カワサキ『Ninja ZX-6R』シリーズのフルモデルチェンジを発表。40周年記念モデル3車種も登場
カワサキモータースジャパンは2023年11月8日、ミドルクラススーパースポーツモデル『Ninja ZX-6R』シリーズの新製品を12月23日から販売予定と発表した。また、ジャパンモビリティショー2023で発表された『Ninja ZX-10R』と『Ninja ZX-4RR』の40周年記念モデルに加え、新型『Ninja ZX-6R』の40周年記念モデルも合わせて、2023年12月23日から販売する予定。
ワインディングに合わせ最適化されたミドルクラススーパースポーツ『Ninja ZX-6R』は、カワサキの人気モデル。現行の『ZX-6R』は2019年に登場し、スーパースポーツの楽しさと興奮を幅広いライダーに提供してきた。そしてこの度、大幅なアップデートを施した新型『ZX-6R』が発表された。これは約4年ぶりのフルモデルチェンジとなり、従前モデルからの変更は多岐にわたる。
デザインは『Ninja ZX-10R』をモチーフにしながら、スーパースポーツの理想像を体現した新しいスタイリングを採用している。フロント周りに目を向けると、コンパクトになった新型ヘッドライトと複雑なレイヤリングを持つフロントカウルに新鮮さを覚える。このヘッドライトは、モノフォーカスLEDのロービームと、リフレクター方式のハイビーム/ポジション灯のハイブリッドタイプ。発光部以外をブラックにすることで精悍な顔つきとなり、新型『ZX-6R』の印象を決定づけている。
また、フロントカウルは、近年のスポーツモデルのトレンドであるウイングレットスタイルのインレットを採用。角度の付いたチンスポイラーが、個性的なイメージを形成する。これらは防風性を兼ね備えており、高速走行時のばたつきを軽減する穴あきのウインドシールドと併せて、ライディング時の快適性に貢献する。また、Ninjaシリーズのトレードマークともいえる、逆三角形のラムエアインテークの周囲が黒色からペイント仕上げに変更され、スマートなデザインとなった。
ボディサイドとテールのウインカーにはLEDを採用。灯火類は『ZX-10R』をイメージしたテールライトを含め、すべてLED化されている。ブラックアウトされたエンジンカバーとサイレンサーと相まってスーパースポーツらしく洗練された印象だ。
『ZX-6R』のボディカラーは「メタリックグラファイトグレー×メタリックディアブロブラック」「メタリックフラットスパークブラック×エボニー」の2種類。スーパーバイク世界選手権で戦うNinja ZX-10RRをイメージした「ライムグリーン×エボニー」のカラーリングを纏った『ZX-6R KRT EDITION』も発売される。
■さらに磨きがかかった運動性能
パフォーマンス面でも変更点は多数。エンジンは従前と同じく636cc水冷4気筒だが、新排出ガス規制に対応するためにカムプロフィールを見直した。その結果、中回転域のパフォーマンスも向上しているとのこと。また吸気ファンネル形状の見直しにより、低中回転域の性能を向上させているため、ワインディング走行での気持ちよさも期待できそうだ。最高出力90kW(122PS)【ラムエア加圧時94kW(128PS)】を1万3000回転で、最大トルク69Nm(7.0kgm)を1万1000回転で発揮する。
また、ブレーキディスクは従来と同じサイズながら、ウェーブディスクから円形ディスクに形状を変更。兄貴分の『ZX-10R』に合わせて円形ディスクを採用することで、Ninja ZXシリーズのファミリーイメージが強化される。タイヤは幅広いライディングシーンで良好なグリップを発揮するピレリの最新スポーツタイヤ『Diablo Rosso IV』を装着する。
■スマートフォン接続対応のインストゥルメントパネル
インストゥルメントパネルには4.3インチフルデジタルTFTカラー液晶ディスプレイが採用され、先進性と高級感のあるコックピットになっている。また、インストゥルメントパネルにBluetoothを内蔵し、スマートフォンとの相互通信ができるようになった。専用のスマートフォンアプリを使用することで、走行距離やGPSルート情報などをスマートフォンから確認することができる。また車両側にスマートフォンの電話着信、メール受信情報を表示することも可能と、便利な機能が実装されている。
また、カワサキトラクションコントロール(KTRC)、パワーモード選択と連携する包括的なモードセレクト機能『インテグレーテッドライディングモード』を装備。ライディング条件に合わせて簡単にライディングモードを設定できる。モードは「スポーツ」「ロード」「レイン」の3種類と、ライダーがKTRCの効き具合とパワーモードを選択できる『ライダー(マニュアル)』が搭載される。
大幅な進化を遂げた新型『ZX-6R』は、2023年12月23日(土)から販売予定。車両価格は156万2000円(税込)。
■Ninjaシリーズ40周年記念モデルは3車種
カワサキスーパースポーツの系譜であるNinjaの初代として知られる『GPZ900R』は、1983年にパリショーで公開、1984年に発売された。その40周年を記念する『40th Anniversary Edition』がジャパンモビリティショー2023で公開された。会場では、『ZX-10R』『ZX-4RR』の2車種に『40thアニバーサリー・エディション』が設定されることが発表されたが、今回フルモデルチェンジした『ZX-6R』にも『40thアニバーサリー・エディション』が用意され、全3車種となることが11月8日に発表された。
『40thアニバーサリー・エディション』は、1989年に登場したZXRシリーズと同じ「ライムグリーン」「ホワイト」「ブルー」の3色レイヤーカラーリングを施したモデル。当時のレースシーンを席巻したカワサキのチャレンジ精神を想い起こさせるものとしている。レプリカブームを思い出させる配色に、当時の興奮がよみがえる方も多いのではないだろうか。
各車共通のベースモデルとの変更点は、フューエルタンク上部にセットされたチャンピオンステッカーデザインの40周年記念デカール、オリジナルデザインをもとにリニューアルされた『Ninja』ロゴ、カウリングのサイズに合わせて最適化されたサイドの『Kawasaki』ロゴ、フレームとスイングアームに施されたシルバー塗装、ライムグリーンに塗装された前後ホイールとなっている。
また、『ZX-10R』と『ZX-6R』にはゴールドカラー仕上げのフロントフォークアウターチューブが装備される。
『40thアニバーサリー・エディション』の車両価格(税込)は『ZX-10R』が239万8000円、『ZX-6R』が159万5000円、『ZX-4RR』が117万7000円で、2023年12月23日(土)から販売される予定。
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