日章学園、蘇った“全員攻守”で粉砕 流経大柏には「スピリットを持って戦う」

2018年1月3日(水)10時35分 サッカーキング

三回戦に進出した日章学園 [写真]=野口岳彦

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取材・文=六川亨(提供:ストライカーデラックス編集部)

 佐賀東から大量4点を奪った日章学園だが、目を引いたのは攻撃力ではなく守備力だった。前線からのプレスに加え、ハーフウェーラインから自陣5メートルほどに設定したミドルサードでは、複数の選手がボール保持者を囲んでパスコースを分断する。そして前半9分、相手陣内で佐賀東のコントロールタワー小野真稔のキープを、河原淳と佐藤颯汰の2人で挟んでボールを奪うと、佐藤(颯)がドリブルで仕掛けて同点に追いついた。

 さらに前半19分、相手陣内左の深い位置で恩塚幸之介がボールを奪うと佐藤(颯)にパス。体幹の強さを生かした力強いドリブルでサイドをえぐるとマイナスのクロスを河原が左足でゴール左に流し込み逆転に成功した。

 試合後、佐賀東の蒲原晶昭監督が「先制して同点にされたのが痛かった。小野がボールを取られて少し足が止まった。さらにボランチがボールを取られて逆転された。勇気を持てなくなり、いつも通りできなかった」と悔しがったように、鮮やかなショートカウンター2発での逆転劇だった。

 後半も全員がハードワークした日章学園は、佐賀東につけ入る隙を与えず2点を奪いつつ、交代枠5をフルに使って、控えGK寺田恭一郎に「こういう雰囲気を味わわせたかった」と余裕の采配。

 一回戦の北陸戦に比べ守備意識の向上を早稲田一男監督に聞いたところ、「一回戦とは雲泥の差。相手はそんなに速い攻撃ではなかった。裏を取られるほうが怖かったが、つないできたのでやりやすかった」と本音を漏らした。

 一方の蒲原監督は、昨年の対戦で2勝していたため、「上を狙っていたので、今日は不完全燃焼で残念な終わり方。向こうはボランチを消してくるのは想定内。そういう中でもやれないといけない」と課題を口にした。

 二回戦を突破した日章学園の対戦相手は優勝候補の一角である流通経済大柏。早稲田監督は「最初の目的が(2回戦突破の)ここで、あとは流経とどれだけやれるか。戦うスピリットを持って明日の試合に臨みたい」と闘志を燃やしていた。

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