ダラーラ、F3用F312〜317シリーズの後継車『F320』を発表。現行車両からのアップデートも可能
イタリアのダラーラは、全日本F3選手権とユーロフォーミュラ・オープンで使用されている既存のダラーラF312〜317シリーズの後継車両となる『ダラーラF320』のデザインと車両概要を発表した。
F1をはじめとした上位カテゴリーへのステップアップカテゴリーとして、長年その任を担い続けてきたF3は、FIA国際自動車連盟の主導のもとここ数年再編が図られており、新たにヨーロッパで開催されるFIA-F3、そしてFIA-F3地域シリーズというカテゴリーが作られた。
そんななか、DTMドイツ・ツーリングカー選手権の併催で開催が計画されていたフォーミュラ・ヨーロピアン・マスターズこそ開催に繋がらなかったものの、全日本F3選手権とスペインを拠点とするユーロフォーミュラ・オープンはそれまでと同様のダラーラF312シリーズを継続して使用していた。
このダラーラF312シリーズは個体の数も多く、新しいFIA-F3に比べダウンフォースが大きく、その後上位カテゴリーに上がるために学べることが多いシャシーと言われているが、その優れた特性をもつF312シリーズをアップデートしたシャシーが、全日本F3選手権が開催されている岡山、ユーロフォーミュラ・オープンが行われているスパのタイミングに合わせて発表された。
ダラーラF320と名付けられたこの新シャシーは、これまでのF312シリーズ同様のボディワークをもっているが、頭部保護デバイスであるヘイローが装着されるほか、ボディ各所の形状変化、シャークフィンの追加やリヤウイング翼端板形状の変更、クラッシャブルストラクチャーの追加など、2018年F1安全基準に準じたホモロゲーションを受けられる安全性のレベルを備えている。
一方で「技術的には既存のF317をアップデートした車両」とされており、全体的なレイアウトはそのまま継続され、モノコックとボディワークの大半を交換、安全上の構造体を追加することで、F312〜F317シリーズをアップデートできるオプションがあり、チームにとってはまったく新しい新シャシーを使うよりも大幅なコスト削減に繋げることができる。
また、ヘイローはチタン製が用いられ、その他にもさまざまなテクニックが用いられることによって、総重量の増加はわずかに抑えられる。また、空力面のアップグレードもその焦点は前走車をオーバーテイクする機能にあてられているという。
このシャシーに組み合わされるのは、FIA F3 2018レギュレーション準拠となる最大2リッターの自然吸気エンジン。つまり現行のエンジンを使用することができる。今後全日本F3選手権とユーロフォーミュラ・オープンがこのシャシーを継続する可能性が高く、欧州フォーミュラのシートが高騰しているなか、若手ドライバーにとっては有力な選択肢となりそうだ。
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