予選で敗北喫したレッドブルF1「角田に追いつくまでは2台ともタイムを縮めていた」と代表が苛立ち/F1第18戦
レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、F1第18戦メキシコGPの週末、FP3まで強さを見せていたにもかかわらず、予選でマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスが、メルセデス勢に及ばず、3番手と4番手に終わったことに強い失望を示した。
フェルスタッペンは、バルテリ・ボッタスのポールポジションタイムと比較して0.350秒差の3番手にとどまった。ホーナーは、Q3最後のアタックラップで、ペレスとフェルスタッペンが角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ)に引っかかったことが、予選最終結果に影響したと主張した。
Q3終盤、最後のアタックに出たペレスとフェルスタッペンは、ターン10で角田に追いついた。角田はピエール・ガスリーにトウ(スリップストリーム)を与えるという役割を果たした後、ピットに戻るところだった。
角田はペレスらに道を譲るためにコースを外れたが、ペレスもコースオフしてしまい、すぐ後ろにいたフェルスタッペンは減速せざるを得ず、タイム更新はならなかった。1回目のランを終えた段階で、フェルスタッペンは3番手、ペレスは4番手となっており、そこから順位を上げることができなかった。
予選直後、ホーナーは「角田にやられた」とコメントした。
「ふたりとも最後のラップを走っていて、マックスは0.25秒、チェコは0.2秒弱、タイムを縮めつつあったと思う。(角田が)なぜあの場所でゆっくり走っていたのか、私には理解できない」
「それがふたりに影響したことが残念だ。ふたりとも非常に苛立っている。だが、セカンドロウは確保したので、そこからいいレースができるだろう」
レッドブルのモータースポーツアドバイザー、ヘルムート・マルコは、オーストリアのテレビ局『Servus TV』のインタビューにおいて、「角田に2台がやられた。あれがなければ、メルセデスに近づけたか、あるいは2台の間に割って入ることができただろう」とコメントした。
「だが、我々の優位性は消えてしまった。難しいレースになる」
角田は、ペレスらを邪魔しないよう、コースから外れたとして、「僕にはあれ以上何もできませんでした。他にどこに行くべきだったのか分かりません」「僕は何も悪いことはしていないと思います」とコメントしている。
決勝でメルセデスに勝つにはスタートが重要だとホーナーは考えている。
「このサーキットでは他のマシンの後ろを長く走り続けることができないので注意しなければならない。温度がコントロールできなくなってしまうのだ」
「だが、(オーバーテイクの)最初のチャンスは(スタート直後の)ターン1にあると思う。最初のラップではトウの効果が非常に大きい。2台でいいスタートを決めて、前に挑む必要がある」
「ルイスはバルテリの後ろで、ダーティな側のグリッドだ。それに対してマックスはクリーンな側からスタートできる。1周目が終わる時点でどこを走っているかが重要になる。さらに戦略も大事になってくる。我々のマシンはレースで速いはずだ。今日の結果は残念だが、明日に向けて楽観的に考えている。いいレースができるはずだ」
予選直後と予選序盤に、レッドブルはリヤウイングの修正を行っていた。これについてホーナーは、予防的措置で補強したと説明した。
「FP3で気になることがあったので、リヤウイングの保護を補強することにした。予防的措置としての目的が大きく、パフォーマンスに影響するようなものではない」
「今夜詳しくチェックするが、この修正で懸念事項は解消されたと思う。疲労が見られたので心配したが、深刻なものではない。リスクを回避したかっただけだ」
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