元ケータハムF1チームのオーナー、CEO務めるエアアジア社の贈収賄疑惑で2カ月間の職務停止へ
格安航空会社『エアアジア』のCEOであり、かつてケータハムF1チームを所有していたトニー・フェルナンデスは、ヨーロッパの航空機メーカー『エアバス』が関わる贈収賄事件の捜査の焦点となっている。
エアアジアは、エアバスから多くの航空機を購入する見返りに賄賂を受け取ったとして、イギリスの重大不正捜査局から告発されている。エアバスは不適切な取引についてアメリカ、イギリス、フランス当局に36億ユーロ(約4348億円)の罰金を支払い、事態の収拾を図ることに合意している。
ケータハムF1チームは2012年から2014年までF1に参戦しており、当時エアバスとスポンサー契約を締結していた。しかし捜査当局は、この取引がエアアジアがエアバスの航空機を発注する誘因となったと主張している。
王立裁判所の女王座部長のビクトリア・シャープは、声明で次のように発表した。
「エアアジア、またエアアジアX航空のディレクターもしくは社員に対して行われた5000万ドル(約54億7000万円)からなる不適切な支払い(エアバス社員は追加で5500万ドル(約60億2000万円)の支払いを申し出たが、その支払いは行われていない)は、スポーツチームへのスポンサー料の名目で行われた」
「スポーツチームはエアアジア幹部1と、エアアジア幹部2が共同所有していたものだが、法的にはエアアジアおよびエアアジアXとは関係がない」
フェルナンデスは、サッカークラブのクイーンズ・パーク・レンジャーズの共同オーナーでもあるが、不正行為については一切否定している。今回の件を受けてフェルナンデスとエアアジア会長のカマルディン・メラヌンはふたりとも2カ月間会社の職務から離れるというが、エアアジアの顧問として留まる予定だ。
「我々はエアアジアのディレクターの立場から、すべての不正行為や不祥事を断固として否定する」とフェルナンデスとメラヌンは公式声明のなかで述べている。
「我々は、我々自身の生涯全体を通して現在の世界的地位を構築した数々の企業に対し、なんら損害を与えるつもりはない」
「ケータハムF1は、エアバスから不適切なスポンサードを受けたと申し立てられているが、当時チームは世界中を回ってエアアジア、エアアジアX、GE、エアバスらに売り込みを行っていた」
「我々がケータハムの株主であった期間を通して、同社は利益を出せておらず、最終的に2014年に1ポンド(約142円)で売却された」
「最初から最後まで、これはブランディングのための活動であり、利益を生み出すための冒険的事業ではなかった」
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