MotoGPスペインGP:中上、5列目から迎える2019日本GP以来のレース「ペースは悪くない」
中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)が約9カ月ぶりにMotoGPのレースウイークに帰ってきた。中上にとってMotoGPクラス3シーズン目の2020年、MotoGPクラスの初戦となった第2戦スペインGPで中上が獲得したのは15番グリッド。後方からのスタートを強いられることになったが、レースペースには好感触を得ている様子だ。
2019年シーズンの日本GP後、中上は右肩の手術とその後の療養のために、最終戦バレンシアGPまでの3戦を欠場した。明けて2020年、2月のセパン公式テストから参加。しかし、開幕戦としてスケジュールされていたカタールGPは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策により、MotoGPクラスはキャンセル。再開を待つこと4カ月、スペインGPは中上にとって2019年シーズン日本GP以来のレースウイークとなったのだ。
こうして迎えた予選、中上はフリー走行3回目までの結果で総合14番手となり、Q1からのスタート。Q1では1分37秒434を記録するも5番手に終わり、Q2進出はならず、決勝レースを15番グリッドから挑むことになった。
「Q2に進めず、がっかりしています。(フリー走行3回目では)周りのペースが上がり、トップ10に入れませんでした。自分に怒りを感じます。ただ、Q2のタイムを見ると、僕がQ1で記録したベストタイムは37秒4。これはQ2での5番手、6番手に相当するタイムなんです。だから、そう悪くはないと思います」
実は中上、このヘレスではセクター4で苦しんでいる。
「セクター4の特に11コーナーと12コーナーでうまくいっていません。金曜日から少し改善はしたのですが、まだ足りない。(チームメイトの)カル(・クラッチロー)のデータと比べて、改善点をはっきりさせ、セットアップを見つける必要があります。これが、主な問題なんです」
ただ、レースに向けて前向きな材料もある。レースシミュレーションを行うフリー走行4回目では、9番手タイム。安定したラップタイムを刻んだ。
「全体としてはよくなってきていると思いますし、フリー走行4回目ではユーズドタイヤでのペースも悪くありませんでした。これはレースに向けて、いいポイントだと思います」
「もちろん、15番手からのスタートは簡単ではありません。特に序盤はね。だから、まずは注意しながらもアグレッシブにいって、終盤にかけてはコンスタントかつミスをしないことです。そして、タイヤをセーブすることがキーポイントになります」
スペインGPではタイム差が拮抗し、フリー走行3回目までの総合結果では、1秒以内に20番手までが入っている。激しい戦いになるだろうがしかし、約9カ月ぶりのレースとなる中上の躍進に期待を寄せたい。
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