「マシンについてもう少し理解の余地がある」長所と短所を見出したマクラーレンF1。5月に最初の大型アップデートを実施
マクラーレンF1チームは、2024年型マシン『MCL38』への大規模アップデートは5月まで行わないと示唆しており、最初に実施するのは24戦で構成される今シーズンの6戦目か7戦目頃となりそうだ。
今シーズンのマクラーレンは、序盤戦のパフォーマンスが振るわずにチームとドライバーのランド・ノリスおよびオスカー・ピアストリが苦戦していた1年前よりも、はるかに好調なスタートを切った。2024年シーズンはまだ2戦が行われただけだが、マクラーレンは、メルセデスとのポイント差はわずか2ポイントではあるものの、コンストラクターズランキングで3位につけている。ノリスとピアストリがバーレーンGPとサウジアラビアGPの両方でポイントを獲得したためだ。
しかし、彼らがそのアドバンテージを維持できるか、さらにうまくいけばリードするレッドブルとフェラーリに食い込めるかは、進行中の開発戦争においてライバルに肩を並べることができるかどうかにかかっている。
「オーストラリアで、そしてできれば日本でも、いくつか小さなものを投入する」とチーム代表のアンドレア・ステラはコメントし、それにより1000分の数秒の改善が見込まれると主張した。
「そしてうまくいけば、シーズンの最初の3分の1のうちに、大規模なアップグレードを実施できる。おそらく6戦目か7戦目くらいのことだろう」
それは5月のいずれかの時期で、マイアミGPあるいはその翌戦のイモラでのエミリア・ロマーニャGPでのことになるだろう。アップグレードは遅くとも5月末のモナコGPまでに行われる可能性があるが、それでも昨年に比べると大幅な進歩となる。
「マシンについてもう少し理解する余地があると思う。コースの特性を考慮し、アップグレードを投入するか、もしくはコースに適応させるかということが非常に重要だ」
「ジェッダでは、2台のセッティングのアプローチがわずかに異なっていたのだが、興味深いポジティブな点とネガティブな点が見られたと考えている」
「この最適化は、おそらくコンマ1秒に値するだろう。魔法を見つけることはできない。これから見直しをする2台のマシン間のわずかな違いは別として、我々はマシンをよく理解している」
フェラーリはすでにシーズンオフの間に進歩を遂げたようだ。彼らが成功していることから、マクラーレンは2023年の終盤のレースで連続で表彰台を獲得した勢いを継続できていない。またマクラーレンは、トップラインのスピード不足や低速コーナーでのパフォーマンスの低下など、チームが克服したいと考えていた前モデルの側面をまだいくつか引きずっているようだ。
「このような高速で流れるようなコーナーでは、最初のステアリング操作だけで十分で、マシンの反応は非常によい。(ジェッダでは)セクター1のマクラーレンの後ろでは誰もが形勢不利になるところが見られただろう」
「代わりにコーナーが長く、非常に長い時間ステアリングを保持している必要があると、マシンは少々力を欠き、多くの時間を失ってしまう。そこがフェラーリが強みにしているところだ。ルクレールが最後のセクターのあのコーナーで、非常に競争力があったのはそれが理由だ」
「もうひとつの制限は、我々はもっとトップスピードを上げたいということだった。このふたつの特徴は、このコースで非常によく表れていた」
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