2024年流行語大賞「ふてほど」でも表現された「世代による価値観のギャップ」が示される 若手社員と40代~60代との「年代の壁」が浮き彫りに
PR TIMES2024年12月16日(月)15時46分
全国の一般職・管理職・役員およそ6,000名へのアンケート調査
このたび、株式会社スコラ・コンサルトが、全国の社員100名以上の企業の一般職・管理職・役員およそ6,000名を対象に行った「組織に関するアンケート調査」の結果、「コミュニケーションスタイル」「仕事や組織への貢献意識」「柔軟性や失敗を恐れない姿勢」といった価値観について、若手社員と40代~60代との「年代の壁」が浮き彫りになりました。また、管理職・役員が20代社員をマネジメントする際に感じる困難の上位の回答は「パワハラ・セクハラに気を遣う」「一律の対応が難しい」「ストレスを感じやすい部下」でした。これらは、2024年の新語・流行語大賞「ふてほど」でも表現された世代による価値観のギャップを示しています。本調査結果を受けて、当社が「年代差による価値観・考え方の違いに対処する方法」についても解説します。
【調査結果の要旨】
Topic1.「コミュニケーションスタイル」「仕事や組織への貢献意識」「柔軟性や失敗を恐れな
い姿勢」といった価値観、若手社員と40代~60代との「年代の壁」が浮き彫りに
Topic2.40代~60代の管理職・役員が20代社員のマネジメントで感じる困難は「パワハラ・セ
クハラに気を遣う」「一律の対応が難しい」「ストレスを感じやすい部下」など
Topic3.40代~60代の管理職・役員が20代の頃に体験したことは「飲む機会が頻繁」「残業や
休日出勤が当たり前」「喫煙所で雑談」「困難な仕事で成長」「パワハラ」など
Topic4.40代~60代の管理職・役員が20代の頃の体験と、現在の20代社員のマネジメントと
のギャップの表れ、「部下を成長させることが難しい」「パワハラのリスク」など
Topic5.世代が違う人と接して驚いた・困った経験に関する自由回答の抜粋
Topic1.「コミュニケーションスタイル」「仕事や組織への貢献意識」「柔軟性や失敗を恐れない姿
勢」といった価値観、若手社員と40代~60代との「年代の壁」が浮き彫りに
Q.あなたの仕事に対する価値観について、あなたの考えに当てはまる選択肢をすべて選んでください。
<年代別集計・20代が他の年代より多く回答した項目>
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/73818/28/73818-28-3677f59b0d769f29a964193a0c3480cd-918x420.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
20代が他の年代より比較的多く回答した項目は次の通り。
・「上司からのフィードバックは頻繁に受けたい」14.4%
・「転職を視野に入れたキャリアアップを考えている」14.5%
・「対面や電話より、オンラインやチャットの方がコミュニケーションしやすい」9.8%
<年代別集計・若い世代ほど回答が少ない項目>
若い年代ほど回答が少ない項目は、次の3種類に分類できる。
1.コミュニケーションスタイル…若い年代ほど、仕事に関する人と対等に・積極的にコミュニケーションをとり、積極的な発言の割合や、懇親の機会の意義を認める割合が低い。
2.仕事や組織への貢献意識…若い年代ほど、組織や顧客への貢献意識が低く、プライベートの時間も仕事に費やす割合が低い。
3.柔軟性や失敗を恐れない姿勢…若い年代ほど、効率の良いやり方を柔軟にとる割合、失敗を恐れずチャレンジする割合が低い。
これらは若い世代ほど割合が低くなっているため、40代~60代の価値観と、20代・30代の若手世代の価値観の違いが「年代の壁」として表れている。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/73818/28/73818-28-50c9ce4ef76e2a73d5017398ceb25606-919x962.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]仕事に対する価値観・若い年代ほど回答が少ない項目【年代別】
Topic2.40代~60代の管理職・役員が20代社員のマネジメントで感じる困難は「パワハラ・セクハ
