オムライス発祥の名店『北極星』（大阪）で昔ながらの「絶品オムライス」を食べてきた

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　国民食として人気の高い「オムライス」は、ふわトロの進化系メニューも数多く登場し、SNSでも人気を集めています。しかし今回は、もう一度原点に立ち返って、オムライスが誕生したという大阪にあるお店を紹介したいと思います。

オムライス発祥の店は大阪の『北極星」

北極星は道頓堀から歩いて数分、純和風の店構えも印象的

　今回紹介するお店がこちらの『北極星』。大阪でも指折りの繁華街である道頓堀から歩いて数分の場所にあるお店で、関西を中心に展開している『北極星』の本店となっています。

壁のメニューには美味しそうなオムライスメニューがズラリ

　純和風の店構えに暖簾が掛かった入り口。一見すると料亭か割烹のような外観をしていますが、店先のメニューには確かにオムライスの文字がたくさん並んでいます。

オムライスを食べる店とかなりイメージの異なるエントランス部分

　ガラッと扉を開けて中に入ると小上がり風の受付があります。

旅館やお風呂屋さんで見かけるタイプの下足箱

　受付の横には木札式の下足箱。ものすごく趣のある店内で「本当にオムライスのお店？」とちょっと緊張しますが、オムライスのお店で間違いありません。昔ながらの日本家屋で鴨居が低くなっているので、頭上注意です。

中庭の日本庭園が見えるお座敷席で食べるオムライス

　お店の方に案内してもらった席は、純和風なお座敷の席。中庭の見える空間に机が並び、まるで老舗の鰻屋のような雰囲気です。この歴史を感じる不思議な取り合わせも、『北極星』の魅力の一つとなっています。

　一番気になったのが、オムライスにエビフライが乗り、味噌汁も一緒になったセット。子どもも大好きな洋食の人気料理が合体していて、大人だってウキウキするセットです。

元祖・オムライスとご対面！

エビフライとおみそ汁がついたチキンライスセット 1426円（税込み）

　お庭を眺めて待つこと数分、オムライスのセットが到着しました。「そうそう。これぞオムライス！」という感じの、しっかりと良く焼かれた卵が懐かしく、基本に忠実なオムライスです。

　オムライスの隣には、何やら見慣れないピンクの物体。実は、お寿司のガリが付いているのです。

懐かしいタイプの薄焼き卵はしっとりとした上品な食感

　まずはオムライスにスプーンを入れて、軽く一口。薄焼き卵はよく火が通っていますが、固くはなく、あくまでもしっとりとした上品な舌触り。ご飯の具材に選んだチキンのプリッとした食感がたまりません。

『北極星』のオムライスは、懐かしくもハイレベル。家庭でも定番メニューであるだけに、逆にプロの技術の高さが感じられます。オムライスに掛かっているトマトソースはとがった感じがなく、コクがあってまろやかなのにサッパリとする絶妙のバランスです。

プリッとした食感の洋食屋さんの美味しいエビフライ

　オムライスに乗ったエビフライは、少し小さめながらもプリプリッ。こちらもオムライスと同様、昔懐かしい洋食屋さんの料理という感じで、食べると幸せな気分になります。

お寿司のガリとオムライスという珍しい組み合わせ

　異彩を放つのはやっぱり、付け合わせのガリ。お寿司とセットでしか食べたことがないのでちょっと不安でしたが、一口食べるとサッパリとしたお酢の風味で口の中がとってもサッパリしました。オムライスを食べるのに、ピッタリな感じです。

　ご飯に添える物として、昭和の初期頃に考案されたそう。現代となっては意外な組み合わせですが、昭和の発想の自由さに脱帽です。

オムライスは店主の思いやりと機転によって誕生。当時の大阪を知る歴史的な資料としても価値のある写真展示されている

　貴重な写真や誕生秘話も展示されており、長い歴史やオムライスへのこだわりが紹介されています。お帰りの際には、ぜひ読んで目を通してみてください。

（撮影・文◎けいたろう）

●DATA

北極星 心斎橋本店

住：大阪府大阪市中央区西心斎橋2-7-27
TEL：06-6211-7829
営：12月31日、1月1日
休：月〜金11:30〜22:00（L.O.21:30）、土日祝11:00〜22:00（L.O.21:30）
http://hokkyokusei.jp/

●著者プロフィール

けいたろう
旅するグルメライター。大阪と京都をむすぶ京阪電車の沿線在住で、複数の旅行情報サイトにて旅とグルメのガイド記事を執筆。気になるグルメ情報があるとB級グルメも高級店も穴場のお店も有名行列店でも、とにかく幅広く取材します。食楽webでは関西グルメ情報を中心に紹介していきます。