中嶋一貴、2021年限りでレーシングドライバーとしての現役引退を発表。TGR-E副会長に
12月6日、TOYOTA GAZOO Racingは東京都のMEGA WEBで、2022年のモータースポーツ参戦体制を発表したが、このなかで中嶋一貴が登壇。すでに2021年限りでWEC世界耐久選手権を退くことを発表していたが、レーシングドライバーとしても引退することを決断したことを発表した。
日本人初のフルタイムF1ドライバーである中嶋悟NAKAJIMA RACING代表の息子である一貴は、1997年にレーシングカートデビュー。トヨタの育成プログラムのもと、フォーミュラトヨタ、全日本F3を経て渡欧。ユーロF3、GP2を経て2008年にウイリアムズからF1デビュー。2シーズンを戦った。
2010年からは国内に復帰するとともに、2012年からスタートしたトヨタのWEC世界耐久選手権活動の中心となって活躍。2018-19シーズンのWECチャンピオン、さらにル・マン24時間では日本人3人目のウイナー、初の日本車での日本人ウイナーに輝くとともに、2018年から3連覇を達成した。
また日本でも、フォーミュラ・ニッポンでは2012年と2014年のチャンピオンを獲得。国内外で活躍するトップドライバーのひとりとして、トヨタのモータースポーツ活動を牽引してきた。そんな一貴は2021年限りでWECの活動を退くことはすでに発表されていたが、さらにレーシングドライバーとしても引退することが12月6日、TOYOTA GAZOO Racingの発表会のなかで明かされた。
キャリアを振り返るVTRに続き登壇した一貴は「いまのVTRを見ていただいてお察しのこととは思いますが、改めて僕の口から発表させていただきたいと思います」と語り、「WECのレースドライバーを退くことはすでに発表されていますが、それと同時に、今年いっぱいをもってレーシングドライバーの立場からも退くことを自分自身で決めました。この場で発表させていただけること、本当に感謝しています」と語った。
「僕がレースを始めたのが11歳のときですので、それから25年。まずはレースを始めるというきっかけをくれた両親に感謝したいと思いますし、そして18歳の時にフォーミュラトヨタから、トヨタの育成ドライバーとしてデビューしてから18年、人生の半分をずっとトヨタのドライバーとして、デビューから育てていただいたと思っています」
「その中で本当にたくさんの経験をさせてもらって、自分自身がもともと持っている力以上のものを環境によって引き出していただけたと思っているので、本当にその点も感謝しています。その過程でたくさんのチームスタッフ、そしてファンの方にもたくさん応援いただきました」
「そして今、今年で自分はレースドライバーの立場を下りますけど、先ほどの豊田(章男)社長のスピーチもあったように、今このTOYOTA GAZOO Racingの『モータースポーツを基点としたもっといいクルマづくり』、『ドライバーに寄り添ったドライバーファーストの、もっといいクルマづくり』を本気でトップダウンで取り組んでいただいている、素晴らしい環境で行っていると思います」
「その環境でレースをさせてもらったことをすごく感謝をしていますし、逆に言うとドライバーとして退いて、これからステージは変わりますけれど、その新しいステージで、僕自身がドライバーとして経験させてもらったことを、若い世代に引き継いでいかないといけないと思っています」
2022年に向けて、一貴は新たにWEC活動等を担うTOYOTA GAZOO Racingヨーロッパ(TGR-E)の副会長という立場に就任することになった。すでに弟の中嶋大祐も2019年限りでドライバーを退いているが、中嶋兄弟は早めのドライバー引退となった。
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