アルファロメオ買収でF1参戦と噂されるアンドレッティ、明言は避けるも「適切な機会があれば強い関心を持って検討」
インディカーやフォーミュラEなどに参戦するアンドレッティ・オートスポートのオーナー、マイケル・アンドレッティが、アルファロメオF1チームを運営するザウバー・モータースポーツを買収してF1に参戦することを検討しているという話題が、トルコGPの週末に持ち上がった。
マイケル・アンドレッティは、1978年F1ワールドチャンピオンであるマリオの息子で、自身は1993年にマクラーレンからF1に参戦した経験を持つ。マイケルはF1では成功を収めることができなかったものの、CARTで1991年にタイトルを獲得しており、現在アンドレッティ・オートスポートのオーナーを務めている。
今年8月、アンドレッティはF1参戦に関心を持っていると報じられ、F1チーム買収を検討するなかで、ハースに打診したものの、交渉が進まず、アルファロメオかウイリアムズに照準を移したともいわれていた。
アルファロメオF1チームを運営するザウバー・モータースポーツは、2016年にロングボウ・ファイナンスに売却され、現在はロングボウが設立したイスレロ・インベストメンツに所有されている。アンドレッティは同社の80パーセントの株式を取得することも視野に交渉を行っているといわれ、10月にアメリカGPが開催される機会を利用してさらなる話し合いの場が設けられるとの報道もなされている。
トルコGPの週末、チーム代表フレデリック・バスールは、今回のアンドレッティとのうわさについて聞かれ、次のように答えた。
「それは私が対応すべき問題ではないので、何も言えない。私はCEOおよびチーム代表であり、この手の議論は私とではなく、株主とするものだ。今たくさんの噂があるが、そういう質問は会社の株主に対して行う必要がある」
アメリカのメディア『Autoweek』は、アンドレッティ・オートスポートにコメントを求めたところ、アンドレッティ自身は取材に応えられないとの返答が戻ってきたものの、チームのスポークスパーソンから、以下のような声明が届けられたと伝えている。
「マイケルがF1参戦に一般的な関心を持っていることは、秘密ではありません。彼のなかにはレースの血が流れており、チームはこの数年、さまざまな機会に目を向けてきました。NASCAR、スポーツカー、そしてF1もそうです。適切な機会が訪れれば、強い関心を持つでしょう。でも今のところは報告するような新しい出来事はありません」
アンドレッティのスポークスパーソンは以前、次のような声明も発表している。
「私たちは、あらゆる形態のレースに情熱を抱いています。何事も可能性がゼロであるとは言えません。アンドレッティの名前をF1に復帰させる適切な機会が訪れるなら、私たちはそれに飛びつくでしょう。ですが、今のところその機会は訪れておらず、私たちは今も7つのカテゴリーに集中しています」
■アンドレッティがF1参入なら、アメリカ人ドライバーも誕生か
だが、両者の交渉がまとまる可能性は高いと見る者は多く、イタリアの『Gazzetta』は、11月中に合意に達するかもしれないと伝えている。
もし実際に買収がなされた場合、アルファロメオの将来のドライバー選択にも影響するだろう。現時点で、チームは2022年からバルテリ・ボッタスを乗せることを明らかにしているが、チームメイトについてはまだ決定していない。
主な候補は、FIA-F2で走る周冠宇、オスカー・ピアストリ、そして現レースドライバーのアントニオ・ジョビナッツィであるとみられている。もしアンドレッティがチームを買収すれば、インディカーで彼のチームで走るアメリカ出身のコルトン・ハータが、来年は無理としても、それ以降の候補になるかもしれない。
ハータのスポンサーであるデジタル・ファイナンス・サービス会社ゲインブリッジが、今回の投資に関わっている可能性があると『The Race』は伝えており、近い将来、アメリカ人F1ドライバーが誕生することへの期待も高まっている。
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