2021年よりメルセデスPUを使用するマクラーレンF1、FIAの監視下で車体の一部を変更へ
マクラーレンF1チームのマネージングディレクターを務めるアンドレアス・ザイドルは、2021年シーズンよりパワーユニット(PU)をルノーからメルセデスに切り替えるにあたり、現行シャシーの基本設計が変わらないよう、FIAの入念なチェックを受けながら作業を進めると語った。
ルノーとの2年契約が2020年末で切れた後、マクラーレンはメルセデスとの提携関係を復活させる。前回は1997年から2012年にかけてパワーユニット供給を受けており、その間数えきれないほど多くの勝利を飾ってきた。
しかし、新型コロナウイルス危機によるマイナス影響を緩和する目的で、F1が今年のシャシーの設計を2021年まで延長して使うと決めたことで、マクラーレンにとっては事態が複雑化した。メルセデスのパワーユニットを収容するため、2021年型マシンにいくつか大きな変更を加える必要があったからだ。
だがザイドルは、設計変更がシャシーに「パフォーマンスの増強効果を生じさせない」よう、FIAのしっかりとした監視のもとで作業を行うとしている。
「当然、この(メルセデスの)パワーユニットを現行のマシンにどの程度うまく収められるのかについて、制約はある」とザイドルは言う。
「我々はFIAとの間で、メルセデス製PUを収めるためにどうしても必要な変更しか行わないこと、そしてそれをしっかり監視してもらうということを合意した」
「したがってパワーユニットの周辺で、たとえばパフォーマンスのさらなる増強につながりそうな部分には触らないよう、彼らが厳しくチェックすることになる」
「我々は現状を完全に理解している。今回の合意に至ったのも、最終的にはより大局的な観点から判断すべきことだからだ。すなわち、現在起きているF1開催の中断を、全員で下支えすべきという点で一致する必要がある、ということだ」
「以前も話したように、そうすれば関係者全員が今年のコストを最大限まで抑えられる」
新型コロナウイルス危機に端を発した2020年シーズンの開幕延期により、今後の状況によっては閉幕が2021年1月までずれ込む可能性もある。そしてそれは必然的に、マクラーレンとルノーとの契約期間が延びることをも意味する。
「もし本当にそうなっても、つまり1月までレースが続いたとしても、我々とルノーとの契約について何ら問題が生じるとは考えていない」
「我々は素晴らしい関係を築いており、今年の契約内容もオープンで透明なものだ。特に問題が生じるとは思わない」
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