ハミルトンとメルセデスF1の契約交渉に遅れ。ダイムラー会長が要求の一部に難色を示す
ルイス・ハミルトンが今年もメルセデスでレースをすることは間違いないだろう。しかしハミルトンは、彼が7回の世界タイトルのうち6回の獲得を達成したチームとの新契約をまだ締結していない。
ハミルトンとメルセデスのチーム代表であるトト・ウォルフは2019年、ドライバーズおよびコンストラクターズ選手権のタイトル獲得に専念し、契約交渉に気をとられたくないと語っていた。
またウォルフとハミルトンは新型コロナウイルスのせいでソーシャルディスタンスを取っていることからも遅れが生じ、その後ハミルトンは検査で新型コロナウイルス陽性となり、隔離生活に入ってしまった。
だが11月の第14戦トルコGPでの勝利の後、ハミルトンは、新契約の締結をほのめかすこれまでで最大の兆候を示していた。
「まだ始めたばかりのように感じている」とハミルトンは語った。
「本当に奇妙な感じだ。僕は身体的にも精神的にも素晴らしい状態にあると感じているよ」
報道によるとハミルトンは、年に4000万ポンド(約55億9800万円)の報酬という契約上の要求について譲歩するつもりはないようだ。それはメルセデスにとって問題にはならないだろう。イギリスの化学大手企業『イネオス』がチームの3分の1の株式を買い上げて、株主たちを揺るがしているのだ。
しかしながら、『Corriere dello Sport』紙の報道によると、ダイムラーAGとメルセデス・ベンツAGの会長を務めるオラ・ケレニウスは、ハミルトンの契約交渉のある一面について不満を持っているという。
ハミルトンは以前の契約と同様の報酬を望んでいるだけでなく、引退後にはチームでアンバサダーを務めることを要求しているとも言われている。しかしケレニウスは、ハミルトンのドライバーキャリアの後まで保証することは、メルセデスに多額のコストがかかることになるため望んでいないという。
ハミルトンがF1にどれだけ長く留まるつもりでいるのかも、交渉の重要なポイントになるだろう。35歳という年齢ながら、ハミルトンは間違いなくグリッド上のベストドライバーであり、レースを続ける強い希望について繰り返し語っている。現在ハミルトンより年上のF1ドライバーは、41歳のキミ・ライコネン(アルファロメオ)だけだ。
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