ウィンブルドンの車いす部門が開幕!グランドスラム連覇を狙う小田凱人、第2シードの上地結衣が意気込み
頂点を狙う小田(左)と上地(右)が大会への意気込みを語った(C)Getty Images
後半戦に突入した今年3つめのグランドスラム「ウィンブルドンテニス」。7月12日(水)に開幕する車いす部門に出場する小田凱人、上地結衣がインタビューに応じた。
6月の全仏オープンでグランドスラム初優勝を達成、17歳にして世界ランキング1位の座についた小田は、男子シングルス第1シードでの出場。今大会でグランドスラム連覇を狙う。女子シングルス第2シードの上地は悲願の初優勝を目指す戦いとなる。12日に小田はコート17の第4試合、上地はコート15の第2試合に登場する。
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小田凱人インタビュー
Q. まずは全仏オープン優勝おめでとうございます。史上最年少の17歳で世界のナンバーワンになりました。状況が変わったと思いますが、どのように感じていますか。
ありがとうございます。あの試合からはガラッと変わりました。これまでとは違った多くの方からメッセージをいただいたり、今までにはない、いろいろなところからの反響を大きく感じています。
Q. 注目されていることが大きなモチベーションになっていると思いますが、いかがですか。
僕自身、そういう風になりたいと思っていたので、それに一歩でも近づけたというのを感じていますし、それを今回もまた(優勝を)達成したいと思っていますので、今からすごい楽しみですね。
Q. 昨年の全仏オープンが初出場、そのちょうど1年後にグランドスラム初優勝。こうなることを想像されていましたか。
去年のグランドスラム初出場から優勝するつもりでやっていました。どの大会でももちろん勝つという気持ちでやっているので、それが1年間で優勝までいけたっていうのはすごい評価できると思っています。
Q. 全仏オープンでは英語でスピーチをされましたね。英語は練習されていたのですか。
そうですね、自分は勉強の英語は苦手ですけどもYouTubeやTikTokなどを観て勉強しました。現地では英語で話す人と関わることがほとんどなので、それで練習しています。
Q. 全仏オープン優勝からの3週間はどのように過ごされていましたか。
1週間ぐらいオフをとって、そのあと練習を再開しました。練習をしていても決勝の感覚が残ったままというか、あの調子のまま練習を開始して、また今もフォアハンドがすごい良くなってきているので、今すぐにでも試合ができるぐらい、すごく好調です。あの時の勢いというかスピード感というものは全く消えてはいないと思っているので、今回もちゃんと練習をして勝ちたいなと思っています。準備を着実にできていると思います。
Q. 芝への対策は何かしましたか。
芝でボールが弾まないので打点が低くなることがあります。特にスライスは本当に止まってしまうボールもあるので、クレーは割と跳ねてきたりとかイレギュラーしたりすることがありましたけども、特に芝は低くイレギュラーしたりもあるので、クレーとは違う感覚ではやっていました。自分の武器は早く攻めて、先手必勝のテニスだと思うので、芝でもハードでもクレーでも関係なく、そういう練習を貫いてやってきたので、芝は特にクレーよりも動きにくいし、パワーがいるのでその辺でやっぱり自分のショットというのはより効果的になるのではないかなと思っています。
Q. 世界ナンバーワンとなったことで、周りの選手からはどう見られていると思いますか。
(世界ランキング)1位になったことで、いろいろな方から「追われる立場になったね」と言われることが多くなったのですが、そんな追われる立場の感情はなくて、若手の部類だと思いますし、自分が追い求めるテニスの完成度もまだまだです。もちろん対策はされると思いますけど、1位になったからといって特に変えることなく、今までやってきたことをさらに追求していければなと思っています。プレッシャーもあまり感じてないですし、気負いもしていないので、その分成長できるかなと思っています。
Q. 緊張している時や、パフォーマンスが出ないときには、試合中にどのようなことを思っているのですか。
特に全仏での決勝戦は他の試合と比べてかなり緊張していました。ウォーミングアップの時もふわふわしている感じがあり、逆に試合が始まってからは思っていた以上にエースが決まったりだとか、良い所にボールが入ったりしたので、少しほっとしたというか意外と緊張しない、と感じました。ただ緊張する試合ももちろんあるので、そういう時は「緊張をしている自分」「その場にいる自分」を楽しむようにしています。
Q. 最後にウィンブルドンに向けて意気込みをお願いします。
負けられない立場になったと思うので、そういった意味ではプレッシャーももちろん少しはありますけど、それを楽しんでパワーに変えてまた優勝を狙って準備していますし、試合に入れば必ず良いプレーができると思うので、試合を楽しんでいただければなと思います。
上地結衣インタビュー
Q. いよいよ車いす部門が開幕しますが、今の率直な心境をお聞かせください。
イギリスには1週間ほど早めに入って練習してきました。今年は雨の日も多かったんですけど、晴れる日はすごく暑く感じて、昨日の夕方会場に入ってお客さんもたくさんいるように感じるのですごく楽しみですね。
Q. 全仏が終わって3週間ですが、具体的にどのような調整をされてきたのでしょうか。
昨年は芝のコートで前哨戦を戦ったんですけど、今回そこはパスして、兵庫県にある芝のコートでお世話になって、トレーニングを行なって、ローランギャロスの次のクレーの大会で少し利き手の左手を痛めてしまったのもあって、リカバリーしながらトレーニングを積んできたっていうような3週間でした。
Q. 手のほうの調子はいかがですか。
手のほうはバッチリとトレーナーさんにも見ていただいて、しっかりと治してきました。
Q. 上地選手にとって、ウィンブルドンはどんな舞台ですか。
自分にとっては鬼門というか、昨年初めてシングルスで決勝まで残ることができて、反面、優勝者のリストを見るとダブルスでは7回優勝することができていて、ダブルスだったらうまくいくのになって正直思ってしまうところですけど、今回しっかりと日本でも準備することができました。昨年、国枝さんが初めてウィンブルドンでタイトルを獲るところを実際に自分も見させていただいたので、自分も続きたいと思いますね。
Q. 最後に意気込みを聞かせてください。
先ほどドローが決まって、シングルスダブルスともに日本人対決となるんですけど、しっかりと自分の準備してきたことをパフォーマンスとして出せたらいいなと思います。頑張りたいと思います。
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