ボルボ、主力『60シリーズ』3車種に専用チューンの“ポールスター・エンジニアード”を設定
ボルボの主力モデルとして“60”の名称を持つセダンの『S60』、ステーションワゴンの『V60』、そしてSUV『XC60』の3車種に、プラグインハイブリッドのパワートレインに専用チューンを施した高性能モデル“Polestar Engineered(ポールスター・エンジニアード)”が登場。11月6日より専用WEBサイトにて受注開始となっている。
STCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権やWTCC世界ツーリングカー選手権など、ボルボのチューナーとしてモータースポーツ活動を続けてきたポールスターは、近年グループの傘下企業として高性能モデルの開発に従事し、現在は電動モデル専門ブランドとして新たな組織への変貌を遂げている。
そのポールスターの名を冠した今回の限定車は、2019年に30台限定で導入され瞬く間に完売となった『S60 T8ポールスター・エンジニアード』に続く第2弾となり、その設定をセダンのみでなく『60シリーズ』の3バリエーションに拡大した。
この“ポールスター・エンジニアード”は、2リッター直列4気筒直噴ガソリンターボ+スーパーチャージャー(333PS/430Nm)に、電動モーター(前:34kW/160Nm、後:65kW/240Nm)を備えるDrive-E(ドライブ・イー)パワートレインに専用チューニングを施し、フロントをエンジン、リヤをモーターで駆動する。
そのシステム参考出力は420PSに達し、通常のハイブリッドモードでの走行のほかピュアモードではモーターのみによるゼロエミッション走行が可能となり、EV走行換算距離42km(S60/V60)、40km(XC60)という高い環境性能を両立させている。
加えて、ポールスター・エンジニアードモードではアクセル、ステアリング、トランスミッションのレスポンスを向上させ、ESCをスポーツモードにしたうえで、リヤモーターの出力特性をよりスポーツドライビングに適した設定にすることが可能となっている。
そのパワーを受け止めるシャシーにも専用のチューンが施され、専用装備となるオーリンズ製DFV(デュアル・フロー・バルブ)ショックアブソーバーは、前後とも22段階で減衰力調整が可能に。専用ストラットタワーバーによるボディ剛性向上と併せてあらゆる路面条件で最大限のグリップを獲得し、正確で一貫したハンドリング特性が得られると同時に、しなやかな乗り心地も実現した。
■走行性能や機能性もアップグレード
また、強力なストッピングパワーと高い耐フェード性を狙い、S60とV60系にはブレンボ製6ピストン・フロントブレーキキャリパーと371mmのスリット入りベンチレーテッドディスクを、XC60にはフロント400mm径となるドリルドベンチレーテッドディスクタイプのブレーキローターと、アケボノ製6ピストン・フロントブレーキキャリパーを採用している。
そのハイパフォーマンスを表現するエクステリアは、ポールスター・エンジニアード専用にデザインされたバンパーやグリルに、軽量で高剛性な鍛造アルミホイールを装着。ポールスター・エンジニアードのカラーアイコンでもあるゴールドに着彩されたキャリパーや、ポールスター・エンジニアードのロゴがあしらわれたブラッククローム仕上げのステンレススチール製エキゾーストパイプも採用されている。
一方のインテリアでも、専用のゴールドカラー・シートベルトやテキスタイル/ファインナッパレザー・コンビネーションスポーツシート、パドルシフトを装備するなど、ベースモデルとは異なる世界観が演出された。
さらに機能面でも一部仕様変更を受け、車内から微粒子状物質を除去することでPM2.5粒子を最大95%車外排出することが可能なCleanZone(クリーンゾーン)アドバンスト・エア・クオリティ・システムを搭載。また、オプションのBowers&Wilkins(バウワース・アンド・ウィルキンス)プレミアムサウンド・オーディオシステムがアップグレードされ、新たに“ジャズクラブ”モードが追加設定されている。
新たに死亡重症事故抑制のため180km/hの最高速度制限と、他人に貸し出す際などに予めクルマの最高速度を任意の速度に制限しておくことが可能なケア・キーも導入され、『S60 T8ポールスター・エンジニアード』が限定15台、『V60 T8ポールスター・エンジニアード』が限定20台で同一価格の919万円、『XC60 T8ポールスター・エンジニアード』が限定30台で1024万円(いずれも税込)となっている。詳細はボルボの専用WEBサイト(https://www.volvocars.com/jp/cars/polestar)まで。
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