F1アメリカGPでイエローフラッグ規則が変更に。ペナルティ免れたアロンソの一件がきっかけ
F1第17戦アメリカGPを前に、FIAはダブルイエローフラッグ振動時の規則を変更することを明らかにした。ドライバーがプラクティスおよび予選中、黄旗2本振動のセクターを通過した場合、そのラップタイムは自動的に抹消される。
これまではそのドライバーが十分に減速したか、アドバンテージを得なかったかを、スチュワードが判断しなければならなかった。しかし、FIA F1レースディレクターのマイケル・マシは、アメリカGP前の木曜に発表したイベントノートの「フリープラクティスおよび予選中の黄旗順守について」という項目において、以下のような規定を示した。
「黄旗2本振動のマーシャリングセクターを通過するドライバーは、大幅にスピードを落とし、方向変更あるいは停止への準備をしなければならない」
「そのドライバーがこの要件に従ったとスチュワードが認めるためには、ドライバーは意味のあるラップタイムを出そうと試みなかったことが明らかでなければならない。実際上、ダブルイエローセクターにいたドライバーは、そのラップタイムは抹消される」
前戦トルコGPでの一件が、今回のルール変更につながった。路面が湿った状態でスタートした予選Q1で、アルピーヌのフェルナンド・アロンソが最初のフライングラップをスタートした際、ターン1でダブルイエローが出ていた。そのラップでアロンソがそのタイミングでの上位タイムを記録したことで、黄旗を尊重しなかった疑いが浮上し、審議が行われた。アロンソは結局、その後に記録したタイムでQ1を通過している。
スチュワードは調査の結果、アロンソにペナルティを科さないことを決め、次のように理由を説明した。
「黄旗が出た際に、アロンソは自身にとってそのセッション最初の計測ラップをスタートしたところだったことを考慮し、次のフライングラップが黄旗時のラップより約3.5秒速かったため、(黄旗時に)意味のあるラップタイムを記録しなかったと彼が確信していることに留意し、スチュワードは彼が関連規定に従ったと認め、これ以上の措置をとらない」
しかしこのスチュワードの判断にライバルたちからは不満の声が出ており、これに対してマシは、状況をより明確にするために規則変更を行う可能性を示していた。
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