ラに気を遣う」「一律の対応が難しい」「ストレスを感じやすい部下」など
Q.あなたは、現在、20代の若手社員をマネジメントする際に、どのような困難を感じたことがありますか。当てはまるものをすべて選んでください。
<単純集計>(40代~60代の管理職で「20代以下の部下がいたことがない」人を除く)
上位5つの回答は次の通り。
・「『パワハラ』にならないよう、部下と接する際に気を遣うことがある」37.0%
・「『セクハラ』にならないよう、部下と接する際に気を遣うことがある」25.9%
・「部下の中でも価値観が多様であり、一律の対応が難しい」25.4%
・「仕事のプレッシャーに対してストレスを感じやすい部下がいる」24.7%
・「モチベーションを高めることが難しい部下がいる」23.7%
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/73818/28/73818-28-491030fb247f4dd11ece58790c6156db-2054x2056.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]40代~60代の管理職・役員が20代の社員をマネジメントする際に困難を感じること
Topic3.40代~60代の管理職・役員が20代の頃に体験したことは「飲む機会が頻繁」「残業や休日
出勤が当たり前」「喫煙所で雑談」「困難な仕事で成長」「パワハラ」など
Q.あなたが20代だった頃、職場で体験したことについて、当てはまるものをすべて選んでください。
<単純集計>(40代~60代の管理職で「20代以下の部下がいたことがない」人を除く)
上位5つの回答は次の通り。
・「上司や職場の人とお酒を飲みに行く機会が頻繁にあった」46.7%
・「職場では残業や休日出勤が当たり前だった」46.7%
・「喫煙所で雑談している人がよくいた」45.0%
・「困難な仕事を乗り越えて成長できた」40.7%
・「上司や先輩の『パワハラ』が当たり前にあった」35.8%
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/73818/28/73818-28-b0b81d91cc723c1741b0be4ad63df130-960x966.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]40代~60代の管理職・役員が20代だった頃、職場で体験したこと
Topic4.40代~60代の管理職・役員が20代の頃の体験と、現在の20代社員のマネジメントとのギャ
ップの表れ、「部下を成長させることが難しい」「パワハラのリスク」など
Q.あなたは、現在、20代の若手社員をマネジメントする際に、どのような困難を感じたことがありますか。当てはまるものをすべて選んでください。
Q.あなたが20代だった頃、職場で体験したことについて、当てはまるものをすべて選んでください。
「40代~60代の管理職・役員が20代の若手社員をマネジメントする際に感じる困難」(左)と、「40代~60代の管理職・役員が20代の頃に職場で体験したこと」(右)を対比した。このように、40代~60代の管理職・役員が20代の頃と現在とでは、職場環境や社員の価値観には大きなギャップがある。
[表1: https://prtimes.jp/data/corp/73818/table/28_1_f6a2d4c4c251638e98a87a3d9b6435f0.jpg ]
Topic5.世代が違う人と接して驚いた・困った経験に関する自由回答の抜粋
Q.あなたが仕事をしていて、世代が違う人と接する中で最も驚いたこと・困ったことは、どのようなことですか。自由に回答してください。なお、回答では、「どの世代(20代、50代など)の人と接した際に」、「どのようなことに驚いたのか・困ったのか」を、ご記入ください。
(下記表中のコメントの右にある「(20代→50代)」は、20代の回答者が50代の人と接する中で驚いたこと・困ったことであることを表す)
●各年代が40代~60代と接して驚いた・困った経験に関する自由回答の抜粋
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/73818/table/28_2_735e133a0973e85de2ca588c05c43eb3.jpg ]
