モナコで振るわなかったメルセデスF1。相性の悪さを認め「答えを見つけるのは容易いことではない」と代表
メルセデスにとって、2021年F1第5戦モナコGPは厳しいものになった。ルイス・ハミルトンは7位でフィニッシュ。バルテリ・ボッタスは、ピットストップで右フロントタイヤのホイールナットのトラブルがなければ2位でフィニッシュしたかもしれない。しかしボッタスが、優勝したレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンに挑戦できるペースを発揮できたかどうかは疑問だ。
なぜモナコでメルセデスは遅かったのか?
「モナコは決して我々と相性の良い場所ではない」とチーム代表のトト・ウォルフは語った。
「ペースの点では(ハミルトンが優勝した)2019年の例外はあるが、過去の(マシンが競争力を発揮できなかった)シンガポールでのレースのようなケースと似ている。マシンが速くなるか否かということは、なんらかの形で我々のDNAに染み込んでおり、その答えを見つけるのは常に容易いわけではない。まるでマシンのなかに固有のDNAのようなものがあるかのようだ」
「だが我々の場合、マシンのどの部分を最適化する必要があるか、どのようにタイヤをより適正な範囲に入れる必要があるかということを理解している。23戦に向けたマシンを作っているのだから、ふたつの方向性においてパフォーマンスが落ちることもある。そしてモナコは間違いなく大きな例外だった。ここでは、いわば平均的なコースとは完全に違うマシンが必要なのだ。そういうわけで、質問に戻ると、我々は答えを持ち合わせていない」
このような厳しい週末を、ウォルフとメルセデスF1はどのように乗り越えるのだろうか? そしてウォルフはチームの士気をどのようにして上げるのか?
「一連の感情の動きは興味深いものだ。失敗に直面したと気づくと、怒りが込み上げてくる。これはまったく普通の現象だ。感情を常に把握して、『オーケー、これも現実だ』と言い聞かせる必要がある。現在の状況を最適化するために、我々に何ができるだろうか」
「そして短期的に最適化できるものが少ない場合、この種のミスを将来どのように回避し、最大限に活用できるだろうか。人々が意見を言って、弱点や差を分析できるような安全な環境を作ることによってのみ、同じミスを今後回避できるようにするための解決策を生み出すことができる。感情的なジェットコースターを経験することになる」
次のレースは第6戦アゼルバイジャンGPだ。またも市街地コースとなるが、ここはコース幅が広く、モナコよりも高速だ。メルセデスは速いペースを取り戻すはずだ。
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