クラッシュでアルファロメオF1のシートを失いかけたジョビナッツィ「プレッシャーがプラスに働き、挽回できた」
アルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィは、F1でのフル参戦1年目である2019年、後半戦で調子を挙げ、最後から2番目のブラジルGPで5位フィニッシュを成し遂げた。チームはコンストラクターズ選手権で8位を獲得した。
2019年、ザウバーはアルファロメオに名称を変更、フェラーリとの提携を強め、性能の高いパワーユニット(PU/エンジン)を搭載したが、ランキングは2018年と同じものだった。
ジョビナッツィとキミ・ライコネンは2020年のドライバーラインアップとしてチームに残留する。しかしジョビナッツィは、F1に長く残るためには、さらに頻繁に安定したペースでポイントを獲得できることを証明しなければならないというプレッシャーに、自らがさらされていることを認識している。
F1公式サイトFormula1.comのインタビューでチームの2020年に向けた目標について尋ねられたジョビナッツィは、「目標のひとつは、もっと安定したペースでトップ10入りすることだ」と答えた。
「どのレースでも、1ポイントや2ポイントを獲得したい。それがシーズンの最後に違いを生み出すことになる」
「僕は昨年よりも準備ができた状態で次のシーズンを迎える。1シーズンを過ごし、すでにすべてのことを把握している。あとはより頻繁に、多くのポイントを獲得すればいい」
ジョビナッツィは、予選パフォーマンスを改善することも、2020年シーズンのチームの重要な目標であると語った。
「日曜日に(より前方から)スタートすることは重要だし、僕たちはそうする必要がある」
「(グリッドのいい位置から)スタートすれば、そこに留まることがはるかに楽になる。僕らは土曜に重点を置くべきだと僕は考えている」とジョビナッツィは指摘した。
■「契約延長しても安心している余裕はない」とジョビナッツィ
ジョビナッツィは、スパ・フランコルシャンでのベルギーGP決勝で、最後から2周目にクラッシュし、ポイントを失った。それが原因でジョビナッツィはシートを失いかけたことが、後に明らかになった。
「誰にとっても大きなショックだった」とチーム代表のフレデリック・バスールは最近になって認めている。
「アントニオと厳しい話し合いを行った。なぜならこのような出来事はキャリアを左右しかねないからだ」
しかしジョビナッツィは続くイタリアGPとシンガポールGPで入賞を果たし、ブラジルGPでも印象的な結果を出したことから、ベルギーでの失敗は帳消しとなり、2020年に新たなチャンスを掴むことが決まった。
「あれは自分とチームにとって最高の結果のひとつだった。あの結果にはとても満足している」とジョビナッツィはインテルラゴスでのパフォーマンスについて語った。
「シーズン終盤には、皆、疲れがたまってきて、モチベーションが下がってしまうものだ。でも(ブラジルでの)素晴らしい結果によって、スタッフやメカニックたち全員のモチベーションが再度上がるのを目にすることができた」
「もしかするとあのプレッシャーが、余計に僕を奮い立たせたと言えるかもしれない。シーズン後半にね」とジョビナッツィは『RaceFans』のディーター・レンケンに語った。
ジョビナッツィは、フル参戦2年目にどのようなパフォーマンスを発揮できるのか、引き続き注目されていくことを認識している。
「正直なところ、プレッシャーは常にある。大手スポンサーや資金が僕についてくる可能性はこれまで一度もなかった。だから常にプレッシャーを感じてきた」とジョビナッツィは言う。
「常に速さを見せていく必要がある。契約があることは分かっているが、後ろに控えているドライバーたちが、F1に参入しようと躍起になっているからね」
「自分のチームや他のチームに対して、僕は優れたドライバーだということを見せたいんだ」とジョビナッツィは締めくくった。
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