”恐怖の8番”として脅威になった阪神・木浪聖也 球界OBが「本当に給料上げてほしい」と切望
今季の阪神の好調は下位打線に木浪のような打てる選手がいたことも大きかった(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
阪神優勝の立役者として打者では近本光司や大山悠輔、投手では大竹耕太郎、岩崎優などが挙げられるが、岡田彰布監督の起用にしっかり応えた伏兵の存在も大きい。中でも、昨シーズン41試合の出場にとどまっていた木浪聖也がショートでスタメンを張り続けた影響は計り知れない。
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守備の要であるショートを1年間守ったことは当然評価されるべきだが、木浪は打撃面での貢献度も高い。打率.271、出塁率.324と悪くない数字でありながら、8番打者として出場することが多く、“恐怖の8番”として他球団の脅威になっていた。
木浪の働きを絶賛する野球解説者は多い。現役時代は大洋(現DeNA)で活躍した高木豊氏もその1人。自身のYouTubeチャンネルで木浪の活躍についてコメントした。まず「木浪が調子が良かったから申告敬遠されてピッチャーまで回して。仮にアウトになっても次の回1番からとか」「『木浪と勝負だ』と。そしたら木浪がタイムリー打つとか。本当に嫌な8番バッターだった」という。
チャンスで木浪に回った際、申告敬遠などして勝負を避けると投手や代打に打たれるケースも珍しくなかった。仕方なしに木浪と勝負してもタイムリーを打たれるケースはさらに多く、木浪が阪神打線の巡りを良くするキーマンとして機能していた。
また、岡田監督が木浪をスタメンに抜擢した背景として、「出れない時も本当に練習やっていたらしい。『いつかチャンスが来る』と思って室内で黙々と打ってたらしい」「築き上げてきたものを見た時に岡田監督が光るものを見つけたんだと思う」と話す。人知れず練習を続けた結果、その努力が実ってのスタメンであり、今シーズンの活躍だったのだろう。
そして、「ショートって本当にきついから。その中で守り切り、打ち切ったという木浪は本当に給料上げてほしい」「矢野監督の時ってほとんど使われなくて、小幡を次世代のレギュラーとして扱おうとしてた時、木浪は悔しかったと思う」と複雑な心情を察しながらも腐らずに頑張った木浪に適切な給料アップがなされることを願った。
各球団でここ最近、ショートは打撃力よりも守備力を重視する傾向がある。そんな中でも打てるショートとして存在感を発揮した木浪は同じ成績を残している野手よりも評価されるべきだろう。今オフの木浪の契約にも注目したい。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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