【キッザニア】小学生に「弁理士」は無理ゲーでは…? → 知識ゼロの小学生が約35分で超絶進化!! 弁理士会会長も感心の期間限定パビリオン
ロケットニュース242024年3月17日(日)13時30分
2024年3月15日から21日までの期間限定で、あのキッザニア東京にて「弁理士ウィーク」が開催されている。
エリア内にオープンした弁理士事務所にて、子供たちが弁理士の仕事を体験できるというもの。ちょ、待てよ。そのセレクトは渋すぎるだろ……!
キッザニアの対象は小中学生。弁理士の概念すら知らなくても全くおかしくない年齢だ。何がどうなるのか、気になりすぎるので初日に取材してきたぞ!
・弁理士ウィーク
同じ「士」のつく仕事でも、例えば税理士や弁護士であれば、小学生でも知っているだろう。対して弁理士は、知ってそうなイメージがわかない。
一般人でも、何かを発明したり、オリジナル商品を作った際に、特許や商標の出願で仕事を依頼することがある職業だが、世の大半の人は無縁のまま生涯を終えるだろう。
ちゃんとキッズたち来るんか? 来たところで、何もわからんまま終わるのでは……?
そんなことを考えながら、キッザニア東京に爆誕した「弁理士事務所」へ。
「弁理士」の仕事は、1度に約35分、定員6名で行われ、8キッゾの給料が支払われる。
・商標登録
ここで子供たちは弁理士の役割などについて学び、依頼を受けて商標出願をすることとなる。キッザニア内には事務所とは別に、特許庁も設置された。
そこに自分たちで作成した出願書類を提出し、最後に商標登録証を受け取るという流れ。
これは弁理士が依頼を受けて、出願手続きを代行する場合の実際の流れを模したものとなっているそう。
・弁理士
それでは「弁理士事務所」パビリオン内部の様子を見てみよう。お、さっそく何やら始まっているぞ?
ここでは黄色いバッヂのついたフォーマルなジャケットをユニフォームとして着用するようだ。
そういえば本物の弁理士は、弁理士バッヂの着用が義務付けられている。このバッヂは、それを模したものだろう。
まずは子供たちに対し、どれくらい弁理士や商標について知っているかを問うスーパーバイザー。
子供たちの答えは、おおむね「知らない」というものだった。まあ、そうだよなぁ。
今回の参加者は全員小学生だ。もしバチバチに知財関連に博識な小学生だらけだったら、ゲームと漫画のことしか頭に無い小学生だった私は、逆に心穏やかではいられなくなる。
ほぼ知識ゼロな子供たちを前に、身近な具体例を提示するなどして、弁理士の役割や商標について説明するスーパーバイザー。
この難しいテーマを、不必要に難しい言葉を使うことなく巧みに解説していく。この辺りのクオリティがキッザニアの人気を支えているのだろう。
こうして理解が進んだところで、いよいよ子供たちが「弁理士」として仕事をする時がやってきた。
今回の顧客はキッザニアのお土産ショップ「ナショナルストア」だという。ガチに公式グッズなどを売るキッザニアのお店だ。
ここから新商品の商標に関する相談が来ているらしく、お店まで向かって依頼内容を確認するのだ。
店のスタッフ(大人)から話を聞き……
店舗側から提示された新商品の名称候補について、既存の商標と被っていないか調査を行う「弁理士」たち。慎重に調査し、出願書類を作成。
書類は特許庁提出用のボックスに入れられる。これにて仕事はひと段落だ。結果は特許庁のジャッジを待つこととなる。
簡単になっているとはいえ、けっこうお堅い書類仕事を終えた「弁理士」たち。まるで確定申告を終えた時の我々のような緊張の解け方をしていた。
最後に、少し時間をあけて特許庁へ。いよいよ審査の結果を伝えられる……! やや緊張した様子の子供たち。
どうやら書類は無事に受理され、商標登録証を受け取れたもよう。これにてミッションコンプリート。子供たちも達成感を露わにしていた。
実はここまで後ろから見守っていた、日本弁理士会よりお越しの鈴木一永会長ら、本物の弁理士の皆さんの表情もこの緩みよう。
・ガチ
正直な話、さすがに弁理士はハードル高すぎるっしょ……と、けっこうな無理ゲーを予感していた私だが、どうやら私は小学生とキッザニアを甘く見ていたようだ。
終了後に、取材に協力してくれた小学生たちにいくつか質問をする機会を頂いた。
全員がその単語すら知らなかったという「商標」について、どんなものだと思ったか聞いたところ「本当は身の回りに沢山あった」「商標は商品を守る証みたいな印象を受けた」という感想を述べたのだ……!
虚無からスタートした小学生が、たった約35分間の体験でその感想に至るというのは凄い!
大人の社会じゃ、エクセルで関数を埋め込んだセルに数字を直入れする罪を、何度正されようと何年も犯し続ける学びの悪い大卒が少なくないというのに……ッ!!
日本弁理士会会長の鈴木一永氏も「(簡単に説明し辛いテーマゆえ)正直、こんなにうまくできるとは思わなかった」と感心の様子。
「まずは、ここからでいいのではないか」と、弁理士という仕事と知的財産権について理解する最初の1歩として、そのクオリティの高さを評価していた。
ということで、2024年3月21日までの期間限定で開催中の「弁理士ウィーク」。子供が触れる機会の無さは、あらゆる職種でトップクラスだろう。
この貴重な機会に、お子さんに弁理士体験を提案してみてはいかがでしょう。
参考リンク:キッザニア東京、日本弁理士会
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
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エリア内にオープンした弁理士事務所にて、子供たちが弁理士の仕事を体験できるというもの。ちょ、待てよ。そのセレクトは渋すぎるだろ……!
