「女性のメガネは受付に相応しくない」職場で受けた驚愕の女性差別
世界経済フォーラムの「ジェンダー・ギャップ指数2020」で、日本は153か国中121位と先進国の中では最低水準の順位に位置している。男女平等が叫ばれる昨今だが、かつては今以上に理不尽な女性蔑視がまかり通っていたようだ。
滋賀県の40代女性(医療/パート/年収250万円)は、
「出産後も仕事を続けていましたが、子どもに何かあれば『母である私が対応するのが当たり前』と周囲から見られていました。また、旦那の転勤など、仕事と家庭の両立が難しくなった時に仕事を辞めるのは女性のほうです」
と憤る。今回は、キャリコネニュース読者から寄せられた「職場で受けた女性差別エピソード」を紹介する。(文:大渕ともみ)
人権研修なのに「女性技術職が研修の案内から漏れていた」
京都府の40代女性(専門職/派遣社員/年収400万円)は、新卒で入社した中小企業で吸収合併を体験。思いがけず従業員1万人規模の大企業で働くことになったが、そこは男女差別の温床だった。女性は、
「『女性の基本給は、技術職でも事務職と同じです。君たちはすでに事務職の給与を超えているから、しばらくは昇給しません』と言われてびっくり。吸収合併前の中小企業では、職種による給与差はあっても、男女差はなかったので」
と振り返る。女性蔑視の価値観は、社員のみならず外部にまで向けられていたという。「学会でも、関係の深い有力な女性教授をカンカンに怒らせたことがあるんです。教授が女性とわかるやいなや、態度を変えたから」。さらには、
「10年近く、そうやって縁故以外の女性技術職を断り続けて、多くの大学教授の怒りを買い、悪名高くなってしまいました。女性技術職が研修の案内から漏れていたことも。しかもそれが人事部主催の『人権研修』だったから、呆れるしかありません」
と驚きのエピソードを明かしている。
「男性が受付係として働くときは何も言われないのに」
大阪府の20代女性(事務・管理/パート/年収400万円)は以前、大手空調ショールームの受付で、契約社員として働いていたことがある。女性はコンタクトレンズで矯正できないほどの乱視のため、事前に業務中のメガネ使用許可を取っていた。しかし突然、男性上司から「女性のメガネは受付に相応しくない」と言われて困惑。女性は、
「男性が受付係として働くときは何も言われないのに、女性の私だけがメガネを外して業務にあたるよう指示を受けたのです。当然、受付表や文字が見えず業務に支障が出ましたが、『気持ちがたるんでいる』と怒られました」
と訴える。「メガネは医療器具です。コンタクトレンズにできないことを責められましたが、生まれつきなのでどうにもなりません。本当に日本は女性差別が酷く、遅れています」と怒りをぶつけている。
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