ギターを弾いているのかと思いきや... 謎すぎるシチュエーションの少年像に注目集まる「こう持つんやね」
愛媛県西条市に立つ「ちょっぴり変わった像」がツイッターで注目を集めている。それがこちらだ。
これは2022年6月14日、ツイッターユーザーの幣束(@goshuinchou)さんが
「カブトガニみたいなギター弾いてんなって思ったらカブトガニだったわ」
という呟きと共に投稿した写真だ。
確かに、男の子がギターかマンドリンのようなものを持っているように見えるが、弦はない。
幣束さんが続けてツイートした台座部分の写真を見ると、像の名前は「カブトガニと遊ぶ少年」。カブトガニの方が「少年と遊んでいる」と思っているかどうかは疑わしいが、少年が手にしているものがカブトガニであることは、間違いなさそうだ。
この像に対し、ツイッターでは
「ココ、よく通るけど、カブトガニを持っているとは知らなかった」
「これどういうシチュエーション」
「カブトガニってこう持つんやね!!!」
「カブトガニは何の意味があるんだろう、、、」
「なんだこのもの凄いインパクトのある像は...でもなんでカブトガニ?」
と、カブトガニに疑問を持つユーザーからのコメントが多く寄せられている。
古くからカブトガニが生息していたが...
「最初驚いたし変だなシュールだなと思いましたが、西条市がカブトガニの産地であり保護活動を行なっていると知って納得しました」
15日、Jタウンネット記者の取材に像を見かけたときの感想をそう語ってくれた幣束さん。
西条市の公式ウェブサイトによれば、この像が立っている西条市壬生川の「新地通り」を含む東予地区の海岸一帯には、古くから多くカブトガニが生息していたそう。
しかし近年、海岸の埋め立てや海水の汚染によってその数が減少。それを受けて1989年に「東予市(現四国)カブトガニを守る会」が設立され、幼生放流や幼生飼育ボランティア、カブトガニフェスティバル等を実施し、カブトガニの保護活動を行っているのだという。
やはりこの像も、そんな保護活動の一環なのだろうか。
Jタウンネット記者は、カブトガニ資料室やカブトガニ飼育室も設けられている「西条市立東予郷土館」にも取材した。
「カブトガニ」の像は他にもあった
取材に応じた同館学芸員はこの像について、以下のように述べる。
「カブトガニがモチーフになっていることは、西条市がカブトガニの保護活動をしているからということで、間違いないと思います」
新地通りには「カブトガニと遊ぶ少年」だけでなく「カブトガニの幼生と少女」という像もあるという。
設置されたのは、2003年3月。「波の音を聞く少女」「貝笛を吹く少年」と合わせて4種類の像がそれぞれ3体ずつ道の左右にあるそうだ。
同館学芸員は子供達の像が設置された経緯について「新地通りの道路拡張工事に伴い、広くなった歩道に彫刻を飾ってはどうかということで、地元の彫刻家・田中高さんに依頼して設置しました」と説明。「カブトガニと遊ぶ少年」がツイッターで注目を集めたことに関しては
「びっくりしております。久しぶりに像を見に行きましたが、すっかり錆びてしまっていて色が変わっていました。今の色の方がカブトガニに近いですけど(笑)」
「西条市では像以外にも様々な場所でカブトガニのオブジェを見ることができます。歩道や、駅のトイレの壁、時計などにあり、東予郷土館でゲットできるカブトガニパンフレットにもマップを掲載しています。パンフレット片手に歩きながら探してみるのも面白いと思います」
とコメントした。
西条市を訪れた際は、カブトガニ像のコンプリートを目指して街を散策してみるのも楽しそうだ。
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