【コラム】屈辱的な敗戦を胸に…遠藤渓太が成長と勝利へさらなる闘志を燃やす
サッカーキング2017年7月24日(月)6時42分
中国戦でゴールを決めた遠藤渓太。今大会は2試合に出場し、2ゴールを挙げた [写真]=佐藤博之
屈辱的な敗戦だった。少なくとも、MF遠藤渓太(横浜F・マリノス)は、喜びに沸く中国の選手たちを観ながら、その感情を強く噛みしめていた。
「あんな目の前で中国が喜んでいて……。彼らが死にものぐるいで来ていたのも分かったし、でもそこに負けてしまった。自分のサッカー人生の中でも悔しい。中国だからというわけではないですけれど、でもやっぱり負けたくない相手の一つ。そこにこういう形で、大事な試合で負けてしまったと。凄く悔しい」(遠藤)
序盤から思うような試合ができなかった。攻守が噛み合わず、「FWとセンターバック(CB)の距離も離れていた」(遠藤)と、全体に連動性を欠き、「ボールをもらっても孤立気味だった」(遠藤)と苦しい内容の前半になった。その終盤には2失点。前半の内容だけで言えば、完敗と言ってもいいほどだった。
ただ、後半は意欲的な戦いを見せた。CBがボールを運んでスイッチを入れる中でFWも顔を出し、結果として遠藤やMF坂井大将(大分トリニータ)の両サイドハーフが良い形でボールを受けることも増えた。54分には右サイドからの崩しでFW小松蓮(産業能率大学)がニアサイドでシュート。これをGKが止めたこぼれ球を遠藤がキッチリ詰めて、ゴールネットを揺らした。
「ああいうこぼれにはしっかり反応しようと思っていた」と振り返ったが、遠藤はカンボジアとの第2戦でもファーサイドで、抜け目なくこぼれを待つ形でゴールネットを揺らしている。ドリブル主体のサイドアタッカーであり、遠藤の得点と言えば目の覚めるようなファインゴールの記憶が刺激される選手だが、ここに来て“抜け目ない”と形容したくなるゴールが増えているのは成長の証だろう。結果を残すことに対し、よりどん欲になってきている印象もある。この試合で遠藤が悔やむのも、そんな場面だ。
「ゴールを決めた後も自分がサイドで受けてから仕掛けてというチャンスも何回かあったと思うんですけど、自分で行かずに外に出してしまったりした。ああいうところは自分でシュートまでいかないといけなかった」(遠藤)
状況を思い出してみても、シンプルに外を使ったことが一概に悪いというわけではないだろう。ただ、「試合中も切り替えられないくらい忘れられないでいた」と言うくらいだから、本人にとってはシュートまで行って決め切るイメージが残っていて、だからこそ悔いが残っているのだろう。試合後の様子も、最後まで悔しそうだった。
「次に中国とやることになったら、絶対に叩きつぶすつもりでやりたい。本当に絶対に勝ちたいし、勝たないといけない」(遠藤)
ドリブラーの育成に定評のあるトリコロールのアカデミーが生み出した快足アタッカー。ただ、彼の持つ最大の魅力はテクニックやスピードではなく、自分自身の成長と勝つことに対する“飢え”の強さにある。
文=川端暁彦
「あんな目の前で中国が喜んでいて……。彼らが死にものぐるいで来ていたのも分かったし、でもそこに負けてしまった。自分のサッカー人生の中でも悔しい。中国だからというわけではないですけれど、でもやっぱり負けたくない相手の一つ。そこにこういう形で、大事な試合で負けてしまったと。凄く悔しい」(遠藤)
序盤から思うような試合ができなかった。攻守が噛み合わず、「FWとセンターバック(CB)の距離も離れていた」(遠藤)と、全体に連動性を欠き、「ボールをもらっても孤立気味だった」(遠藤)と苦しい内容の前半になった。その終盤には2失点。前半の内容だけで言えば、完敗と言ってもいいほどだった。
ただ、後半は意欲的な戦いを見せた。CBがボールを運んでスイッチを入れる中でFWも顔を出し、結果として遠藤やMF坂井大将(大分トリニータ)の両サイドハーフが良い形でボールを受けることも増えた。54分には右サイドからの崩しでFW小松蓮(産業能率大学)がニアサイドでシュート。これをGKが止めたこぼれ球を遠藤がキッチリ詰めて、ゴールネットを揺らした。
