F1メキシコGP木曜会見:前戦アメリカGPのペナルティに未だ納得できないフェルスタッペン
第18戦メキシコGPの木曜FIA会見は、前戦アメリカGPで表彰台を剥奪されスチュワードを強い言葉で批判したマックス・フェルスタッペンが地元の英雄セルジオ・ペレスを差し置いて主役になりました。
フェルスタッペンとは利害が反するはずのFIAとしても、そうなることは承知の上でフェルスタッペンを第1部のセンターへ。フェルスタッペンは言葉遣いについては非を認めたものの、スチュワードの裁定は間違っているという考えは変わらないと主張しました。
「気持ちは変わっていない。レース後は興奮しているし、ましてや自分が受けるに値するはずの表彰台を、正しくない罰で奪い去られたんだからね。僕が怒るのも当たり前だと思う。(FIAの裁定について)使った言葉は正しくなかったし別の表現をすべきだったかもしれないけど、とにかく僕は彼らの裁定が間違っていると思う」
会見前には隣のペレスと身振り手振りを交えながらにこやかに話し合っていたフェルスタッペンでしたが、ペナルティの話になると珍しく饒舌になり、早口で長々と説明。その様子からもスチュワードの裁定に対する憤りがヒシヒシと伝わってきました。
「みんなターン8や9、19ではみ出して走っていたし、ターン6だってカットしていたクルマはたくさん見たよ。それなのにペナルティを科されたのは僕だけだ。でもあれでアドバンテージが得られるなんて思わない。もしターン18をカットしてゲインできるんだったら毎ラップやってるよ」
司会者からの代表質問が終わり、報道陣からの質問はほとんどフェルスタッペンに集中します。ペレスは地元の注目を集めていますが、メキシコメディア向けの囲みは別途行なわれるため、ここでペレスに質問する人はいません。
ライコネンを避けるためにインに逃げたというのがフェルスタッペンの主張ですが、そもそもイン側のコース外が舗装されているのが問題ではないかという提案に。
「僕がオーバーテイクを仕掛けようとしているのに気付いたキミがドアを閉めて、僕はそれを避けようとした。オースティンの場合はイン側に避けることができたから、僕はアクシデントを避けるためにそうしただけだよ。事前にそれがダメだなんてことは言われていないし、それがダメなんだったら単純にイン側を芝生かグラベルにすればいい。例えば鈴鹿ならそんな問題は起きないでしょ?」
これに対して、隣のペレスもその通りだと賛同します。
「マックスに完全に同意するよ。事前に何も言われていないし、(ランオフエリアについて)ガイダンスのようなものもなかった。今回の件はかなり特殊な例だけど、何が許されて何が許されないのか、明確な説明は必要だと思う。最近のサーキットは退屈になっているよ。ミスしても100mワイドに走ることだってできる。壁を設置しろとは言わないけど、グラベルを敷くなり、ミスをしたらその代償を支払わなければならないようにすべきだと思う」
同席していたパスカル・ウェーレインも「僕もアスファルトのランオフエリアやソーセージ縁石は嫌いだよ。芝生やグラベルの方が良いと思うし話は簡単だよね」と、ドライバーとしては安全性のための舗装ランオフよりもナチュラルな芝生やグラベルの方が良いという声が多数でした。
第1部が終わると大半のメディアは第2部を待たずに会場をあとにし、ここでもフェルスタッペン事件への注目度の高さが分かろうというもの。
FIAもチャーリー・ホワイティングが記者会見を開いて見解を示したものの、ドライバーたちが納得していない以上は明日金曜の夕方に行なわれるドライバーズブリーフィングでも議論沸騰となる予感がするFIA木曜会見でした。
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