F1 Topic:トロロッソ代表、的確なフィードバックを返す山本尚貴に感銘。「山本は素晴らしい第一歩を刻んだ」
F1第17戦日本GPの初日、フリー走行1回目に、先日スーパーライセンスが発給されたばかりの山本尚貴がピエール・ガスリーに代わってトロロッソ・ホンダ STR14をドライブした。トロロッソのチーム代表を務めるフランツ・トストは、山本尚貴の走りをどのような思いで見ていたのか。
「私はホンダと仕事を開始した昨年から、『2019年の日本GPには、ぜひ日本人ドライバーを乗せたい』と伝えていた。すでに日本に山本という素晴らしいドライバーがいることを知っていたからだ」
「スーパーライセンスが発給されるまで、少し時間を要したが、山本にはF1をドライブする資格と才能が十分備わっていることは、これまでの彼の走りとレッドブルでのシミュレーターによるトレーニングの結果を見て、わかっていた。だから、心配というよりも、この日が訪れることを楽しみにしていたよ。日本GPの初日に日本人ドライバーが鈴鹿を走行する瞬間を、日本人ではない私も少し興奮しながら見ていた」
台風19号が接近しつつある状況の金曜日に、FIAは土曜日の全イベントを中止にすることを発表した。幸い山本尚貴が走る金曜日の午前中は雨雲が近づくことなく、フリー走行1回目はドライコンディションで行われた。90分間のセッションで、山本は20人のドライバー中、最も多い30周をミスなく走行し、F1初ドライブを終えた。
ベストタイムは1分32秒018。ポジション的には17番手に終わったが、チームメイトのダニール・クビアトから0.98秒という僅差。その走りをトスト代表はどのように評価しているのか?
「初めてのF1にもかかわらず、山本は冷静で、とてもいい仕事をした。シャシーサイドへの細かなフィードバックだけでなく、タイヤに関するフィードバックも非常に的確だった。本当にF1をドライブするのが、これが初めてなのかと、とても驚きながら彼の走りを見ていた」
山本尚貴とトロロッソの契約は、とりあえず日本GPの金曜日に走ることだけ。今後の予定は未定だ。しかし、山本尚貴はこのF1初出走を単なる思い出にするつもりはない。トストもそれは理解している。
「今シーズン、彼がF1をドライブするのは、これが最後になると思うが、山本の今後の挑戦をわれわれも楽しみにしている。今日はそのための一歩にすぎない。そして、それは素晴らしい第一歩となったと言っておこう」
トロロッソの2020年のドライバーラインアップはまだ決定していない。山本尚貴に31周目を走るチャンスは訪れるのか? その答えを知るのは、もう少し先のことになるだろう。
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