●各年代から20代・30代と接して驚いた・困った経験に関する自由回答の抜粋
[表3: https://prtimes.jp/data/corp/73818/table/28_3_8aa82040ad6ba68be08b15eb2be640a4.jpg ]
【スコラ・コンサルト解説~年代差による価値観・考え方の違いに対処する方法】
日本社会は、これまで同質性が高いと言われてきました。しかし近年、日本企業においては、世代間の価値観や仕事観、コミュニケーションスタイルの違いに悩む人が増えています。今回の調査でも、世代間のギャップが定量的に浮き彫りになりました。
大まかに言えば、「昭和の価値観vs令和の価値観」のギャップが職場で顕在化しているように見えます。昭和の価値観は比較的均質で同質的とされていますが、令和の価値観はその実態がつかみにくく、若手世代の価値観は多様化していると言われます。また細かく見ると40代~60代の価値観も同じではありません。
このように考えると、私たちが取り組むべき課題は「世代間ギャップを埋める」というよりも、「一人ひとりが異なる個性を持つ」ことにどう向き合うか、という点ではないでしょうか。そして、この課題は若手世代にも共通しています。若手世代が多様な価値観を受け入れる力が高いとは必ずしも言えないからです。
以前、海外駐在経験のある方からお話を伺ったことがあります。その方は、外国人の部下の「違い」は新鮮で面白く感じた一方で、日本人の部下に対しては小さな違いも許容しがたく感じたと話していました。これは、日本人同士では暗黙のうちに同じ文化や価値観を共有していると考えたい願望があるからでしょう。
しかし、実際には日本人同士でも一人ひとり違います。その違いを意識して関係性を築いていくことが必要な時代が来たのです。「分かり合えない」というとネガティブに聞こえますが、人と人は完全には分かり合えないという前提に立つことが必要です。だからこそ、少しでも相手と共通認識を持てる部分を増やしていくことが、チームで働く上で必要であり、その謙虚なスタンスが相互信頼を高め、結果的にチームを機能させることにつながります。
そのためには、「良い・悪い」を安易に判断しない態度が重要です。価値判断を一時的に保留する姿勢、哲学で言うところのエポケー(判断保留)が、違いを尊重する現代において良好な関係性を築く鍵となります。
もちろん、日々の生活や仕事では、だれでも自分の価値観や考え方に基づいて行動します。しかし、相手と関わる際、特に相手を理解しようとする時には、判断を保留し、相手の声に耳を傾けることができるかどうかで、信頼関係を築けるか、さもなくば互いに忌避することになるかが分かれてきます。
日本は「言葉できちんと説明するのは野暮」というハイコンテクスト(背景の文脈を詳しく語らない)な文化を持っていると言われます。しかし、これからはきちんと言葉にして、フラットな立場で語り合うことの必要性が増してくるでしょう。対話を重視する姿勢が求められているのです。
対話には時間がかかります。「言わなくても分かる」と思いがちな昭和世代にとっても、タイパを重視する若者世代にとっても、対話はまどろっこしく感じるかもしれません。しかし、同じ組織や社会で共生していくためのスキルを互いが身につけていかないと、ますます社会の分断が進み、誰にとっても望ましくない方向へ進んでしまう可能性があります。今こそ、互いの違いを尊重し、理解し合うための対話を始めるべき時です。
【調査概要】
調査主体:株式会社スコラ・コンサルト
調査方法:調査会社のインターネットアンケートモニターによる回答
調査期間:2024年10月18日~10月22日および11月14日~18日
有効回答数:6,186人(内訳:一般職(一般社員・係長)3,771人、管理職(課長・部長)1,600人、役員(役員・経営者)815人)
■株式会社スコラ・コンサルトの会社概要
※当社の社名「スコラ・コンサルト」は「スコラ・コンサルタント」と誤認されがちですので、表記にはご注意ください。
社 名 :株式会社スコラ・コンサルト
本 社 :東京都品川区東五反田5-25-19 東京デザインセンター6F
代 表 者 :代表取締役 簑原 麻穂
事業内容 :プロセスデザインによる企業風土改革コンサルティング
人 員 数 :プロセスデザイナー31名、スタッフ11名(2023年12月現在)
設 立 :1986年1月
資 本 金 :4,000万円
