裁判で敗訴し約4000万円のローン返済などを命じられたデ・フリース、控訴を検討か。2022年のF1デビューが争点に
元アルファタウリのF1ドライバーであるニック・デ・フリースの多額の財政的な負担との戦いは、悪化の一途をたどっている。アムステルダム地方裁判所は、彼に25万ユーロ(約4000万円)のローンとF1で得た収益のかなりの部分をオランダの投資会社に返済するよう命じた。
この裁判は、『インベストランド』社がデ・フリースのFIA F2でのシーズンを支援する融資を行った2018年の契約に起因している。契約では、デ・フリースが2022年までにフルタイムのF1ドライバーになった場合、インベストランド社はF1関連の収入の50%を受け取ることになっていた。しかし、それまでに彼がF1にたどり着かなった場合、ローンは免除されることになっていた。
裁判では、デ・フリースがアレクサンダー・アルボンの代役を務め、ウイリアムズのリザーブドライバーとして2022年のF1イタリアGPに出場したことが極めて重要な争点となった。デ・フリースの弁護側はこれを“テストドライバー”の状況とみなしたが、裁判所は、それが“レースドライバー”活動を構成しているとして、50%の所得分配条項が発動されたとの判決を下した。
2023年2月、デ・フリースは当初、簡易裁判所でこの件に関する有利な判決を得ていた。しかし、その判決は予備審問の一部にすぎなかったようだ。直近の判決はデ・フリースにとって大きな後退であり、複数のシリーズにおける彼のレースキャリアに影響を与える可能性がある。彼は今シーズン、TOYOTA GAZOO RacingからWEC世界耐久選手権に、マヒンドラからフォーミュラEに参戦するからだ。
インベストランド社代表のヨルン・スコートルストは、「ニックのキャリアの重要な時期に、我々は彼をサポートした。他の誰もそうすることを望んでいなかったときだ」と述べた。
「裁判官が我々に有利な判決を下したことをうれしく思うが、もちろん訴訟が必要だったことは残念だ。適切な協議を通じ、訴訟を行うことなく取り決めを成立させたかったが、残念ながらその試みはニックと彼の弁護士によって断固として拒否された」
「これにより、法廷に行くことは避けられなくなった。だからといって、たとえF1でのキャリアはもうないとしても、ニックがすでに素晴らしいものになっているモータースポーツのキャリアを継続し、可能な限りの成功を収められるよう私が願っているという事実は変わらない」
この最新の判決は大きな転換点となっており、デ・フリースと彼の弁護士は控訴を検討しているため、法廷闘争がさらに長引く可能性がある。
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