MotoGPからF1の世界へ転身し、手腕を発揮するアルピーヌF1のレーシングディレクター
2021年シーズンからアルピーヌのレーシングディレクターを務めるダビデ・ブリビオが海外メディアのインタビューに応え、MotoGPとF1の違いやバレンティーノ・ロッシとの思い出を語った。
スーパーバイク世界選手権からそのキャリアを始めたダビデ・ブリビオは、2001年にヤマハのMotoGPチームマネージャーに就任。2013年からはスズキで同職を務め、2020年にはスズキの20年ぶりライダータイトルと初のチームタイトル獲得に貢献した。
一貫して2輪の世界でキャリアを築いてきた彼だが、今季からはアルピーヌF1のレーシングディレクターへと転身。2輪の最高峰から4輪の最高峰へと活動の場を移したブリビオが、イタリアのガゼッタ・デロ・スポルト紙のインタビューに応じた。
MotoGPとF1との違いを問われたブリビオは、それぞれを「2つの全く違った世界」と表現する。
「F1にはより多くのリソースと予算があり、組織、設備、人材に多くの投資ができる。技術的な面からいっても、ライダーのフィーリングが重視され、複雑なシャシーの働きやライダーの動きによって限界があるバイクとは違って、F1ではマシンの特性が測定しやすい」
その反面、自らにかかるプレッシャーもF1では桁違いだとブリビオは述べる。
「スズキや初期のヤマハのチームではトップからのプレッシャーはあまりなかったし、会社も大きな結果は求めていなかった。でもF1では全く違う」
「ルノーグループCEOのルカ・デメオとアルピーヌCEOのローレン・ロッシはとても意欲的で、頻繁に連絡を交わしている。プレッシャーがかかるよ」
それでも彼はF1の世界でその手腕を発揮している。第11戦ハンガリーGPでオコンが初優勝を果たし、アルピーヌはコンストラクターズランキングで5番手につけている。
そんなブリビオだが、彼の監督としての今があるのは、MotoGPの『生きる伝説』バレンティーノ・ロッシのおかげだと述べる。
「彼からは多くのことを学んだよ。ロッシはヤマハのレースに対するアプローチを変えてくれたし、ただベストを尽くそうとレースに出ることと、ワールドチャンピオンになるためにレースに出ることの違いを教えてくれた」
ブリビオとロッシの関係は深く、ブリビオはヤマハ時代にロッシをチームに引き入れると、ロッシは5度のチャンピオンを獲得。ヤマハとロッシの黄金時代を築いた。さらにロッシがヤマハからドゥカティに移籍した際には、ブリビオもそれに合わせてヤマハを離れ、ロッシのマネージャーを務めた。
ロッシとは「千に及ぶ思い出がある」と語るブリビオはロッシのMotoGP引退発表に寄せて、改めて彼への感謝を述べた。
「人事から技術開発、車体の調整まですべての場所でベストを求め、細部に目を光らせる。間違いなく私を監督として成長させてくれたのはロッシだ」
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