フェルスタッペンのマネージメント陣営とホーナー代表の間で緊張感は消えず。万が一の際レッドブルF1は誰を選ぶのか
マックス・フェルスタッペンとレッドブル・レーシングとの契約は2028年末まで続くが、フェルスタッペンのマネジメント陣とクリスチャン・ホーナー代表の間には明らかに緊張があり、フェルスタッペンがチームを去り、メルセデスへ移籍する可能性が間近に迫っているようだ。マックスの父親のヨスが、ホーナーをチーム代表から外すことを公然と要求して「彼が留まればチームは崩壊する」と主張し、その後、2021年末に基本的には関係が壊れたトト・ウォルフと長い会話をしたという事実は、フェルスタッペン陣営で何が起こっているかを示している。
ホーナー自身もこの遠回しな脅しに激しい反応を示し、サウジアラビアで「マックスが離脱したいなら、我々はその場に留まるよう強制はしない」と語った。フィールドにいる他のドライバーはみな、グリッド上で最速のマシンを手にするチャンスに飛びつくだろうと考えてのことだ。双方が引かずに、今年末までに壊れてしまう可能性はあり得ないことではない。
しかし、フェルスタッペンがレッドブルを離脱してメルセデスに移籍することを決意した場合、2025年に向けたレッドブルの代替案は何か? まず第一に、このような動きはセルジオ・ペレスのチームでの短期的な将来を確保することになる。ホーナーは来年を、新しいドライバー2名でスタートすることを望まないだろう。しかし、フェルスタッペンの直接の後任ということでは、チームには主要な候補者が3人いるし、さらに内部にも何人かの候補者が出ているようだ。
フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)とカルロス・サインツ(フェラーリ)のふたりは、ドライバー市場で疑う余地のない候補だ。どちらもまだ非常に競争力があり、来年の契約が決まっていない。アロンソを起用することで、レッドブルには非常に競争力のあるドライバーが与えられることになるが、彼はキャリアの終わりに近づいている。彼とペレスによるチームはフィールドで最も年嵩のペアになり、1、2年のうちに急いで2名の若者を昇格させる必要がある。
一方、サインツはまだF1キャリアの途中にあり、シャルル・ルクレール(フェラーリ)のチームメイトとして生き残ることができている。過去2年間で2勝を挙げており、レッドブルに長期的な安定をもたらすことは間違いない。しかし、2016年の途中でダニール・クビアトの後退が必要になったとき、サインツはチームに却下され、フェルスタッペンが起用された。サインツは18カ月後には若手ドライバープログラムを離れており、ミルトンキーンズでは世界チャンピオン候補とは目されていない。
アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)もいるが、彼も過去レッドブルに2度も見捨てられている。しかし彼はウイリアムズに加入して以来、新たに活気を取り戻した。同じような状況でレッドブルに戻ることを望んでいないアルボンは、フェルスタッペンがいなければ戻る可能性はある。繰り返しになるが、2020年に彼がフェルスタッペンにどれだけ打ち負かされたかを考えると、チームの多くの人々は、彼がフェルスタッペンと同じレベルでパフォーマンスを発揮することはできないと感じている。
そして、現在ペレスのシートを争っている3人のドライバーがいる。それはRBの角田裕毅、ダニエル・リカルド、リザーブドライバーのリアム・ローソンだ。今のところの彼らの目標は、十分な好成績を収め、ペレスのマシンに乗せるようレッドブルを説得することだが、フェルスタッペンが2028年末までの契約を強制的に解除する場合、彼らはホーナーにとって唯一の解決策となる可能性がある。
今のところ、ミルトンキーンズでの優先事項は、状況を落ち着かせ、フェルスタッペンとホーナーが共通認識に戻ることだ。そしてメルセデスがサマーブレイク前に賭けに出て、若手のアンドレア・キミ・アントネッリを起用することを期待し、フェルスタッペンがチームの運営に不満があっても実行可能な選択肢がない状況にすることだ。
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