決 算 期 :12月
ホームページ:https://www.scholar.co.jp/
このたび、株式会社スコラ・コンサルトが、全国の社員100名以上の企業の一般職・管理職・役員およそ6,000名を対象に行った「組織に関するアンケート調査」の結果、「コミュニケーションスタイル」「仕事や組織への貢献意識」「柔軟性や失敗を恐れない姿勢」といった価値観について、若手社員と40代~60代との「年代の壁」が浮き彫りになりました。また、管理職・役員が20代社員をマネジメントする際に感じる困難の上位の回答は「パワハラ・セクハラに気を遣う」「一律の対応が難しい」「ストレスを感じやすい部下」でした。これらは、2024年の新語・流行語大賞「ふてほど」でも表現された世代による価値観のギャップを示しています。本調査結果を受けて、当社が「年代差による価値観・考え方の違いに対処する方法」についても解説します。
【調査結果の要旨】
Topic1.「コミュニケーションスタイル」「仕事や組織への貢献意識」「柔軟性や失敗を恐れな
い姿勢」といった価値観、若手社員と40代~60代との「年代の壁」が浮き彫りに
Topic2.40代~60代の管理職・役員が20代社員のマネジメントで感じる困難は「パワハラ・セ
クハラに気を遣う」「一律の対応が難しい」「ストレスを感じやすい部下」など
Topic3.40代~60代の管理職・役員が20代の頃に体験したことは「飲む機会が頻繁」「残業や
休日出勤が当たり前」「喫煙所で雑談」「困難な仕事で成長」「パワハラ」など
Topic4.40代~60代の管理職・役員が20代の頃の体験と、現在の20代社員のマネジメントと
のギャップの表れ、「部下を成長させることが難しい」「パワハラのリスク」など
Topic5.世代が違う人と接して驚いた・困った経験に関する自由回答の抜粋
Topic1.「コミュニケーションスタイル」「仕事や組織への貢献意識」「柔軟性や失敗を恐れない姿
勢」といった価値観、若手社員と40代~60代との「年代の壁」が浮き彫りに
Q.あなたの仕事に対する価値観について、あなたの考えに当てはまる選択肢をすべて選んでください。
<年代別集計・20代が他の年代より多く回答した項目>
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/73818/28/73818-28-3677f59b0d769f29a964193a0c3480cd-918x420.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
20代が他の年代より比較的多く回答した項目は次の通り。
・「上司からのフィードバックは頻繁に受けたい」14.4%
・「転職を視野に入れたキャリアアップを考えている」14.5%
・「対面や電話より、オンラインやチャットの方がコミュニケーションしやすい」9.8%
<年代別集計・若い世代ほど回答が少ない項目>
若い年代ほど回答が少ない項目は、次の3種類に分類できる。
1.コミュニケーションスタイル…若い年代ほど、仕事に関する人と対等に・積極的にコミュニケーションをとり、積極的な発言の割合や、懇親の機会の意義を認める割合が低い。
2.仕事や組織への貢献意識…若い年代ほど、組織や顧客への貢献意識が低く、プライベートの時間も仕事に費やす割合が低い。
3.柔軟性や失敗を恐れない姿勢…若い年代ほど、効率の良いやり方を柔軟にとる割合、失敗を恐れずチャレンジする割合が低い。
これらは若い世代ほど割合が低くなっているため、40代~60代の価値観と、20代・30代の若手世代の価値観の違いが「年代の壁」として表れている。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/73818/28/73818-28-50c9ce4ef76e2a73d5017398ceb25606-919x962.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]仕事に対する価値観・若い年代ほど回答が少ない項目【年代別】
Topic2.40代~60代の管理職・役員が20代社員のマネジメントで感じる困難は「パワハラ・セクハ
ラに気を遣う」「一律の対応が難しい」「ストレスを感じやすい部下」など
Q.あなたは、現在、20代の若手社員をマネジメントする際に、どのような困難を感じたことがありますか。当てはまるものをすべて選んでください。
