小学生が選ぶ今年の漢字「楽・笑・幸」がトップ3

小学生が選ぶ「今年の漢字」のトップ3は、「楽」「笑」「幸」であることが、ベネッセコーポレーションが2021年12月1日に発表した調査結果より明らかになった。コロナの感染状況が次第に落ち着き、日常生活が戻りつつある中で、明るく希望を持ち日々を送っていたことがうかがえる。

　調査は、小学3年生から6年生の「進研ゼミ小学講座」会員を対象に実施したもの。調査人数は1万6,531人で、このうち女子1万703人、男子4,371人、性別無回答1,457人となっている。調査期間は11月17日～24日。

　1年を表す漢字の1位は「楽」2,689票で、「今年は友達といっぱい楽しく遊べた」「去年よりも行事がたくさんあった」等が理由にあがっている。2位は「笑」507票、3位は「幸」473票。「笑」の理由は「今年は笑顔でいる時間が長かった」「マスクでも友達とたくさん笑った」、「幸」の理由は「コロナでも友達や家族がいて幸せ」「コロナが落ち着いてきて幸せ」等。

　トップ3には、すべてポジティブな漢字が並んだ。選んだ理由は、どの漢字も「友達」とのエピソードが多く、「今年は」という表現が多く見られた。新型コロナの影響で学校生活や遊びに制限があった昨年と比較して、「今年は」と気持ち新たに楽しく日々を過ごしていたようすがうかがえる。

　小学生になりたい職業を聞いたところ、1位には「ユーチューバー」1,411票、2位には「マンガ家・イラストレーター・アニメーター」1,379票、3位は「芸能人」1,185票が選ばれた。トップ10のうち7つがクリエイティブ系の職業で、動画配信サイトやSNS等を通して、クリエイターの表現にふれる機会が広がっていることも理由の1つではないかとしている。また男女別では、女子のトップ3が、「マンガ家・イラストレーター・アニメーター」1,133票、「芸能人」975票、「ユーチューバー」700票で、男子のトップ3は、「ゲームクリエイター・プログラマー」583票、「ユーチューバー」571票、「サッカー選手」254票だった。

　憧れているスポーツ選手は、1位「大谷翔平」選手（野球）277票で、「ホームランをたくさん打っていてカッコいいところ」「二刀流」「MVPの受賞」等の理由が多くあがった。2位は「伊藤美誠」選手（卓球）111票、同率2位で「池江璃花子」選手（競泳）111票が選ばれた。また、好きなスポーツを尋ねると、「水泳」「ダンス」「サッカー」等、習っている小学生が多いスポーツが上位に並んだ。

　大人になる頃になっていてほしい世界を尋ねると、「平和な世界・戦争がない世界」「コロナがない世界」「地球温暖化がない世界」がトップ3にランキングし、トップ10にはSDGsへの意識が見られる回答もあり、地球規模で未来を考える姿勢がうかがえる。「地球環境を守るために気をつけていること」には、「ゴミの削減」「エコバッグの使用」「フードロスの削減」等、身近なところから取り組んでいるようすがうかがえた。

　今年好きになったものを聞いたところ、1位「あつまれどうぶつの森」693票、2位「鬼滅の刃」491票、3位「すとぷり」430票が選ばれた。また、女子では「すとぷり」、男子では「東京リベンジャーズ」の人気が高く、それぞれの人気キャラクターを憧れの人物としてあげる声も多くみられた。