ル・マンであと1周に泣いたチームWRTが声明発表。41号車の“真のストップ原因”が明らかに
8月21〜22日にかけてフランス、サルト・サーキットで行われた第89回ル・マン24時間レースの最終盤、このレースを制したTOYOTA GAZOO Racngの7号車トヨタGR010ハイブリッドがファイナルラップに入った直後にその悲劇は起きた。激しいチーム内争いを経てLMP2クラスの優勝マシンになろうとしていた、チームWRTの41号車オレカ07・ギブソンが最終ラップにストップしたのだ。
ロバート・クビサ、ルイ・デレトラズ、イーフェイ・イェという3名のドライバーによってシェアされ、長時間にわたってチームメイトの駆る31号車オレカ07・ギブソンとのトップ争いを繰り広げてきた41号車。レース終盤に優位に立った同車は、僚機とともにル・マン初出場となったチームWRTにワン・ツー・フィニッシュをもたらそうとしていた。
しかし、イェがステアリングを握る41号車はフィニッシュまで残り3分というタイミングで、ダンロップ・ブリッジ先のコース上で止まってしまう。
その脇を通過していった31号車が、逆転優勝を狙った28号車オレカ07・ギブソン(JOTA)から辛くも逃げ切り優勝を手にしたが、同じチームの41号車担当クルーたちにとってはあまりにも残酷な結果となった。
この悲劇の元となったトラブルの原因について、チームWRTは当初「スロットルセンサーの故障」があったと伝えていた。だが、その後の調査の結果、最初の報告とは異なることが判明。チームはそのことを公式Twitterアカウント(@followWRT)で明らかにした。
声明によると、チームのメカニックがル・マンのレースウイーク明けの月曜日(8月23日)にパルクフェルメからクルマを回収した際、当該車両のスイッチを押すとすぐにエンジンが掛かり、健康的なサウンドが響いたという。このことはチームに衝撃を与える2度目のサプライズとなった。
ベルギーのチームがさらなる調査を行うと、電気的なショートカットが原因で、一時的にECUが誤作動を起こしていたことが分かった。
一方、41号車オレカ07に搭載されていたギブソン製エンジンと、その他の補機類などは完璧な状態であり、燃料についても20リットル以上のガソリンが燃料タンク内に残されていたことが明かされている。
「ル・マン」をもっと詳しく
「ル・マン」のニュース
-
【途中経過】2024年WEC第4戦/第92回ル・マン24時間 決勝18時間後6月16日17時10分
-
「モータースポーツは残酷だ」アルピーヌA424の初ル・マンは2台ともにエンジントラブルでリタイア6月16日16時5分
-
平川亮の8号車トヨタが雨夜のル・マンで首位快走。レース折り返し直前のSCでギャップはリセット/決勝12時間後6月16日11時30分
-
【途中経過】2024年WEC第4戦/第92回ル・マン24時間 決勝12時間後6月16日11時10分
-
【途中経過】2024年WEC第4戦/第92回ル・マン24時間 決勝6時間後6月16日5時33分
-
2度の雨で荒れ模様。フェラーリ、トヨタ、ポルシェが上位を形成/2024WEC第4戦ル・マン決勝6時間後6月16日5時30分
-
序盤から緊迫の接近戦。首位50号車フェラーリにペナルティ/2024WEC第4戦ル・マン決勝1時間後6月16日0時12分
-
7号車トヨタがレクサスとの接触でマシン破損/2024年WEC第4戦ル・マン24時間 ウォームアップ6月15日19時37分
-
“直線番長”プジョー9X8、劣勢も決勝に自信「正しいアプローチかどうかは、レースで分かる」/ル・マン24時間6月15日18時36分
-
前年から運用方法が一部変更。2024年のル・マン24時間セーフティカールールをおさらい6月15日18時0分