<単純集計>(40代~60代の管理職で「20代以下の部下がいたことがない」人を除く)
上位5つの回答は次の通り。
・「『パワハラ』にならないよう、部下と接する際に気を遣うことがある」37.0%
・「『セクハラ』にならないよう、部下と接する際に気を遣うことがある」25.9%
・「部下の中でも価値観が多様であり、一律の対応が難しい」25.4%
・「仕事のプレッシャーに対してストレスを感じやすい部下がいる」24.7%
・「モチベーションを高めることが難しい部下がいる」23.7%
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/73818/28/73818-28-491030fb247f4dd11ece58790c6156db-2054x2056.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]40代~60代の管理職・役員が20代の社員をマネジメントする際に困難を感じること
Topic3.40代~60代の管理職・役員が20代の頃に体験したことは「飲む機会が頻繁」「残業や休日
出勤が当たり前」「喫煙所で雑談」「困難な仕事で成長」「パワハラ」など
Q.あなたが20代だった頃、職場で体験したことについて、当てはまるものをすべて選んでください。
<単純集計>(40代~60代の管理職で「20代以下の部下がいたことがない」人を除く)
上位5つの回答は次の通り。
・「上司や職場の人とお酒を飲みに行く機会が頻繁にあった」46.7%
・「職場では残業や休日出勤が当たり前だった」46.7%
・「喫煙所で雑談している人がよくいた」45.0%
・「困難な仕事を乗り越えて成長できた」40.7%
・「上司や先輩の『パワハラ』が当たり前にあった」35.8%
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/73818/28/73818-28-b0b81d91cc723c1741b0be4ad63df130-960x966.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]40代~60代の管理職・役員が20代だった頃、職場で体験したこと
Topic4.40代~60代の管理職・役員が20代の頃の体験と、現在の20代社員のマネジメントとのギャ
ップの表れ、「部下を成長させることが難しい」「パワハラのリスク」など
Q.あなたは、現在、20代の若手社員をマネジメントする際に、どのような困難を感じたことがありますか。当てはまるものをすべて選んでください。
Q.あなたが20代だった頃、職場で体験したことについて、当てはまるものをすべて選んでください。
「40代~60代の管理職・役員が20代の若手社員をマネジメントする際に感じる困難」(左)と、「40代~60代の管理職・役員が20代の頃に職場で体験したこと」(右)を対比した。このように、40代~60代の管理職・役員が20代の頃と現在とでは、職場環境や社員の価値観には大きなギャップがある。
[表1: https://prtimes.jp/data/corp/73818/table/28_1_f6a2d4c4c251638e98a87a3d9b6435f0.jpg ]
Topic5.世代が違う人と接して驚いた・困った経験に関する自由回答の抜粋
Q.あなたが仕事をしていて、世代が違う人と接する中で最も驚いたこと・困ったことは、どのようなことですか。自由に回答してください。なお、回答では、「どの世代(20代、50代など)の人と接した際に」、「どのようなことに驚いたのか・困ったのか」を、ご記入ください。
(下記表中のコメントの右にある「(20代→50代)」は、20代の回答者が50代の人と接する中で驚いたこと・困ったことであることを表す)
●各年代が40代~60代と接して驚いた・困った経験に関する自由回答の抜粋
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/73818/table/28_2_735e133a0973e85de2ca588c05c43eb3.jpg ]
●各年代から20代・30代と接して驚いた・困った経験に関する自由回答の抜粋
[表3: https://prtimes.jp/data/corp/73818/table/28_3_8aa82040ad6ba68be08b15eb2be640a4.jpg ]
