復帰するなら今? 「ウマ娘」3.5周年で何が変わったのか

2024年9月4日(水)19時0分 ねとらぼ

3.5周年を迎えた「ウマ娘 プリティーダービー」

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 8月24日に3.5周年を迎えた「ウマ娘 プリティーダービー」。3.5周年といえば結構な年月です。個人的に集計しているサービス終了データからも「3年を超えるとゲームの寿命は伸びる」という傾向があるのですが、今の「ウマ娘」はどのような状態になっているのでしょうか?
 「ウマ娘」は2023年末にテレビアニメの「Season 3」が放送され、5月には映画「新時代の扉」も公開されました。これからゲームを始めたい人はもちろん、過去プレイしていたけれど今どうなっているのだろうという人にも分かりやすいゲームの現状をお伝えできればと思います。
 現在の「ウマ娘」ですが、開始時から見て最大の違いは育成シナリオの実装ペースが半年ごとから4か月ごとになったことでしょう。これにより、アニバーサリー、ハーフアニバーサリーという半年ごとのお祝いのタイミングと新育成シナリオの実装がズレてしまっています。
今までは「アニバーサリーでサポートカードが10連無料になるのでそれに合わせて貯めた石や課金で、新シナリオ用のサポートカードを入手して育成環境を整える」ということができたのですが、現在はそれができない状態です。ハーフアニバーサリーではイベントに特に関係ない新規のサポートカードがピックアップされています。
 ただし、育成シナリオの実装が増えた分、以前のように「新しいシナリオのほうが確実に強いウマ娘が作れる」という状態ではなくなっています。3周年で実装された「UAF」はマイルと中距離用、その後に実装された「大豊食祭」では短距離とマイル用のウマ娘を育成するためのシナリオとなっており、使い分けをしてほしいという運営の意図がうかがえます。
 ですが、評価値を出すだけなら「大豊食祭」だけのほうが上の値が出るようになっている状態です。評価値が高い=強いウマ娘ではないのですが、それでも評価を上げることで得られるご褒美もあるため、ついつい「大豊食祭」で高い評価値を狙いがちになってしまいます。
 また、短距離と中距離で違う育成システムを反復横とびするのもなかなか混乱するものがあります。結局私は「大豊食祭」ばかりやっているのですが、そういう方も多いのではないでしょうか。
 ただ、この「4か月毎に新育成実装」というのも3周年から始まり現在2回目。4周年までに後1回実装されるのですが、ある意味1年かけて実験しているようなものなので、今後どうなるかはまだまだ未知数です。おそらく次は中〜長距離用の育成が実装されるのでしょうが、複雑なシステムが来ないことを祈りたいです。
 また、ウマ娘の入手について一部のウマ娘が交換チケットで入手できなくなりました。この「ウマ娘」というゲーム、いわゆる限定キャラというものがありませんでした。今まで実装されたキャラクターで「この機会を逃せば次いつ入手できるかわからない」というものはなかったのです。
 しかし、映画「新時代の扉」後に実装された主人公のジャングルポケットは、現在でも交換対象にはなっていません。ただし、ガチャ対象として追加されることはあるようです。その後に実装された水着キャラは3.5周年の交換チケットで交換することができています。3.5周年を記念して実装された新ウマ娘のジェンティルドンナも同様の仕様となっているのですが、今後どれくらいのペースでこのようなウマ娘が実装されるのかは不明です。
 逆に月1回有償で星3ウマ娘の確定ガチャを行ったり、チマチマと交換用の石を集めることでウマ娘を入手できたりと限定ではないキャラクターを入手する機会は増えました。
 育成において必要とされるサポートカードも、初期のSSRであれば月額課金のようなトレーニングパスで容易に入手できるようになりました。初期のものとはいえ対人戦などで上位を狙わなければ十分強いものばかりです。一昔前ほどには強烈な投資を要求されず、それなりの強さのウマ娘を育成、ストーリーを閲覧する環境ができているといえるでしょう。
