ラッセル「毎週5位〜8位を争うのが現状」短期的な解決策は役に立たず、今後数週間は“痛みを伴う”と覚悟
ジョージ・ラッセルは、問題を抱えた2024年型マシン『W15』についてメルセデスが短期間のうちに大幅な修正を進めていないため、チームにとって困難な時期が来ると予測している。
先週末のF1第6戦マイアミGPで、メルセデスはマシンのフロアボディをアップデートしたが、それは限られたメリットしかもたらさなかったようだ。ラッセルとチームメイトのルイス・ハミルトンはふたりともスプリント予選のSQ2で敗退し、スプリントレースではポイントを獲得できなかった。
その後の予選ではQ3まで到達したが、ポールポジションのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)からコンマ8秒の後れを取った。メインレースでは、ハミルトンがなんとか6位フィニッシュを果たしたのでいくらかの慰めとなったが、難しいレースに耐えたラッセルは8位に後退しており、今シーズンのメルセデスの継続的な課題が浮き彫りになった。
ラッセルは、かつてのチャンピオンシップ制覇チームであるメルセデスが、開発面での相対的な現状のせいで“痛みを伴う数週間”に向かっているところだと考えている。
「マクラーレンは12カ月前のマイアミでは予選で16番手と19番手だったが、彼らは優勝した。そのことは、物事がうまくいけば何が可能になるかということを示している」と、ラッセルは先週末のイベント後にコメントした。
「でも今のところ、僕たちは物事を正しく理解していないし、すぐに変更を加える必要がある」
「短期的にはいくつかのことが行われるが、短期的なことで僕たちをレースウイナーに変えるものは何もない。だから数週間は痛みを伴うだろう。自分たちが4番目に速いチームだということを、受け入れないといけないと思う」
「ラップタイムとチャンピオンシップは嘘をつかない。これが僕たちの現状だ。僕たちは毎週、5位から8位を争っていると思う」
メルセデスF1のチーム代表であるトト・ウォルフは、チームの状況についてより楽観的と思える見解を伝え、エンジニアがW15の核心的な問題を十分に理解しており、新しいマシン部品でこれらの問題に対処するための開発プロセスが順調に進んでいることを確信している。
「マシンをより適した状態にするために何が必要なのか、我々ははるかによく理解していると思う。今ではマシンの挙動や、なぜ我々が苦戦しているのか、どの部分で苦戦しているのかといったことがとても明確になっているからだ」とウォルフが語ったと『Motorsport Week』が報じた。
「F1では、開発を加速させてペースを上げることができるし、我々は全力で取り組んでいる。デザインオフィスは総がかりだ。製造業務は全開で進んでいる。他の部門もよい仕事をしている。すべてのファクトリーは、非常に役立つと信じているものをマシンに投入するために6速で動いている」
しかしウォルフは、設計プロセスを急ぐことは、アップグレードの有効性を損なう可能性があると注意を促した。チームの優先事項は、新しい部品によって意図したとおりのパフォーマンス向上を確実にもたらすことにある。
「我々は自分たちがしていることを分かっていると思う」
「マシンに投入するものに関しては、急ぐことはできない。今なら製造に入れるというポイントまで到達しなければならないからだ。そしてその過程が来る、あるいは来たら、それらを分類する必要がある。つまり、これは何週間もかかる作業だ」
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