MotoGPチェコGP:4戦ぶり表彰台獲得のドヴィツィオーゾ「週末通じて速かったが勝つには十分ではなかった」
MotoGP第10戦チェコGPで、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)が2位でフィニッシュした。第6戦イタリアGP以来の表彰台獲得に喜びを表す一方で、ドヴィツィオーゾはマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)に勝つにはまだ足りないと感じているようだ。
ドゥカティ・チームは後半戦最初のレースとなったチェコGPに、新しいフェアリングを投入した。初日に新フェアリングで走行したドヴィツィオーゾは、あまり多くを試すことはできなかったものの「フィーリングは良好」だとコメントしている。ドヴィツィオーゾは新しいフェアリングを、決勝レースでも使用した。
その決勝レースは天候により約40分のスタートディレイ。コースコンディションはウエットとドライが入り混じる難しい状況だった。レースがスタートするころは一部にウエットパッチが残っていたが、全ライダーがスリックタイヤを選択。ドヴィツィオーゾは前後ともにミディアムタイヤを選択した。
このタイヤ選択により、ドヴィツィオーゾはオープニングラップから2番手につけることに成功する。トップを走るマルケスはフロントにハードタイヤ、リヤにソフトタイヤを選んでいた。序盤、ドヴィツィオーゾはマルケスの背後につけて、追いかけていた。
「マルケスとは違うリヤタイヤを選んで、スタートからマルケスに接近するために激しく攻めたよ」ドヴィツィオーゾはそうレースを振り返る。
しかしレース中盤以降、トップのマルケスと2番手のドヴィツィオーゾとの差は次第に開いていく。マルケスが10周目ごろからプッシュし始めると、ドヴィツィオーゾはその差を詰めることも維持することもできなかった。
「マルケスがよりハードにブレーキングし始めたとき、僕はハードに攻めてマージンを築くことができなかった」
ドヴィツィオーゾはそのまま、マルケスの約2.5秒後方の2位でフィニッシュ。マルケスをとらえることはできなかったレースに「今日の2位には満足だよ。週末をとおして僕たちは速かった」と言う一方で「ただ、勝つには十分ではなかった」と、現状について語っている。
「残念だけど、マルケスからそう離されているわけじゃない。僕たちは自分たちがやっていることを信じて継続していかないとね」
チェコGP後にブルノ・サーキットで行われたMotoGPの公式テストを終えて、ドヴィツィオーゾは「バイクの安定性を少し、それからなによりコーナー進入について改善した。うまくいけば、これが(次戦)オーストリアで再び優勝争いをするのに助けになるだろう」とも語っている。
ここ数年の傾向を見ると、後半戦ではドゥカティの得意コースが続く。後半戦、ドヴィツィオーゾがマルケスの脅威となるか。
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