レッドブルF1のシミュレーター作業で自信を取り戻したリカルド。2024年のトップチームのシート不足を恐れず
ダニエル・リカルドは、来シーズンのF1のトップチームのシートが不足しても「恐れてはいない」と述べており、シート不足はF1では当たり前のことだと主張している。
昨年末にマクラーレンのシートを失ったリカルドは、レッドブルでサードドライバーに回っているが、将来について熟考している彼はゆっくりと、しかし確実に2024年のF1へフルタイムで復帰する候補者として浮上している。マクラーレンで苦戦して多くの答えの出ない問題を生じさせたものの、リカルドは今も自身にはトップクラスのチームでシートを獲得する価値があると考えている。
しかしえり好みできる状況ではなく、2024年に向けた33歳のリカルドの選択肢は限られているようだ。それでもリカルドは、そうした見通しに悩まされてはいないと主張している。
「そうした状況を恐れてはいない」とリカルドは『Top Gear』に語った。
「いつもそうだった。これが明らかにシートから自分を遠ざけるリスクになることはわかっていた」
「でも自分が望んでいないことについてははっきりしている。ふたたびレースはしたいと思うが、来年どのシートでも欲しいわけではない」
最近、この半年で2度目のことになるが、ハースF1のチーム代表であるギュンター・シュタイナーはリカルドに対してドアを開けており、少なくとも2024年のチームのシートについて話し合う可能性をオープンにしている。だが残念ながら、競技と財政の面で二流といえるハースが、リカルドのような能力のあるドライバーを引きつける可能性はほとんどないだろう。
「僕はゼロから始めたくない。白紙から自分の(F1の)キャリアを築き上げるようなことはしたくない。それは思い上がりではない。その時期は過ぎたんだ」
「それが自分を刺激したり、僕が求めている復活をもたらしてくれるとは思わない。だからトップのシートはさらに希少になる」
「でもトップチームこそが、僕が最良のパフォーマンスを発揮して成長できる場所だとわかっている。そうしたことに注目しているところだ」
リカルドは昨シーズン末に、意欲をなくして自信を失った状態でグリッドを去った。しかしリカルドは、ミルトンキーンズでのレッドブルのシミュレーター作業初日が、自信を取り戻すのに大いに役に立ったと認めている。
「レッドブルのシミュレーターに戻った最初の日は、これまでシミュレーターをドライブしたなかでも一番楽しかった。クレイジーだ。特にキャリアのこの時点では、たいていは退屈な作業になるからね」
「今、シミュレーターを運営しているのは、レッドブル時代に僕のエンジニアだったサイモン(・レニー)だ。まるで2018年のルーティンに戻ったようで、本当に気に入ったよ」
「慣れるのに数周かかったけれど、一度走り始めると、すべてのことにまた親しみを感じた。正直なところ、かなり低くなっていた僕の自信は、1日のうちに記憶にあるレベルにまで戻ったと思う」
「いい1日だったよ。それにこの休暇を取ることは、ある意味でこの2年間のことを少し忘れるチャンスにもなっている。新鮮な気持ちで行くんだ」
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