大谷翔平は「他とは違う」 世界を震撼させた異例契約を“恩師”が語る「一緒に過ごさなければ、価値は理解できない」

2024年1月10日(水)10時30分 ココカラネクスト

ドジャース移籍で世間の注目を集めた大谷。その挑戦には熱視線が注がれている。(C)Getty Images

 多士済々のメジャーリーグにあっても異彩を放つ大谷翔平。エンゼルスからフリーエージェントとなり、ドジャースに移籍した今オフも彼に関する話題は尽きない。

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 長きにわたるメジャーリーグの歴史においても稀有な存在価値が、今オフは改めて証明された。昨年12月9日にドジャースと締結した契約は、10年総額7億ドル(約1015億円)。リオネル・メッシ(アルゼンチン代表)やクリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル代表)といったサッカー界の天才をも凌駕するプロスポーツ史上最高額のメガディールとなった。

 さらに大谷は総額の97%にあたる6億8000万円(約994億円)を契約終了後の後払いにする異例の支払い形態も自ら申告。自身との契約で生じるチーム年俸への負担を減らし、ぜいたく税を計算する上で余裕を生み出す形となった。

 何から何までヒストリカルな大谷には、彼を良く知る“恩師”も称賛を惜しまない。元エンゼルスの指揮官であるジョー・マッドン氏は、MLBの公式メディア『MLB Network』の番組にゲスト出演。「ショウヘイは今まで私が監督をした選手のなかで史上最高の選手だ」と絶賛した。

 エンゼルス就任した2020年当時、マッドンは故障明けでくすぶっていた天才と対話を重ね、本人の意向に則って制限を設けない起用スタイルを確立。今の“覚醒”に尽力した。

 そんな百戦錬磨の指揮官は、「彼は最高だ。他の監督だって指揮すれば、そう答えると思う」と断言。「日々彼と一緒に過ごさなければ、彼の価値をちゃんと評価をし、そのすべてを理解することはできない」と、唯一無二の起用法が生まれた背景を振り返った。

「彼(大谷)には、リアル二刀流をやり続けることに、こう言った。『いいかい、こちらではルールはないので、我々は君の言うことに耳を傾ける』とね。私は彼にリリーフ投手をやらせるという考えはなかった。当時は“オオタニルール”が無かったから、彼がひっこんだら外野で起用するしかなかったんだ。私は彼が絶対に先発投手として戻って来てまた元通りに投げられると確信している。必要なことは全部やってまた今までのレベルで投げられると思う」

 大谷にとってメジャー7年目は、世界中から熱視線を向けられる。「彼にとって、勝つことは最優先事項だ。後払い契約にもそれが現れている。報道を聞いたときは驚いたが、(彼の過去の言動を振り返ってみると)それほど驚かないよ」と語るマッドンは、「彼はとにかく他とは違う男なんだ」と挑戦を続ける姿勢に太鼓判を押した。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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