井上尚弥に惨敗のフルトンに「侮辱はやめてくれ」 米誌が“異例のメッセージ”!「負けは何も恥ずべきことじゃない」
井上に屈して、キャリア初敗戦を喫したフルトン。そんなカリスマに米誌がメッセージを送った。(C)Getty Images
井上尚弥(大橋)の快勝劇は、ボクシングの本場アメリカでも大きな話題となった。
7月25日、ボクシングの前世界バンタム級4団体統一の井上は、東京・有明アリーナでWBC&WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者のスティーブン・フルトン(米国)に挑戦。8回1分14秒TKO勝ちを収め、新階級での初陣にして日本人2人目となる4階級制覇を成し遂げた。
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井上は、キャリア21戦無敗を誇り、「難攻不落」と言われた王者に何もさせなかった。とりわけ渾身の右ストレートと左フックが致命的となった8回のダウンシーンは、綿密に計算された巧みな試合運びと怪物のような力強さが凝縮されたものと言えよう。さすがのフルトンもなす術がなかった。
もっとも、「世界最強の挑戦者」と言われた男のチャレンジを受け入れ、王者側でありながら日本のリングに立ったフルトンも見事だった。一度は井上の怪我で延期になったにもかかわらず、敵地での試合を了承した心意気は、試合に向けた雰囲気を高めたと言っていい。
ゆえに完敗を喫した29歳にも賛辞は送られている。米老舗専門誌『The Ring』は「イノウエ戦でのパフォーマンスでフルトンを侮辱することを考えているなら、頼むから止めてほしい」と異例とも言えるメッセージを送っている。
「彼はより偉大になるために、リスクを恐れずに日本へと遠征し、我々がパウンド・フォー・パウンド(PFP)で2位に位置付けるボクサーと戦ったんだ。フルトンは称賛されるべきだ。日本史上最高のボクサーに負けることは何も恥ずべきことじゃない」
試合から一夜が明け、自身のツイッターで「俺の背中を押してくれたフィラデルフィア市に感謝したい。俺は立ち直る」と断言したフルトン。米ボクシング界屈指の技巧派戦士がキャリア初黒星からいかに復活を遂げるかに注目したい。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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