U20日本が中国に痛恨の敗戦、監督「自分のミス」…本大会出場は他組の結果次第
サッカーキング2017年7月23日(日)21時57分
遠藤渓太(中央奥)のゴールで一矢報いた日本。だが、あと1点が遠かった [写真]=佐藤博之
7月23日、AFC U-23選手権予選J組の第3戦がカンボジアのプノンペン・オリンピックスタジアムで行われ、日本は中国と対戦。後半にMF遠藤渓太(横浜F・マリノス)が一矢を報いたものの、1-2での敗戦となってしまった。
大会3日間で最も過酷な陽射しが照り付ける猛暑の中での試合となった。中1日の3連戦という疲労に加えて、あるいは体力を温存しながら試合を運ぶイメージもあったのだろう。「引き分けでも1位抜け」というシチュエーションから、内山篤監督は「大人のサッカーをしよう」と強調していたが、結果として「あくまで心理的な余裕を持って試合を運ぼうという意味だったが、消極的にさせてしまったのかもしれない」と、ネガティブに作用したのは否めない。想定以上にエンジンのかからない中で、序盤から全体に動きの絶対量を欠き、「前の4人でしっかり連動できていなかった」と遠藤が唇を噛んだように、攻撃の歯車も噛み合わない。前半、日本が放ったシュートは“ゼロ”である。
そして日本は40分、そしてアディショナルタイムの45+1分と連続失点。日本の右サイドから崩されての失点で、ハーフタイムでの修正を待たずに崩れる最悪の流れとなった。せめて2失点目は回避したかったというのが日本ベンチの本音だろう。
日本は後半の頭からFW旗手怜央(順天堂大学)を下げて、今大会5得点と絶好調のFW小松蓮(産業能率大学)を投入。彼をベンチに残した点から指揮官には後半勝負のイメージもあったと思われるが、2点のビハインドは軽くなかった。
もちろん、後半の内容自体は大幅に改善されていた。ターゲットになれる小松の投入でボールの流れも良化し、前半は沈黙していた両サイドバックの攻撃参加も活性化。54分にはDF藤谷壮(ヴィッセル神戸)が右サイドを破ってのクロスボールに小松がニアサイドでヒールシュート。これはGKに阻まれたものの、抜け目ないポジションにいた遠藤が押し込んで1点を返すことに成功した。
しかし、後ろに重心を傾けるようになった大型選手ぞろいの中国に対し、日本の攻撃はなかなか決定的な場面にまでは至らない。72分にはカウンターから途中出場のFW高木彰人(ガンバ大阪)、小松、遠藤と絡んで最後は同じく交代出場のMF伊藤洋輝(ジュビロ磐田U-18)がフィニッシュする絶好機もあったが、これも相手GKに阻まれてしまう。結局、スコアボードの数字は1-2から動かぬまま、試合は終幕を迎えることとなった。
敗戦後、内山監督は「自分のミスだった。結果を残せず、申し訳ない」と起用した選手をかばいつつ、「前半が攻守で消極的すぎた。ここ最近で一番悪い内容の試合だった」とあらためて試合前半にチームが見せた予想以上の不出来に肩を落とした。
これでグループ2位となった日本が来年の本大会へ出られるかどうかは他グループの結果待ちとなってしまった。2位の10チーム中6位以内に入れば本大会出場権は得られるが、時差の問題で西アジアブロックの試合は日本時間の深夜となるため、日本が突破できたのか敗退となったのか。その結論はしばらくお預けとなる。
文=川端暁彦
大会3日間で最も過酷な陽射しが照り付ける猛暑の中での試合となった。中1日の3連戦という疲労に加えて、あるいは体力を温存しながら試合を運ぶイメージもあったのだろう。「引き分けでも1位抜け」というシチュエーションから、内山篤監督は「大人のサッカーをしよう」と強調していたが、結果として「あくまで心理的な余裕を持って試合を運ぼうという意味だったが、消極的にさせてしまったのかもしれない」と、ネガティブに作用したのは否めない。想定以上にエンジンのかからない中で、序盤から全体に動きの絶対量を欠き、「前の4人でしっかり連動できていなかった」と遠藤が唇を噛んだように、攻撃の歯車も噛み合わない。前半、日本が放ったシュートは“ゼロ”である。
そして日本は40分、そしてアディショナルタイムの45+1分と連続失点。日本の右サイドから崩されての失点で、ハーフタイムでの修正を待たずに崩れる最悪の流れとなった。せめて2失点目は回避したかったというのが日本ベンチの本音だろう。
日本は後半の頭からFW旗手怜央(順天堂大学)を下げて、今大会5得点と絶好調のFW小松蓮(産業能率大学)を投入。彼をベンチに残した点から指揮官には後半勝負のイメージもあったと思われるが、2点のビハインドは軽くなかった。
もちろん、後半の内容自体は大幅に改善されていた。ターゲットになれる小松の投入でボールの流れも良化し、前半は沈黙していた両サイドバックの攻撃参加も活性化。54分にはDF藤谷壮(ヴィッセル神戸)が右サイドを破ってのクロスボールに小松がニアサイドでヒールシュート。これはGKに阻まれたものの、抜け目ないポジションにいた遠藤が押し込んで1点を返すことに成功した。
しかし、後ろに重心を傾けるようになった大型選手ぞろいの中国に対し、日本の攻撃はなかなか決定的な場面にまでは至らない。72分にはカウンターから途中出場のFW高木彰人(ガンバ大阪)、小松、遠藤と絡んで最後は同じく交代出場のMF伊藤洋輝(ジュビロ磐田U-18)がフィニッシュする絶好機もあったが、これも相手GKに阻まれてしまう。結局、スコアボードの数字は1-2から動かぬまま、試合は終幕を迎えることとなった。
敗戦後、内山監督は「自分のミスだった。結果を残せず、申し訳ない」と起用した選手をかばいつつ、「前半が攻守で消極的すぎた。ここ最近で一番悪い内容の試合だった」とあらためて試合前半にチームが見せた予想以上の不出来に肩を落とした。
これでグループ2位となった日本が来年の本大会へ出られるかどうかは他グループの結果待ちとなってしまった。2位の10チーム中6位以内に入れば本大会出場権は得られるが、時差の問題で西アジアブロックの試合は日本時間の深夜となるため、日本が突破できたのか敗退となったのか。その結論はしばらくお預けとなる。
文=川端暁彦
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