「ああいうこぼれにはしっかり反応しようと思っていた」と振り返ったが、遠藤はカンボジアとの第2戦でもファーサイドで、抜け目なくこぼれを待つ形でゴールネットを揺らしている。ドリブル主体のサイドアタッカーであり、遠藤の得点と言えば目の覚めるようなファインゴールの記憶が刺激される選手だが、ここに来て“抜け目ない”と形容したくなるゴールが増えているのは成長の証だろう。結果を残すことに対し、よりどん欲になってきている印象もある。この試合で遠藤が悔やむのも、そんな場面だ。
「ゴールを決めた後も自分がサイドで受けてから仕掛けてというチャンスも何回かあったと思うんですけど、自分で行かずに外に出してしまったりした。ああいうところは自分でシュートまでいかないといけなかった」(遠藤)
状況を思い出してみても、シンプルに外を使ったことが一概に悪いというわけではないだろう。ただ、「試合中も切り替えられないくらい忘れられないでいた」と言うくらいだから、本人にとってはシュートまで行って決め切るイメージが残っていて、だからこそ悔いが残っているのだろう。試合後の様子も、最後まで悔しそうだった。
「次に中国とやることになったら、絶対に叩きつぶすつもりでやりたい。本当に絶対に勝ちたいし、勝たないといけない」(遠藤)
ドリブラーの育成に定評のあるトリコロールのアカデミーが生み出した快足アタッカー。ただ、彼の持つ最大の魅力はテクニックやスピードではなく、自分自身の成長と勝つことに対する“飢え”の強さにある。
文=川端暁彦
(C) SOCCERKING All rights reserved.
「遠藤」をもっと詳しく
「遠藤」のニュース
-
アイデムフォトギャラリー[シリウス] 遠藤 晶 写真展 「Roxas (ロハス)」 期間:2024年5月9日(木)〜5月15日(水)4月30日11時16分
-
【夏場所番付発表】遠藤が8年ぶり、妙義龍が6年ぶりに十両転落...三役経験者のベテラン2人4月30日6時0分
-
リバプール、痛恨のドローで優勝争いから後退 2試合ぶり先発の遠藤航も厳しい評価「歯車が狂ってしまった」4月28日17時29分
-
遠藤は途中交代 サッカー4月28日12時33分
-
なぜリバプールで活躍できるのか? 名スカウトを唸らせた遠藤航、独時代の転機「ワタルにどれほどの価値あるか」【現地発】4月28日11時0分
-
リバプール 逆転V遠のく痛恨ドロー MF遠藤は2戦ぶり先発出場で攻守に奮闘も...4月27日22時34分
-
リヴァプール、一度は逆転もウェストハムと痛恨ドロー…先発復帰の遠藤は79分までプレー4月27日22時25分
-
ココリコ・遠藤の妻、習い事を始めた小2長男の変化に困惑「学校の宿題すらやりたくないって言って」4月26日19時1分
-
「テラハ」出演“マーサ”こと遠藤政子、第1子を出産「一段と幸せで賑やかな日々」4月26日16時3分
-
浦和レッズレディース遠藤優の進化が止まらない!栗島朱里との好連係も必見4月26日14時0分
スポーツニュースランキング
-
1「相撲部屋の親方みたい」大谷翔平 イベントで披露した“ダボダボスーツ”に違和感噴出「体に合ってない」 女性自身
-
2アン・シネ、ギリギリの予選通過に涙「試合で泣いたのは初めて」 ミニスカートで膝から崩れ落ちた スポーツ報知
-
3放送事故レベル! 石橋貴明の取材がヤバすぎると話題に 超厳戒体制の中、超大物メジャーリーガーとからむ瞬間 「すげえなw」「普通ありえないだろ」 ABEMA TIMES
-
4大谷翔平夫妻、シックなブラックコーデに左手薬指がキラリ…球団チャリティーイベントに出席 読売新聞
-
5大谷翔平が真美子夫人と手つなぎ&エスコート ネットときめき「キュンとした」「たまらん」「鼻血」 スポーツニッポン