山田祥平のニュース羅針盤 第487回 大型連休に考えたい「令和の眠活」、快眠アイテムに注目

2025年4月29日(火)6時0分 マイナビニュース


楽天が「楽天グループ 2025年 睡眠トレンド予測」を発表した。睡眠関連商品の購買データや調査結果を分析し、「令和の眠活」などの消費トレンドを予測するという内容だ。
今や睡眠は十二分なビジネスになるほどのカテゴリとして成長している。かつては不眠でもいつかは寝るので心配ないから睡眠不足で死ぬはずがないなどと言われていたが、実は、そんなことは決してなく、深刻なテーマであることも認識されつつある。その影響を甘く見ていては、いつかたいへんなことになる。
楽天グループ・ホームライフ事業課マネージャーの浅田はるか氏によれば、睡眠不足の深刻さを訴える国民一人ひとりの十分な睡眠確保を、重要な健康課題として提案しているのが睡眠関連マーケットなのだそうだ。
○睡眠不足を解消、関連マーケットが拡大中
今、多くの人の睡眠時間は6時間未満で、その慢性的な睡眠不足による経済損失は、年間約15兆円になるとも言われているらしい。
オフィスに仮眠部屋を設置したり、睡眠に関するテクノロジー教育を次世代教育の一環にしたり、あるいは、立ち寝ボックスを販売するメーカーが出てくるなどで、睡眠関連アイテムの流通額は右肩上がりだともいう。
もっというなら、楽天ミュージックでもリラックスや癒やしの再生回数が以前に比べて1.3倍に伸びているらしい。そのくらい多くの人々が睡眠を意識し始めているということでもある。
○「正しい眠り」と「リラックス」は大事
発表会に登壇した睡眠コンサルタントの友野なお氏は、現在、千葉大学で睡眠の研究を続ける専門家だが、睡眠は体と心のすべてに影響を与えるという。ご自身が睡眠を改善したことで15キロもダイエットができたり、重度のパニック障害を克服できたりしたともいう。それをきっかけに睡眠を研究するようになったそうだ。
つまり、ちょっとした寝不足が積み重なって大きな問題になるわけで、現実世界では惰眠をむさぼるなどと眠ることが悪いことだと潜在的に思われていたりもするが、睡眠不足だといいことはなにもないと友野なお氏はいう。
先日から大型連休が始まっている。今年(2025年)は飛び石ではあるが、五月病には注意する必要があると友野氏。4月は新生活や新年度のスタートでストレスをため、5月は寒暖差も大きい時期で天候変化で食欲不振や気分の落ち込みがある。
だから、規則正しく十分な睡眠と食生活に配慮し、心身ともにリラックスしてほしいと呼びかける。十分な睡眠をとって、ストレスと上手につきあうことが必要だという。
○本格化する「令和の眠活」、レシピ本や宿泊プランも注目
楽天市場にはさまざまな人気快眠アイテムが揃い、それぞれの売上はうなぎのぼりだ。エアコン、スリープウェア、サプリ、電気毛布、ハーブティ、アイマスクといったアイテムの伸びが著しい。また、睡眠メシのトレンドも見逃せない。
楽天ブックスでは、睡眠をテーマにしたレシピ本やダイエット関連本が伸張しているらしい。さらには、楽天トラベルにおいてはスリープツーリズムとして、睡眠や快眠のキーワードを含む宿泊プラン数が目立って拡大しているそうだ。
楽天では睡眠トレンドとして質のよい睡眠に取り組む「令和の眠活」が増えると予測している。よく寝てよく遊ぶ楽しいゴールデンウィークを過ごしてほしい。ちなみに、これだけいろいろなトレンドがあっても、睡眠のために特に何もしていない人は44%もいるらしい……。
まずは寝る1時間前からスマホを見ないようにするくらいでもいいそうだ。なお、楽天市場では先週から睡眠トレンドアイテム特集が始まっている。
著者 : 山田祥平 やまだしょうへい パソコン黎明期からフリーランスライターとしてスマートライフ関連の記事を各紙誌に寄稿。ハードウェア、ソフトウェア、インターネット、クラウドサービスからモバイル、オーディオ、ガジェットにいたるまで、スマートな暮らしを提案しつつ、新しい当たり前を追求し続けている。インプレス刊の「できるインターネット」、「できるOutlook」などの著者。■個人ブログ:山田祥平の No Smart, No Life この著者の記事一覧はこちら

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