【解読】「エコノミストの予言」2024版が怖すぎる!大停電、超監視社会、大国の戦争…
2024年はどんな年になるのか――。この時期になると毎年話題になるイギリスの老舗メディア『エコノミスト』最新号の表紙からは何が読み取れるのだろうか。
■2024年“エコノミスト表紙予言”を解釈する
イギリス・ロンドンで1843年に創刊された老舗の週刊ニュース紙『エコノミスト』がこの時期に毎年恒例の示唆に富む表紙デザインで装った最新号を発表した。
時事問題、国際ビジネス、政治、テクノロジー、文化に焦点を当てた記事をふんだんに盛り込む同紙は2024年をどう未踏しているのか。オルタナティブ系メディア「Soul:Ask」の記事でこの“エコノミスト表紙予言”が検証されている。
●ゼレンスキーとプーチン
表紙上部のメインの人物はゼレンスキーとプーチンであり、向かい合ってお互いの目を見つめている。これは避けられない交渉が差し迫っていることを示唆しているかもしれない。つまり停戦交渉が本格化するということだろうか。
ゼレンスキーとプーチンの間に砂時計があることから、現在の戦いについての“タイムリミット”が迫っていることを暗に示している。はたして双方にとっての時間切れなのか、あるいはどちらか一方にとっての時間切れが迫っているのだろうか。
プーチンの頭上には、疑問符が記されたトランプのシルエットと平和の鳩が描かれている。一方、ゼレンスキーの頭上には未知の女性の姿とミサイルが描かれている。
頭上のイラストが両指導者の願望を暗示しているとすれば、ゼレンスキーは戦争継続を望んでいる。そしてプーチンは和平か、あるいは停戦交渉においてトランプを引きずり込む可能性があるのかもしれない。いずれにしても時間は残り少なく、その選択が何か新しいことの始まりになるという。
ゼレンスキーの頭上の謎の女性に関しては、ゼレンスキー氏の妻、つまり次期ウクライナ大統領と結び付ける人もいる。また、2024年のメキシコの大統領選挙で女性初の大統領になると期待されているユダヤ系の『クラウディア・シェインバウム』元メキシコ市長という見立てもある。しかし記事では彼女は民主党大統領候補としてカマラ・ハリス副大統領の可能性が最も高いということだ。
●土星崇拝
ゼレンスキーとプーチンの左右にはサターンVロケット、アポロロケット、そして月着陸船が描かれている。「土星崇拝(Cult of Saturn)」に関するある種のヒントのようでもあるという。世界各地の文化に見られる土星崇拝が来年に復活するのだろうか。ちなみに、土星崇拝はしばしば悪魔崇拝とも結びつけられる。
●大統領選挙
表紙中央には選挙の投票箱がある。ご存知のように2024年にロシアとアメリカで大統領選挙が行われる。同じくウクライナでも大統領選挙が行われることにはなっているが、戦時下である現在、実施されるかどうかはまだ決定されていない。
●国際為替市場
中段右側には為替市場(米ドル、ユーロ、日本円、英国ポンド)が暴落したグラフが描かれ、その右の過剰積載のコンテナ船は物流崩壊を暗示しているという。
●AIとマイクロチップ
中段左側にはAI(人工知能)のさらなる発展と人間の脳へのマイクロチップ移植の導入を示唆するイラストがある。いわばフリーメイソンのシンボルマークでもある“すべてを見通す目(all-seeing eye)”の実現であり、ますます多くの思考と知識がつながっていくようだ。
●バイデンと習近平
表紙下部に描かれたメイン人物はバイデンと習近平だが、こちらはお互いに背を向けている。来年は米中の対立と背反がますます深まるということだろうか。もちろんその最悪の場合は武力衝突だ。
●大規模停電
下段左のバイデンの左には太陽フレアと風力発電のアイコンがあり、下段右の習近平の右には地球温暖化と電気自動車を示すイラストがあり、そのどちらの下にも“バッテリー切れ”の表示があり、つまり停電を示唆している。2024年はこれまで以上に停電に見舞われる年になるのだろうか。
●鉱物資源
下段の中央には地球の地図が上下に2つあり南米大陸、アジア、オーストラリアにフォーカスされている。
その下の左右には鉱物資源が描かれており、ニッケルやその他のレアアースをめぐる地政学的な主要プレーヤー間の競争激化を暗示している。
全体を俯瞰して興味深い点は色使いである。表紙には黒と白に加えて、青と赤の2色がある。青=民主党で、赤=共和党、あるいは中国を示しているのだろうか。ちなみに白、青、赤はロシアの三色旗だ。
色の点では、ゼレンスキーが共和党の赤色を背景に、プーチンが民主党の青色を背景に描かれていることも興味深い。プーチンが民主党側というのは釈然としないがそれはおそらく逆の意味で、2024年に彼らに敵対する勢力の暗示であるということだ。
少し奇妙にも思えるのは、現在のパレスチナ(ガザ)とイスラエルの紛争には触れていないことだ。この紛争は年を越して続かないということなのか。ともあれこれらの2024年の“エコノミスト表紙予言”がいくつ的中するのか気に留めておいてもいいだろう。
参考:「Soul:Ask」ほか
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