日本の有名企業IHIはなぜ40年も不正を続けたのか―中国メディア
12日、観察者網は、IHIの子会社で新たに不正が見つかった問題について、日本企業の「老化」を指摘する記事を掲載した。
2024年5月12日、観察者網は、IHIの子会社で新たに不正が見つかった問題について、日本企業の「老化」を指摘する記事を掲載した。
記事は、1889年に設立し、かつては石川島播磨重工業という社名で、すでに130年以上の歴史を持つ日本3大重工業企業の一つであるIHIが先日、子会社のIHI発動機で2003年以降に生産した船舶用エンジン4881台のうち9割の製品に燃費の偽装問題が発生したことを明らかにしたと紹介。数値の偽装は「燃費をよりよく見せるため、そして数字の全体的なバランスを取るためだった」と同社が説明したことを伝えた。
また、IHIの内部からは「以前の社員も同じことをやってきて、われわれもそれを受け継いだ」「1980年代にはすでにこのようなことをやっていた」との声が出ているとし、仮に証言が事実であれば同社では「メイド・イン・ジャパン」が全盛期にあり、世界のお手本とされてきた時代から40年もの間不正を続けていたと指摘。「虚栄がもはやファッション化しており、これを是正するのは非常に難しいだろう」と評した。
さらに、IHIをめぐっては2019年にも飛行機エンジン4万台の検査記録に問題が見つかり、記者会見で社長が深々と頭を下げたことにも言及。5年経過した今、同社は同じように経営トップが頭を下げるシーンを再現することになったとし「100年以上の歴史を持つ日本の製造体制はもはや相当に老化していることが見て取れる。不正はこの老化現象を最も直接的に表すものだ」と指摘している。
その上で、不正が相次いで発覚する背景にはここ数年の企業経営の不安定さもあるとし、今回不正が発覚したIHI原動機が19年以降毎年700億円前後の売上を達成している一方で営業利益率は乱高下し、24年3月期には18億円の赤字になったと紹介した。
記事は最後に「100年以上の歴史を持ち、かつては世界市場において高品質により高い評判を勝ち得てきた日本の製造業だが、今や技術革新の最先端という地位を失ったばかりか、次々出現するブランドを傷つけるようなスキャンダルにより、世界の消費者から徐々に敬遠されつつある。長きにわたり凝り固まった企業の管理体制やものづくりに関する社会風紀を改革しない限り、『メイド・イン・ジャパン』は落日の一途をたどるばかりだろう」と結んでいる。(翻訳・編集/川尻)
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