“空白の右サイドバック”にフィットした山根視来…川崎のルヴァン連覇、リーグ奪回のキーマンになるか?
サッカーキング2020年2月17日(月)12時22分
川崎が長く抱え続ける“右サイドバック問題”を解決する存在として注目される山根視来 [写真]=金田慎平
その問題は、2019年シーズン“3連覇”という命題を背負ってシーズンに突入した川崎フロンターレに最後まで重くのしかかった。右サイドバックの不在である。
サンフレッチェ広島から馬渡和彰が、ヴィラ・ノヴァ(ブラジル)からマギーニョがそれぞれ加入したが、川崎特有のハイレベルなポゼッションサッカーにフィットしきれず。2選手が問題なくプレーできるコンディションでも、左サイドが本職の車屋紳太郎が右サイドバックで起用される時期もあった。2018年シーズンまでその位置に君臨し、リーグ連覇を成し遂げたチームで抜群の存在感を放ったエウシーニョ(現清水エスパルス)が抜けた穴は、想像以上に大きかった。
迎えた2020年、馬渡、マギーニョ両選手がそれぞれ湘南ベルマーレ、横浜FCに移籍。新たな右サイドバック候補として鬼木達監督の目に留まったのが、湘南で主力として高い能力を示し続けていた山根視来だった。宮崎、沖縄でのキャンプでは、新加入とは思えない連携を発揮。そして迎えたルヴァンカップ第1節でも、脇坂泰斗、宮代大聖らとの連携で幾度となくチャンスを演出した。試合後、山根は連携面について問われると「いい関係性はできていると思う」と自信をみなぎらせた。
「泰斗や大聖がいい位置にいてくれるし、預ければ自信を持ってプレーしてくれる。それ以外の選手も、パスを出したら何かしてくれる選手ばかりなので、僕は預けて走って、預けて走ってを繰り返すことを心がけました。それに、チーム全体が新しいシステム(4-3-3)にチャレンジしている中での新加入なので、全員と会話を繰り返すことができているのが大きいですね」
ホームの選手として迎える初めての等々力陸上競技場。昨シーズンまでは同じ神奈川県勢のライバルとしてしのぎを削った。2019年シーズンの2試合はともに完敗と言える内容。山根は、等々力の雰囲気が「嫌だった」と語る。
「フロンターレサポーターが作る雰囲気が、敵として来ていたときは本当に脅威でした。今日、初めてホームチームとしてこのスタジアムに来ましたが、その雰囲気が逆にとても力になることを実感できましたね。今日はアップのときから、とても幸せな気持ちを感じることができました」
キャンプ中には、チーム内で1番仲のいい選手だという長谷川竜也との連携について自信を語っていた山根。この日も右サイドバックの位置から、最も遠い左ウイングに入った長谷川の動きが視野に入っていたという。
「今日も1本、相手の裏に抜けだした後クロスを上げるシーンで逆サイドの竜也が見えていたシーンがあったんですが、僕が出すことができなかった。竜也はいい動きをしてくれていたので、そこにボールを送り込めなかったのは僕の課題です」
試合中、奪われたボールを即奪い返しに行くシーンが多くみられるなど、激しいプレッシングが身上の湘南スタイルを垣間見せた山根。「それは無くしちゃいけない部分だと思う」と力強く語る。
「ボールを奪われたとき、すぐに奪い返すことができると、チーム全体がとても楽になるんです。僕にはそれが染みついている。それをやるのが、湘南から来た僕の仕事だと思っています」
「もっともっとよくなりますよ」と笑いながら、チームバスに乗り込んでいった山根。ルヴァンカップ初戦は大勝と言える内容だったが、シーズンは長丁場だ。川崎が、山根が、1年間どんな物語を紡ぐのか。注目していきたい。
サンフレッチェ広島から馬渡和彰が、ヴィラ・ノヴァ(ブラジル)からマギーニョがそれぞれ加入したが、川崎特有のハイレベルなポゼッションサッカーにフィットしきれず。2選手が問題なくプレーできるコンディションでも、左サイドが本職の車屋紳太郎が右サイドバックで起用される時期もあった。2018年シーズンまでその位置に君臨し、リーグ連覇を成し遂げたチームで抜群の存在感を放ったエウシーニョ(現清水エスパルス)が抜けた穴は、想像以上に大きかった。
迎えた2020年、馬渡、マギーニョ両選手がそれぞれ湘南ベルマーレ、横浜FCに移籍。新たな右サイドバック候補として鬼木達監督の目に留まったのが、湘南で主力として高い能力を示し続けていた山根視来だった。宮崎、沖縄でのキャンプでは、新加入とは思えない連携を発揮。そして迎えたルヴァンカップ第1節でも、脇坂泰斗、宮代大聖らとの連携で幾度となくチャンスを演出した。試合後、山根は連携面について問われると「いい関係性はできていると思う」と自信をみなぎらせた。
「泰斗や大聖がいい位置にいてくれるし、預ければ自信を持ってプレーしてくれる。それ以外の選手も、パスを出したら何かしてくれる選手ばかりなので、僕は預けて走って、預けて走ってを繰り返すことを心がけました。それに、チーム全体が新しいシステム(4-3-3)にチャレンジしている中での新加入なので、全員と会話を繰り返すことができているのが大きいですね」
ホームの選手として迎える初めての等々力陸上競技場。昨シーズンまでは同じ神奈川県勢のライバルとしてしのぎを削った。2019年シーズンの2試合はともに完敗と言える内容。山根は、等々力の雰囲気が「嫌だった」と語る。
「フロンターレサポーターが作る雰囲気が、敵として来ていたときは本当に脅威でした。今日、初めてホームチームとしてこのスタジアムに来ましたが、その雰囲気が逆にとても力になることを実感できましたね。今日はアップのときから、とても幸せな気持ちを感じることができました」
キャンプ中には、チーム内で1番仲のいい選手だという長谷川竜也との連携について自信を語っていた山根。この日も右サイドバックの位置から、最も遠い左ウイングに入った長谷川の動きが視野に入っていたという。
「今日も1本、相手の裏に抜けだした後クロスを上げるシーンで逆サイドの竜也が見えていたシーンがあったんですが、僕が出すことができなかった。竜也はいい動きをしてくれていたので、そこにボールを送り込めなかったのは僕の課題です」
試合中、奪われたボールを即奪い返しに行くシーンが多くみられるなど、激しいプレッシングが身上の湘南スタイルを垣間見せた山根。「それは無くしちゃいけない部分だと思う」と力強く語る。
「ボールを奪われたとき、すぐに奪い返すことができると、チーム全体がとても楽になるんです。僕にはそれが染みついている。それをやるのが、湘南から来た僕の仕事だと思っています」
「もっともっとよくなりますよ」と笑いながら、チームバスに乗り込んでいった山根。ルヴァンカップ初戦は大勝と言える内容だったが、シーズンは長丁場だ。川崎が、山根が、1年間どんな物語を紡ぐのか。注目していきたい。
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