【スコラ・コンサルト解説~年代差による価値観・考え方の違いに対処する方法】
日本社会は、これまで同質性が高いと言われてきました。しかし近年、日本企業においては、世代間の価値観や仕事観、コミュニケーションスタイルの違いに悩む人が増えています。今回の調査でも、世代間のギャップが定量的に浮き彫りになりました。
大まかに言えば、「昭和の価値観vs令和の価値観」のギャップが職場で顕在化しているように見えます。昭和の価値観は比較的均質で同質的とされていますが、令和の価値観はその実態がつかみにくく、若手世代の価値観は多様化していると言われます。また細かく見ると40代~60代の価値観も同じではありません。
このように考えると、私たちが取り組むべき課題は「世代間ギャップを埋める」というよりも、「一人ひとりが異なる個性を持つ」ことにどう向き合うか、という点ではないでしょうか。そして、この課題は若手世代にも共通しています。若手世代が多様な価値観を受け入れる力が高いとは必ずしも言えないからです。
以前、海外駐在経験のある方からお話を伺ったことがあります。その方は、外国人の部下の「違い」は新鮮で面白く感じた一方で、日本人の部下に対しては小さな違いも許容しがたく感じたと話していました。これは、日本人同士では暗黙のうちに同じ文化や価値観を共有していると考えたい願望があるからでしょう。
しかし、実際には日本人同士でも一人ひとり違います。その違いを意識して関係性を築いていくことが必要な時代が来たのです。「分かり合えない」というとネガティブに聞こえますが、人と人は完全には分かり合えないという前提に立つことが必要です。だからこそ、少しでも相手と共通認識を持てる部分を増やしていくことが、チームで働く上で必要であり、その謙虚なスタンスが相互信頼を高め、結果的にチームを機能させることにつながります。
そのためには、「良い・悪い」を安易に判断しない態度が重要です。価値判断を一時的に保留する姿勢、哲学で言うところのエポケー(判断保留)が、違いを尊重する現代において良好な関係性を築く鍵となります。
もちろん、日々の生活や仕事では、だれでも自分の価値観や考え方に基づいて行動します。しかし、相手と関わる際、特に相手を理解しようとする時には、判断を保留し、相手の声に耳を傾けることができるかどうかで、信頼関係を築けるか、さもなくば互いに忌避することになるかが分かれてきます。
日本は「言葉できちんと説明するのは野暮」というハイコンテクスト(背景の文脈を詳しく語らない)な文化を持っていると言われます。しかし、これからはきちんと言葉にして、フラットな立場で語り合うことの必要性が増してくるでしょう。対話を重視する姿勢が求められているのです。
対話には時間がかかります。「言わなくても分かる」と思いがちな昭和世代にとっても、タイパを重視する若者世代にとっても、対話はまどろっこしく感じるかもしれません。しかし、同じ組織や社会で共生していくためのスキルを互いが身につけていかないと、ますます社会の分断が進み、誰にとっても望ましくない方向へ進んでしまう可能性があります。今こそ、互いの違いを尊重し、理解し合うための対話を始めるべき時です。
【調査概要】
調査主体:株式会社スコラ・コンサルト
調査方法:調査会社のインターネットアンケートモニターによる回答
調査期間:2024年10月18日~10月22日および11月14日~18日
有効回答数:6,186人(内訳:一般職(一般社員・係長)3,771人、管理職(課長・部長)1,600人、役員(役員・経営者)815人)
■株式会社スコラ・コンサルトの会社概要
※当社の社名「スコラ・コンサルト」は「スコラ・コンサルタント」と誤認されがちですので、表記にはご注意ください。
社 名 :株式会社スコラ・コンサルト
本 社 :東京都品川区東五反田5-25-19 東京デザインセンター6F
代 表 者 :代表取締役 簑原 麻穂
事業内容 :プロセスデザインによる企業風土改革コンサルティング
人 員 数 :プロセスデザイナー31名、スタッフ11名(2023年12月現在)
設 立 :1986年1月
資 本 金 :4,000万円
決 算 期 :12月
ホームページ:https://www.scholar.co.jp/
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