キッザニアの対象は小中学生。弁理士の概念すら知らなくても全くおかしくない年齢だ。何がどうなるのか、気になりすぎるので初日に取材してきたぞ!
・弁理士ウィーク
同じ「士」のつく仕事でも、例えば税理士や弁護士であれば、小学生でも知っているだろう。対して弁理士は、知ってそうなイメージがわかない。
一般人でも、何かを発明したり、オリジナル商品を作った際に、特許や商標の出願で仕事を依頼することがある職業だが、世の大半の人は無縁のまま生涯を終えるだろう。
ちゃんとキッズたち来るんか? 来たところで、何もわからんまま終わるのでは……?
そんなことを考えながら、キッザニア東京に爆誕した「弁理士事務所」へ。
「弁理士」の仕事は、1度に約35分、定員6名で行われ、8キッゾの給料が支払われる。
・商標登録
ここで子供たちは弁理士の役割などについて学び、依頼を受けて商標出願をすることとなる。キッザニア内には事務所とは別に、特許庁も設置された。
そこに自分たちで作成した出願書類を提出し、最後に商標登録証を受け取るという流れ。
これは弁理士が依頼を受けて、出願手続きを代行する場合の実際の流れを模したものとなっているそう。
・弁理士
それでは「弁理士事務所」パビリオン内部の様子を見てみよう。お、さっそく何やら始まっているぞ?
ここでは黄色いバッヂのついたフォーマルなジャケットをユニフォームとして着用するようだ。
そういえば本物の弁理士は、弁理士バッヂの着用が義務付けられている。このバッヂは、それを模したものだろう。
まずは子供たちに対し、どれくらい弁理士や商標について知っているかを問うスーパーバイザー。
子供たちの答えは、おおむね「知らない」というものだった。まあ、そうだよなぁ。
今回の参加者は全員小学生だ。もしバチバチに知財関連に博識な小学生だらけだったら、ゲームと漫画のことしか頭に無い小学生だった私は、逆に心穏やかではいられなくなる。
ほぼ知識ゼロな子供たちを前に、身近な具体例を提示するなどして、弁理士の役割や商標について説明するスーパーバイザー。
この難しいテーマを、不必要に難しい言葉を使うことなく巧みに解説していく。この辺りのクオリティがキッザニアの人気を支えているのだろう。
こうして理解が進んだところで、いよいよ子供たちが「弁理士」として仕事をする時がやってきた。
今回の顧客はキッザニアのお土産ショップ「ナショナルストア」だという。ガチに公式グッズなどを売るキッザニアのお店だ。
ここから新商品の商標に関する相談が来ているらしく、お店まで向かって依頼内容を確認するのだ。
店のスタッフ(大人)から話を聞き……
店舗側から提示された新商品の名称候補について、既存の商標と被っていないか調査を行う「弁理士」たち。慎重に調査し、出願書類を作成。
書類は特許庁提出用のボックスに入れられる。これにて仕事はひと段落だ。結果は特許庁のジャッジを待つこととなる。
簡単になっているとはいえ、けっこうお堅い書類仕事を終えた「弁理士」たち。まるで確定申告を終えた時の我々のような緊張の解け方をしていた。
最後に、少し時間をあけて特許庁へ。いよいよ審査の結果を伝えられる……! やや緊張した様子の子供たち。
どうやら書類は無事に受理され、商標登録証を受け取れたもよう。これにてミッションコンプリート。子供たちも達成感を露わにしていた。
実はここまで後ろから見守っていた、日本弁理士会よりお越しの鈴木一永会長ら、本物の弁理士の皆さんの表情もこの緩みよう。
・ガチ
正直な話、さすがに弁理士はハードル高すぎるっしょ……と、けっこうな無理ゲーを予感していた私だが、どうやら私は小学生とキッザニアを甘く見ていたようだ。
終了後に、取材に協力してくれた小学生たちにいくつか質問をする機会を頂いた。
全員がその単語すら知らなかったという「商標」について、どんなものだと思ったか聞いたところ「本当は身の回りに沢山あった」「商標は商品を守る証みたいな印象を受けた」という感想を述べたのだ……!
虚無からスタートした小学生が、たった約35分間の体験でその感想に至るというのは凄い!
大人の社会じゃ、エクセルで関数を埋め込んだセルに数字を直入れする罪を、何度正されようと何年も犯し続ける学びの悪い大卒が少なくないというのに……ッ!!
日本弁理士会会長の鈴木一永氏も「(簡単に説明し辛いテーマゆえ)正直、こんなにうまくできるとは思わなかった」と感心の様子。
「まずは、ここからでいいのではないか」と、弁理士という仕事と知的財産権について理解する最初の1歩として、そのクオリティの高さを評価していた。
ということで、2024年3月21日までの期間限定で開催中の「弁理士ウィーク」。子供が触れる機会の無さは、あらゆる職種でトップクラスだろう。
この貴重な機会に、お子さんに弁理士体験を提案してみてはいかがでしょう。
参考リンク:キッザニア東京、日本弁理士会
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
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