F1 Topic:日本GP契約延長へ向けて、期待されるトロロッソ・ホンダの活躍「たくさんの励ましの声を頂いている」
今春、某モータースポーツ・ウェブサイトで、日本GPを主催しているモビリティランドの山下晋社長が「(日本GPの開催延長は)ひとことで言えば、非常に厳しいです」と語っていた。
その最大の原因が、観客動員数の減少であることは言うまでもない。昨年の3日間の観客数は、14万5000。これは鈴鹿でF1が始まった1987年以降、過去最低だった。
この現状に、ホンダの山本雅史モータースポーツ部長も「このような事態を招いたのは、ホンダの力不足であることは事実です。ファンの方々を失望させて本当に申し訳ない」と、日本GPの観客の減少の一因がホンダのふがいなかった過去3年間の成績にあると語った。だが、だからといって、日本GPの将来を悲観はしていないと言う。
「山下のコメントは経営のトップの社長としてのコメント。過去最低という数字を前にして『このままでは厳しい』と言うのは当然のことだと思います」(山本)
山本は、今年の日本GPは昨年のようなことにはならないと言う。
「今年はホンダがトロロッソといい関係を築けています。開幕前の東京・六本木のイベントでもたくさんの励ましの声をいただき、多くの方々が『去年は行かなかったけど、今年は行きます』と言ってくれました」
「六本木のイベントには、2500人の観客が来場してくれたんですが、あの場所で行われたイベントとしては過去最高だったと聞いています。それだけ、ファンは新生トロロッソ・ホンダを応援してくれています」
「その直後に、ホンダは開幕戦の模様を青山の本社の1階でパブリックビューイングを行い、観戦していただいたのですが、昨年までは1階だけで足りていたのですが、今年は予想より多くのファンが来場されて、2階も開放したほどです」(山本)
もちろん、今後のトロロッソ・ホンダの活躍次第では、いったん帰ってきたファンが再び離れてしまう可能性がないわけではない。
「だから、今度こそそんなファンの期待をホンダは裏切ってはいけない。だから、ホンダはホンダでトロロッソへ供給するパワーユニットをしっかりとアッブデートしていくだけ。そして、モビリティランドも日本のモータースポーツファンに対して、F1を日本で観戦できる場を提供するために日本GP開催を継続していくべきだと思うし、そのことはモビリティランド側も理解していると思います」
山本部長はホンダ本社のモータースポーツ部長であるとともに、モビリティランドの非常勤取締役も務め、月に一度は会議に出て、山下社長とミーティングを行っている。その席で、山下社長と山本部長は日本GPを楽しみにしているファンのためにさまざまな話し合いを続けている。
世界一だと、ドライバーたちから賞賛される鈴鹿のファンを、今年はひとりでも多く見たい。
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