ドイツで存在感大きくなった韓国、自国文化が嫌になり韓国人放棄する人も―主要紙
ドイツで韓国の存在感が大きくなっている。Kポップなどに接する機会が大幅に増えたためだが、何でも比較する自国文化が嫌になったなどの理由で韓国人を放棄した人たちも少なくない。写真はドイツ。
ドイツで韓国の存在感が大きくなっていると、と韓国紙が報じた。世界の人たちがKポップや韓国ドラマに接する機会が大幅に増えたためだが、同時に在独韓国人の中には何でも比較する自国文化が嫌になったなどの理由で韓国人であることを放棄した人たちにも少なくない、と伝えた。
朝鮮日報はベルリン特派員発で「ドイツで目の当たりにした韓国の光と影」とのコラムを掲載。“光“については「十数年前にバックパックを背負って欧州を旅行した時は必ずといっていいほど『日本から来たの? それとも中国から?』と言われた。韓国から来たと言うと、南なのか北なのかと聞かれることもたびたびあった。今は逆に街で『韓国人ですか?』『韓国人と友だちになりたいです』と声を掛けてくれる人もいる」と誇らしげに記した。
さらに「友人たちの間では『最近はうかつに韓国語で悪口を言ってはいけない』と半分冗談のように言われている。世界の人たちが韓国ドラマを頻繁に見るようになり、口汚い表現を使うと聞き取られてしまうからだ」と説明。「カフェで韓国人の友人と話していると、店員が『カムサハムニダ』と韓国語で話しかけてきたり、スーパーマーケットの店員がこちらのことを韓国人だと見抜いて(ドラマの)『トッケビ』が好きです」と言いながら韓国人俳優を壁紙にしたスマートフォンを見せてくれたりする」と続けた。
サッカーはあまり見ないというフランス人の友人も「お前の国にはソン(ソン・フンミン)がいるじゃないか」と言うし、アジア系スーパーで買い物をしていたときに「キムチチゲを作りたいんですが、材料はこれで合っていますか?」と聞いてくる学生もいた。BTSやBLACKPINKなど韓国のアーティストについては言うまでもない。記者の知らないボーイズグループやガールズグループの名前をすらすら口にする外国人もいる。
“影”に関しては「ドイツで韓国人であることを放棄した人たちにも大勢出会った」と指摘。移住を決心した理由はまちまちだ。
30代の会社員は「老後の安定が保障されず、職場での感情労働(業務中に感情のコントロールや表現が不可欠な職業)に疲れ、何でも比較する文化が嫌になったなど、韓国を離れた理由を口々に話しているうちに、その場は共感の嵐となり、韓国社会への不満が止まらなくなってしまった」という。
コラムは「自分の住む国を自由に選ぶ権限が誰にでも与えられるなら、どうだろうかと考えてみる。そうなった場合、韓国という国は果たしてどれほど競争力があるだろうか」と自問。「移住した人たちが口にした『韓国を離れた理由』がどれもこれも痛いほど分かるからだ。合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数)『0.65』という統計がこれを裏付けている。この状況を解決する制度と政策が切実に求められる今、選挙を前に再び権力争いに没頭する人たちが残念でならない」と結んだ。(編集/日向)
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