「夜道が恐ろしい」外出禁止が解除されても出歩く人が少ない北朝鮮
北朝鮮ではコロナ禍をきっかけに国境地域における統制が強化された。国境付近には緩衝地帯が作られ、許可なく近づく者を容赦なく射殺するなど、異常とも言える厳しさだった。
また、2020年8月からは夜間通行禁止令が出された。夏は午後9時から午前5時まで、冬は午後8時から午前6時まで、国境沿いの道路や線路は一切の通行が禁じられ、違反者に対しては無条件で銃撃すると警告していた。
こうして地域住民の生活に多大な支障を及ぼしていた夜間通行禁止がようやく解除されたと、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。
咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋は、4月から夜間通行禁止が解除されたと伝えた。ただ、全面的に解除されたわけではなく、国境沿いの地域の市や郡の境界線を夜間に越えることは許されていない。
夜に出歩く人が増えたかと思いきや、そうではないようだ。
「夜間通行禁止が解除され、住民を取り締まる安全員(警察官)がいなくても、夜間に外出する人はあまりいない。電気が来ないため、四方が真っ暗で、強盗や窃盗などの犯罪が頻繁に起きるので、夜道に出るのは恐ろしいのだ」(情報筋)
また、コロナ前まで行われていた密輸ができないことにも、人々は大いに不満を感じているようだ。「非合法越境(脱北)や密輸、密売行為が発生する可能性のある要素を未然に把握し、統制せよ」との布告が出され、依然として厳しい国境警備が行われている。
両江道(リャンガンド)の情報筋も、夜間通行禁止解除という知らせを市民は喜ぶどころか、むしろ反発していると伝えた。
国境地域に出された布告文には次のように書かれているという。
「(朝鮮労働)党は最大限覚醒し、非法越境や密輸、密売行為など国境秩序違反現象を事前に制圧、粉砕するための闘争を引き続き高めよう」
「不敗の社会主義の要塞である北部国境線を堅固に築くために責任と本分を果たせ」
これといった産業のない両江道の経済や人々の暮らしは、密輸に大きく依存してきた。そのため市民の間からは「食べていく道が奪われたままなのに、夜間通行禁止が解除されたからと何の意味があるのか」との声が上がっているという。
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