆者も以前フリマアプリでAndroidスマホを買った際、「ドコモ版でネットワーク制限〇」と記載された商品を買ったのに、届いたのはソフトバンク版でネットワーク制限△の商品だったことがありました。事前にIMEIを確認しておらず、気づいたのが購入後しばらくたってからだったので返品交換も不可でした。フリマアプリは出品数も多く価格は中古スマホ店より安いこともありますが、上級者以外はオススメしません。
以上、スマホを本体のみで買った使う方法と注意点でした。スマホ本体はキャリアで買う以外に、自分で用意して使うのもオススメです。本記事で紹介した注意点を理解した上で、お得に端末を手に入れましょう。
著者プロフィール
シムラボ
「シムラボ」は、スマホ料金や端末に関するお役立ち情報を発信する個人サイトです。Y!mobileに乗り換えたことをきっかけに格安SIMのよさに気付き、今では主要な格安SIMは全て契約してレビューしています。モットーは「自分に合うものを、より安く」。
・Twitter(現X):@simlabo_jp
・サイト:https://www.sim-labo.jp/