 今回のチケットで交換対象になっているウマ娘の中に、個人的に強烈にオススメしたいウマ娘がいます。その名はカルストンライトオ。実装日が7月19日と比較的最近実装されたウマ娘なのですが、今回のチケットは7月29日実装分まで交換することが可能となっているため、幸いにも交換対象範囲となっています。
 このウマ娘、見た目はクールな黒髪美人なのですが中身はとんでもないキャラクター。公式には「『最高速』を追い求め、その頂に辿り着かんと愚直にストイックに邁進する、猪突猛進系ウマ娘」とありますが、ストイックというよりはその目標にこだわりすぎるあまりおかしなことになっている子です。
 最速へのこだわり故か感情表現もストレート、トレーナーや先輩にも遠慮なしに物を言うので横で聞いていて心配になること請け合い。最初の出会いからして「遅刻しそうになったけどまっすぐ行けば大丈夫と言って障害物に激突する」というところから始まります。そのストーリーを読んだ時点で気にいってしまいました。
 先に「最高速を求める」と記載しましたが、早く走りたがるウマ娘というのはたくさんいます。ですが、それが「真っ直ぐ走る」ことへのこだわりになるのはこのキャラクターぐらいしかいません。
 他にも「数学は最初好きだったが二次関数が出てきて裏切られたから嫌い」とか、育成中も「成長曲線だなんて曲がったものは要りません。右斜め上にシュッと真っ直ぐ伸ばす感じでいきましょう」と言い出したり、宿題のノートによだれを垂らしても「ちゃんと一直線のよだれ跡を描きましたよ」とノートを見せようとしてきたりと奇矯な行動を上げるだけでキリがありません。
 それでも育成しているうちに彼女の最速への真摯(しんし)な思いに気付き、きっとその真っ直ぐな思いに心打たれることでしょう。ここで「真っ直ぐ」という単語が気になってしまうのは彼女を育成した後遺症ではあります。
 なんでこんなキャラクターになったかというと、モデルの競走馬が「アイビスサマーダッシュ」という1000mの直線を走るレースの最速レコード持ちだからだと思われるのですが、それにしても「ウマ娘」でここまで面白いシナリオを読んだのは久々でした。腹を抱えて笑いたいという人にはぜひオススメです。
 なお、短距離に特化したウマ娘としても高性能な部類に入りますので、性能でウマ娘を選びたいという人にもオススメしたいところです。
 他に3周年以降で実装されたウマ娘としては、実装当時その距離感の独特さで多くのトレーナーの心を撃ち抜いたダート娘のトランセンドがいるのですが、残念ながらこちらは未入手なので多くを語ることはできません。他には昨年末に放映されていたアニメに登場したウマ娘、シュヴァルグランやサトノクラウン、ドゥラメンテといった面々もアニメ終了から3周年にあわせて一通り実装されています。
 映画の登場キャラクターについては先に書いたようにジャングルポケットは交換対象外ですが、映画にも登場していたマンハッタンカフェのシナリオがオススメです。映画同様怪我で引退したアグネスタキオンがマンハッタンカフェのサポートに回ったら? というifシナリオが楽しめます。最終的に映画に近い展開となるのですが、そこからの相違はぜひ育成して確かめてみていただきたいと思います。
 この3.5周年を機会に新規に始める人がどれくらいいるかは分かりませんが、年を追うごとに改修をしっかり進めていると感じられる「ウマ娘」。もし今は休止しているという方がいらっしゃるのであれば、ぜひ再開していただければと思います。
 なお、現在の「ウマ娘」にはJRAが2023年から導入したジョッキーカメラを思わせる「ダイナミックカメラ」モードが実装されています。こちらも実に面白いモードになっていますので、知らなかったという人はぜひ体験してみていただければと思います。
(怪しい隣人)

ねとらぼ

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